見出し画像

①定住2年 2作目で最優秀賞受賞まで ミニシアター再建から 

島根県津和野町。2020年はひとしきり1作目の映画製作に勤しむことができた。湿度の高い山陰地方の夏。炎天下の田んぼや通気のない校舎内など、汗だくで撮影をしていた日々を思い出す。しかしこれぞ映画製作、季節問わず物語は展開していくので暑い寒いと言ってはいられない。汗水たらし一緒に過ごしてくれた出演者やスタッフのおかげで作り上げる事ができたのだ。

試写会が始まった頃、季節は過ごしやすい山陰の秋に移り変わっていた。それまで地域交流の少なかった僕にも少しづつ新しい人と接する機会が増えてきた。またこの頃、音楽活動を共に歩んできたメンバーと僕は結婚した。そしてその2年後の2022年、2作目の作品となる映画「想像と循環」が完成し、横濱インディペンデントフィルムフェスティバルにてドキュメンタリー部門最優秀作品賞に選ばれたのだ。映画を作る者としてはとてつもなく嬉しい出来事だった。

表彰状とトロフィーを持つが田舎の農村地帯での生活の中では実感は薄かった。

しかしながら、2年もの間のんびりと映画製作をしていたわけではない。実は僕には他にも進めていたプロジェクトがあったのだ。戦後隆盛を誇った劇場があった我が敷地。1作目を撮り終えた2020年、寒さも増してきた12月末、計画していたそのプロジェクトの建築工事を本格的にスタートさせた。この敷地全域の改修工事とミニシアター再建だ。

母屋と元劇場跡地エリア。
この頃は鬱蒼とした木々や植物に囲まれていた。

ここから、僕の「やりたい事リスト」の構想実現の為に更に人を巻き込み行動を起こすのだが、今思えばなんて無邪気な事だろうか。しかし確実に「今しかない」という事はクリエイター本能で分かっていたのを覚えている。ここからの様々な取り組みが2作目の受賞へとつながる事など、この時の僕はまだ知らない。


「想像と循環」プロダクションノート
続きをお楽しみに!



この記事が参加している募集

私の作品紹介

我が家のDIY

読んで頂き誠にありがとうございます! サポートはより良き活動に向けて使用させて頂きます!