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『TUGUMI』 吉本ばなな 著

簡単なあらすじ

病弱で生意気な美少女つぐみ。
東京の大学へ進学したまりあは、ある夏、つぐみの誘いもあってふるさとである海辺の小さな町に帰省する。
まだ淡い夜のはじまりに、つぐみとまりあは、ふるさとの最後のひと夏をともにする少年に出会った。
少女から大人へと移りゆく季節の、二度と帰らない一瞬を描いた、切なく透明な物語。

感想とおススメポイント

本作のタイトルにもなっているつぐみは、生まれたときから体が弱くて、医者も家族も短命を覚悟しました。
そして、家族や周りが彼女をちやほやと甘やかした結果、意地悪で粗野で口が悪く、わがままで甘ったれでずる賢い性格になります。
それに反し?、容姿は色白で細く、長い黒髪の美少女という、強烈な個性のおかげで、物語にぐんぐんひきこまれました。

おススメポイントは、不器用なつぐみから垣間見える強い優しさと、夜の浜辺の静けさではないかと思います。
つぐみが時折見せる強い優しさは、何も言わずにすべてを受け止めてくれる夜の海と重なるような気がしました。

余談ですが、私のつぐみのイメージは小松菜奈さんでした。

忘れかけていた夏の思い出を振り返ってみたい方、小松菜奈さんがお好きな方は、ぜひ一読してみてはいかがでしょうか。


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