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nanakinanashino
2021年1月14日 00:51
坂の上のいろは未だ鮮やかに血の色坂の上のきみは未だ愕然と朱に染まる震える手吹き出す赤固まる心臓凍える声囚われの白悲鳴と悲鳴沸き出す慟哭ブラックアウト背負うならばそらカラカラと墜ちゆく血に染まる空を見ていた地に伏す自分を観ていたきみのそら
2020年11月3日 12:46
あなたに逢えてどれだけか、私が幸せを享受しているかあなたに出逢えたことどれだけか、神様にキスを贈りたいか雨が降るようなキスを降らすあなたに逢えてどれほどに、私が当たり前のように哀しいかあなたに出逢えたことどれほどに、私が神様を呪わしく想うかあなたは知らない
2020年10月31日 15:35
肩に落ちた羽砂塵に削られ行く色赤い目の鬼枯れない涙と波と波の間の幸福沈まない月は欠ける月が見てる僕を見てる陽の光を見た日向を影が覆いくる宵闇の中 探る手には何も触れない月が見てる僕を見てるそれでも僕らは日向を探して歩く君の匂いのする方へ
2020年9月30日 08:59
振り撒く言伝てに来よ見よと 虫が鳴くあれにこれにさざ波たつ心 不知火の言の葉声なき声眼なき涙還ろうや かの人のもとへと孵ろうや かの地から麓へと跳立つには早すぎて留まるには時もなしさわさわと虫は鳴くあの道を逝こうや 時 幽かに震えれども
2020年9月28日 20:20
しとしとと 雨は降り来る死と死とと 飴は降り来る足音を鳴らし影を落とし夏の終わり 秋風が運ぶ寒々しく粛々と帰らずの川 岸辺には船じくじくと 雨に熔けるじくじくと 飴は溶ける枯れた地を 炙るため渇れた喉を 潤すため黄金の光 向こう岸果て迄
2020年9月27日 19:59
花が咲くように 死は咲く掬い手のように摘む手のように花が裂くように 死は裂く救い手のように積む手のように見慣れた姿を眼の裏に見知らぬ顔を目の前に待つ手もあらば迎え手もあらば送ること去ること赦すこと揺られ子らよと 天からの導は続くみちては
2020年9月10日 19:11
消えてた顔が消えなくなって網膜の裏 金色にひかるこの感情に名前を付ければきっと私は死んでしまう手の震えは止まらないまま嘔吐く 脳内が侵略される死んでしまう 死んでしまう止まらない衝動と訳のわからない感情と黒く塗り潰された何かと死んでゆく死なないで
2020年9月2日 23:51
燦々と降り積もる この世の叡知光る粒暗がりから顕る津々と溢れ出る 空と大地を結ぶ糸爪弾く音となり波紋となる歓びよ 謳え無数の星ぼしから産まれる詩を雨のごとく降れ陽射しのごとく射せあられもない衝動よここに至るまでの積雪を溶かせ彼方からの声よ響け
2020年9月2日 20:10
ひとは ひとしずくせに なをかけるしづく ものいいなのることもなしひょうじょうに いずるかけるは こころにおいたち かわもながるるせにせを よるべつきあがる そらへ旅人は見た 今生の空浮世の通り路幻夢の道標足跡に花を散らし ひとよと すべる
2020年8月24日 17:53
そっと かいなに いだかれ ゆられよ揺籠哀しみも怒りも憤りも子らよつぶさに語りかけ ふるえて還れななし子のこころみなし子のうつつやすらかであれよと コウノトリが唱うそっと かいなに いだかれ ゆられよLullabyひとつぶ種を遺し 来る刻まで
2020年8月22日 22:40
山積みのがらくたを掘り起こしている掘れども掘れどもがらくたばかりの山を切り崩している虚ろな眼がらんどうの体嘆く間にも雪崩は起き雀がちゅんと鳴いた立ち上がり 目を覚ませ空を仰ぎ 骸を踏め雷よ 薙ぎ払え震えるこの手を穿ち叫びよ喉を裂き 咲き狂え
2020年8月10日 16:19
真夏の夕べに狂い咲きの桜咲けば散ること知っているか絶望的に愚かな私は底無し沼でも笑えるか病窟で膝を抱えるいらぬ命なら焦がれ死にたいしょうしんに身を委ね転げ堕ちる先は。夢であれたら知らぬ振り欲をかくなら世迷いごと振り子は揺れ砂時計が鳴る松毬薊の恋
2020年8月9日 23:42
時を止めてこの瞬間ここにある空気儚いいろは孤独に堕ちた 爪先の先ここだよと手招き 灯火が灯る茂る棘の荊も 歩こうか 歩こうか灯火が揺れるたゆたう鼓動小さく虹がかかった言の葉越えて 心灯る拙い声は 何処まで届くか唄え蛇も食べない 野茨の花
2020年8月1日 21:14
はるまちぼうけ黄色いかさまあるい帽子缶かんのあめ玉溶けちゃったチョコレートお布団はがしてふかふかのタオルこのままのんびりお日様はぎらぎらピクニック いついくのはるまちぼうけぶかぶかのくつでっかいリュック準備できたよお日様だけ あつい