桑原 宙

ミュージシャン・映像クリエイター・ミニシアター・カフェ・アートスクール経営。全国ツアー…

桑原 宙

ミュージシャン・映像クリエイター・ミニシアター・カフェ・アートスクール経営。全国ツアー/映画製作/ドキュメンタリー最優秀賞受賞。「木部の杜ワルツ座」代表。「ソラトラベリング楽団」フロントマン。東京→NY→島根 https://www.instagram.com/sola164/

マガジン

  • 映画「想像と循環」プロダクションノート

    移住した先は戦後隆盛を誇った劇場跡地。過疎地における人流促進のムーブメントとはー。「想像し」実行する事の大切さを訴えた、文化循環の活性を目指す農村ドキュメンタリー。横濱インディペンデントフィルムフェスティバルドキュメンタリー部門最優秀作品賞受賞。

  • 映画「エンターテイナー」プロダクションノート

    2020年、島根県津和野町木部地区にて映画製作。ゆるりとプロダクションノートです。文化芸術の育みをテーマにした一夏の物語。

  • PHOTO

    陸海空と移動の日々。いまだ落ちつかぬ珍奇な僕のドリフター画日記。

  • VIDEO

    日本全国ツアーの合間に映像制作しています。 仕事作品から旅モノまでゆったり公開。

  • ナミカゼロード(エッセイ漫画)

    2020年、島根県山村にてツアー完全自粛中ミュージシャン&映像クリエイター。せわしいツアーの喝采の日々から「無」の日常へシフト。今後はどうなるか??なフリークリエイターライフ。https://twitter.com/namikazeroad

最近の記事

  • 固定された記事

①定住2年 2作目で最優秀賞受賞まで ミニシアター再建から 

島根県津和野町。2020年はひとしきり1作目の映画製作に勤しむことができた。湿度の高い山陰地方の夏。炎天下の田んぼや通気のない校舎内など、汗だくで撮影をしていた日々を思い出す。しかしこれぞ映画製作、季節問わず物語は展開していくので暑い寒いと言ってはいられない。汗水たらし一緒に過ごしてくれた出演者やスタッフのおかげで作り上げる事ができたのだ。 試写会が始まった頃、季節は過ごしやすい山陰の秋に移り変わっていた。それまで地域交流の少なかった僕にも少しづつ新しい人と接する機会が増え

    • ③定住2年 2作目で最優秀賞受賞まで 納屋編

      当時を振り返るととても忙しい日々に追われていたように思える。先々の将来を見据えるようになった30代半ばの頃、僕はクリエイター事業に、より一層邁進したいと思いそれまでやってきた撮影仕事、映像制作に更に力を入れようになった。引っ越しもし環境を変え機材もあれこれ新調した。休日は多摩川でドローンの練習もよくしていたものだ。ずいぶんお金もかかったがその分仕事が舞い込むようになった。また、音楽活動を続ける事で人脈も広がり仕事に繋がっていったのは嬉しい現象だった。 気づけば制作仕事が全国

      • ②定住2年 2作目で最優秀賞受賞まで 丸太小屋編

        2021年12月。クリスマスが過ぎたころ、シアター再建に向け「丸太小屋」工事がついに始まった。と言っても僕が一人で建てれるものではない。小屋組みは映画「想像と循環」の主人公となる「糸賀のおっさん」が建ててくれたのだ。この「丸太工法」は僕のたっての願いであった。東京都心育ちの僕にとって丸太の建造物はとても魅力的だった。2018年に移住したこの敷地は元々祖父祖母の家だが、二人が亡くなり裏山の木々たちが残された。「文化循環」を考えていた僕はシアターに併設する事を夢見、それを日々糸賀

        • 入選入賞のお知らせ

          映画「エンターテイナー」の英語字幕制作に取りかかったのは撮影を終えて一年が経った頃だった。因みにこの時はすでに新作映画となるドキュメンタリー映画「想像と循環」の取材や撮影が進んでいた。また、並行して「木部の杜ワルツ座」という新事業設立の為DIY漬けの日々でもあった。そんな折、字幕制作は友人Hazkiの多大なる手助けを得る事ができた。何度もミーティングを重ね完成しその後は海外映画祭に応募し始めた。 さて、昨年はしまね映画祭に選出頂き上映を終えたばかりだが、その他の選考結果もい

        • 固定された記事

        ①定住2年 2作目で最優秀賞受賞まで ミニシアター再建から 

        マガジン

        • 映画「想像と循環」プロダクションノート
          3本
        • 映画「エンターテイナー」プロダクションノート
          11本
        • PHOTO
          3本
        • VIDEO
          2本
        • ナミカゼロード(エッセイ漫画)
          8本

        記事

          映画の旅へ-上映編

          第31回しまね映画祭に行ってきました。映画「エンターテイナー」、ならびにしまね映画祭、島根県民会館の関係者の皆様ありがとうございました!上映後お声がけ頂いた方たちにも感謝! 2022年、思えば年始は「鳥取砂丘PV」がとっとり映像コンテストで入賞、年末はしまね映画祭に選出いただき、現在は長年撮りためた新作ドキュメンタリーが「想像と循環」完成。作品作りが少しづつできてる喜びを感じています。 その他は・・・ 今のところのその他エリアの上映は島根県では津和野町、益田、邑智郡邑南

          映画の旅へ-上映編

          映画完成-劇場の歴史編-

          映画「エンターテイナー」が完成した。 試写会や地域でのトーク会などいくつか経てきたがこの間に様々な作業を終えてきた。なんとも説明抜きだが、今日までの活動や展開はまた別カテゴリーにて紹介していくつもりだ。楽しみにしていてほしい。 ここは島根県西のはじっこ津和野町。その津和野町のさらに西のはじっこ、「木部地区」という所だ。かつて我が家の敷地に実存した劇場跡地と廃校を使用。町民も参加して頂きこの地域を舞台にした映画が完成したというわけです。 さて、その「劇場」とやら、実は元々我

          映画完成-劇場の歴史編-

          さよならゴダール

          ゴダールが亡くなった。 ヌーベルバーグの革命児であった彼の作品を観て、日本の当時一少年にとっては斬新かつワクワクで、「映画って自由なんだ」と思わせるには充分だった。 50年代にしてセット中心(街中など)だった方式から外へ飛び出し自由なカメラワーク、アングルは観た者の心を踊らせたことだろう。 表現手法は時に舞台的だったりシュールでモダンな実験だったりとアンチも少なくなかったと思う。 挑発的で大胆な演出や編集は、その後の映画人にたくさんの礎を残してくれた事だろう。例えるな

          さよならゴダール

          歴史を背景に映画製作-試写会編

          島根県津和野町木部地区にてオールロケ、また町民を起用した映画を製作しました。実在した劇場、文化繁栄の歴史を慈しみつつも憂えし田舎町の栄枯盛衰を背景に痛快ムービーを製作。 刺激は芸術心への芽吹きとなるかエンターテイメントとは、を問う。 自身がかねてより製作したかった地元エリアを舞台にした作品です。津和野町教育委員会から許可を頂き廃校や劇場跡地、自然風景の中で地元中学生やアーティス陣、また老練な登場人物など盛り込んだ痛快ムービーです。 そして先日、まずはの完成披露試写会が終

          歴史を背景に映画製作-試写会編

          絶えぬ芸術の心を大切に-予告編

          予告編公開! 本日は津和野にて完成披露関係者試写会につき この日をトレイラー発表にしました。 現在スタンバイ真っただ中! 先日ローカルTV放映はしましたが色々と準備が整い広く皆様にもお見知りおきを!の初公開です。 \ 発表 / 津和野での公開は 2020年11月15(日) 11:00<時刻調整中> 場所は木部地区内 wait info. ※時世を鑑みご来場は木部エリアお住まいの方のみか 津和野町エリアにお住まいの方、の限定公開。 エリア縮小変更の恐れあります。 また追

          絶えぬ芸術の心を大切に-予告編

          津和野はもう秋。映画製作-アフレコ編

          9月上旬に無事クランクアップしました。 真夏のロケ撮影とエアコンなしの閉め切った学校。 汗を流し早2ヵ月余り、僕は5キロも痩せました。 おかげで体が軽くなりヘルニアにも良いですね。(笑) しかしながら気温よりも湿度ですね。 過去にエアコンなしの屋内撮影(その時は出演と楽曲提供)で頭痛と寒気が襲ってきて倒れそうになった事を思い出しました。 真夏、アメリカの炎天下でスーツガッチリの役で一日撮影もしびれましたね。 でもどれも良き想い出です。 現在は編集とアフレコの日々。 静かな場

          津和野はもう秋。映画製作-アフレコ編

          まもなくクランクアップ-取材編-

          8月がもうすぐ終わる。 6月下旬がクランクインだったからもう2ヵ月ですね。 映画「エンターテイナー」 キャスト登場シーンの撮影は無事終わりました。 今は自分の出演や無人シーン、実景の撮影、自然音や効果音などを録り集めていますよ。 日々同時に編集も進めているのですが今後は一層のデスクワークになりそうです。 映画製作も町の人たちに知って頂いているのかご挨拶してくれたりします。 良いもの作り残したいですね。 そして先日は山陰中央新報社より取材頂き、掲載となりました。 ありがたい

          まもなくクランクアップ-取材編-

          真夏の映画製作-ロケ編

          7月は一ヶ月中雨ふりだったような。 屋外ロケがいくつも延期になったので屋内撮影へ切り替えましたよ。 と言っても7月、屋内は何と言っても蒸し暑かった。 メインシーンでもある中学校音楽室の装飾や美術など廃校撮影の模様はこちらの記事にあります。 こちらの廃校は島根県津和野町木部中学校。 時間の経過を感じさせないきれいな校舎と、また山陰山間部の雰囲気漂う外観の作りが印象的な学校です。 窓を閉め切りの校内撮影、水分補給は欠かせません。 役者、スタッフの皆様はとても辛抱強くご協力頂きま

          真夏の映画製作-ロケ編

          廃校での映画製作-装飾編

          今回の脚本は書下ろしです。 地場の環境と参加できる方やその参加可能日数をヒアリングし自分の描きたい物語を書きました。 ここは島根県津和野町。 自分は東京生まれ東京育ちですがルーツがここにあり、現在は津和野町の亡き祖父祖母の家に住んで製作活動の拠点にしています。 今春からの生活の様子はこちらエッセイ漫画にてご覧頂けます。 廃校での映画製作に許可が出てロケハンスタート。 町の人々の多大な協力もあり教育委員会から廃校での撮影許可がおりました。 使用して良い環境を得てさっそく協

          廃校での映画製作-装飾編

          自宅での映画製作-美術編

          山陰は島根県津和野町。 こちらも雨続きで外ロケは足踏みですが10シーンほどは無事撮り終えました。 雨の日や空いた時間は制作に徹しています。 プロップ(映画で使う小物)のデザインから制作、サントラレコーディングからミキシング、、と休む間もないですが形になっていく様は実に達成感ある日々ですよ。 まもなく築100年の納屋を利用して昭和40年代まで実在した劇場を再現。(当時は藁屋根) シーン内の「劇場」塗装完了です。 かつて鉱山業による賑わいをみせたこの町。 ここは我が家の敷地な

          自宅での映画製作-美術編

          今夏、映画製作に至るまで

          小さな頃から楽器と漫画と映像制作と音楽制作に携わってきまして今でも総合した生業で生きながらえています。 少々ふり返らせて頂き、、、 小学生から映画にはまり夢は映画監督でした。 小中高とあれこれやってたもので将来の夢は?と聞かれては時には漫画家、ミュージシャン、作曲家、と想い馳せていました。 ニューヨークへ留学、日本で映像の専門学校を卒業後、再びニューヨークを拠点に映画の製作に携わっていました。 その頃より早15年は経ったか。 その間フリーランス(写真、映像、音楽業)で生き

          今夏、映画製作に至るまで

          砂粒は足跡の丘

          砂粒は足跡の丘