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さりなぽりたん
2020年7月29日 17:39
1、朱川スタイル朱川さんは「懐かしさ」や「思い出」といった、優しくも残酷な時の流れをテーマにしたものが多い気がします。朱川作品をあらかた読んできた私にとって、今年の4月に発売されたばかりのこの作品を読むのはもうなんか謎の使命のように感じてしまったのも事実です。これは一つの街を舞台にして、それぞれの運命や人生が交差しあいながら大きくも小さくもとれるおはなしが短編として詰め込まれています。
2020年6月21日 15:32
あらすじはこんな感じ。ここに出てくる言葉は非常に爽やかで、私の中で飼っている少年が早く続きを見せろと騒いでいました。しかし言葉が詩的で爽やかだからこそ、その中にある真意を見出していくのは難しい。これは私の中で飼っている長老的なおじいちゃんが言っています。そういえば太宰治も同じようなことを『人間失格』のなかで言っていたと思います。太宰の言う世間(=縛るもの)とは自分自身ではなかったが「自
2020年6月19日 17:23
これを初めて読んだのは高校生の頃。しかも国語の授業が暇すぎて教科書の中から見つけました。その時は最後の「先生と遺書」だけ記載されていたので、きちんと読んだのは大3の夏にイギリスのオックスフォードへ1ヶ月語学留学をした時でした。夏目漱石が明治政府から二年間のイギリス留学を命ぜられ渡航していたのは知っていましたし、他の作品も大体読んだりしていたのですがこの『こころ』はイギリスに行ってから読もうと決