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我々の中に眠る「最古の能力」(=「対称的・神話的思考」)よ、目覚めよ!神即自然!もっと自然と共に。 本「対称性人類学 カイエ・ソバージュ 5」★4

「野放図な思考の散策」(Cahier Sauvage カイエ・ソバージュ)。
大学での講義、全5冊。「超越的なもの」について、およそ人類の考え得たことの全領域を踏破することを目指して、野放図な足取りで思考が展開。

2004年 中沢新一
(表紙、アメリカ先住民クワキウトゥル族のトランスフォーム・マスク)

目次
はじめに カイエ・ソバージュについて
序章 対称性の方へ
第一章 夢と神話と分裂症
第二章 はじめに無意識ありき
第三章 〈一〉の魔力
第四章 隠された知恵の系譜
第五章 完成された無意識――仏教(1)
第六章 原初的抑圧の彼方へ――仏教(2)
第七章 ホモサピエンスの幸福
第八章 よみがえる普遍経済学
終章 形而上学革命への道案内

ついにやってきました5巻目。1巻「神話」、2巻「国家」、3巻「贈与」、4巻「宗教」、そしてラストは、それらを巻き込み「対称性人類学」をもって、現代に支配的な思考に戦いを挑む!てな感じで。

思い返せば、1巻でハマり、スタートダッシュは良かったが、3巻くらいから徐々についていくのに必死で、後半だいぶ時間かかった。結局3月半ばくらいから読み始めて、3か月以上が過ぎちゃった。

5冊読んできて、分かったような、分からんような、そんなレベルなんだけど、たぶんきっと、この非対称な現代で、古代の思考(対称的・神話的思考)を軽視せず、復活させる必要があるんじゃないか、みたいなこと?

その思考にある「対称性の論理」は、抑圧や操作や組み替えが加え続けられても、人類の心の中で不変であり続けている。この潜在的な能力を、豊かに発達させていく可能性は十分にあるぞーと。

(仏教の重要な意義があったけどここでは飛ばす。)

この対称性思考によって、極度な非対称でバランスの崩壊した世界で、今日の人類が陥っている袋小路的な深刻な危機から、脱出することができるようになるんじゃないかと。未知の形而上学革命を実現!

で、どうしよう?笑 安易にLove自然な感じでいっか。もっと自然に寄り添う?どんどん発達していく文明の中で、バランスを取り戻し、共存共栄。できたらいいね、な感じでフィニッシュしよう…。

対称性無意識とは、私たちの「心」の働きを生み出している「自然」にほかならない。形而上学化された世界をもう一度、対称性無意識の働きによって「自然化」する必要がある。「自然」を抑圧した一神教の神をふたたび「自然」に接合していくとき、新しい「神即自然」というスピノザ的な概念が、生き生きと蘇ってくる。そのとき、人間は自分たちに最初の飛躍をもたらしたのと同じ流動的知性の力によって、未知の形而上学革命を実現していくでしょう。対照性人類学は、そのような形而上学革命の出産を助けるものでありたいと願う。


1巻「人類最古の哲学」神話論。↓

2巻「熊から王へ」国家論。↓

3巻「愛と経済のロゴス」贈与論。↓

4巻「神の発明」宗教論。↓

5冊が1冊になってるやーつ。気になーる。
装丁がいーなー。欲しいよーな…。↓

☆\(^^)/★

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