キノコ戦記 絵本

人類が絶滅した世界。地下世界では独自の進化をとげ、爆走するキノコたち!なぜキノコたちは…

キノコ戦記 絵本

人類が絶滅した世界。地下世界では独自の進化をとげ、爆走するキノコたち!なぜキノコたちは走るのか?そこに隠された世界の秘密とは!?ポルチーノくんと仲間がおりなす壮大な物語がここに開幕!! ▼キノコたちが繰り広げるレーシングバトルはこちら🏎 https://mushrace.com/

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第1話 イエロー村とポルチーノくん

遥か昔、この地球を我が物顔で占領していた人類。自然を破壊し、欲望に任せて自分達の利益を追求していた彼ら。しかしそんな人類もとうとう絶滅してしまったのがこの世界。…

SubEp.01 タマニーカップ

 これは、覚醒ジュニアが偵察のヒトクチタケを追い払って、アンズリーナを助けたあとの物語――。  覚醒ジュニアの活躍によって偵察のヒトクチタケたちを追い払ったのも…

2章第23話 干しジュニアは出汁の夢をみるか

「ああ、ジュニア様……どこかお医者様はいらっしゃらないかしら……」  ジュニアは絶賛干しキノコ化していい出汁がでそうな状態ですが、自分を助けるために覚醒したとい…

2章第22話 覚醒の代償

「ヒューン……ッ」 「ジュニア様!?」 「ジュ、ジュニア!どうしたッポルか!?」 「こ、これは!?」  ジュニアが突然身震いしたかと思うと、突如奇妙な声をあげて…

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2章第21話 不幸一転

 気を失ってから1時間。  アンズリーナはようやく目を覚ましたようです。 「……うーん」 「気を失ってしまってましたね……どこまで話したかしら……」  力なく体を…

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2章第20話 母の覚悟と別れ

「ツキヨタケの軍勢は理性のない凶暴な軍団なので、基本的に統制はとれません。なので、逃亡先が見つかるまでもっと時間がかかると考えていました。しかし……」 「狡猾で…

2章第19話 暗い月夜に降る災害

「わたしの名前はアンズリーナ。アンズ王国のものです」  絶体絶命のところで助かった興奮が冷めてきたのか、アンズリーナと名乗った彼女は少し落ち着いて事の顛末を語り…

2章第18話 きたないきのこ、作戦失敗

「あ……あ、あ――」 「ありがとうございます!あなたのお陰で命拾いいたしました!何とお礼を申し上げればよいのか……!」  悪きのこに追われていた可愛らしいきのこ…

2章第17話 無責任、窮地、そして覚醒

「ダ・レ・ダ・オ・マ・エ・ハ!?」  振り返った美茸ちゃんと悪きのこの視界には、ぽつんと立つジュニアの姿しかありません。必然的に、ジュニアが啖呵を切ったと認識し…

2章第16話 手のひらはタイヤでできている(回る)

 タマニータに追い出されてしまった一行は、ショップからタマニータウンの方へ戻ることにしました。 「何かタマちゃんを怒らせてしまったッポルね……ムッシュがやる気を…

2章第15話 夢を見ることすらできない

「力をつけたいならまずはタマニーカップで優勝してみな!」  突然の無茶振りに唖然とするポルチーノくん一行だったが、タマニータは構わず畳み掛けます。 「特に今年の…

2章第14話 ホワッツタマニーカップ

 不躾な態度を取ったポルチーノくんたちを一喝し、ひとまず怒りがおちついた謎きのこは、ジャンクショップの主でタマニータと名乗りました。 「ところでお前たちはこの街…

2章第13話 メンタルハラスメントはご禁制です

「この子、何ッポルか?❤️ 怖いどころかめちゃくちゃカワイイッポル!!❤️」 「何たる可愛らしさ…❤️ 私にも良く観察させてくれたまえ❤️❤️」 「好き……❤️」…

2章第12話 ギャップ萌え is 正義

「ヨォ!元気か?よく来たな、遠かっただろ?ココ」 「…………………」  カウンターに居た謎きのこは、くるりと振り向くと、意外にも優しい言葉で話かけてきました。  …

2章第11話 猛獣から逃げるときは前を向いて後退しよう

「ム、ムッシュ…ここってコワイところッポルか!?」 「いや…実は私も初めて訪れるのだが、こんな威圧感のある場所とはどこにも記されていなかったはずであるが…」  …

2章第10話 ジャンクショップ(威圧)

 そこは壁一面がぴかぴかと光る、ひときわ眩しい部屋でした。 「諸君はジャンクショップは初めてかね?」 「……ジャンクショップ?」 「ジャンクショップも知らんとは!…

第1話 イエロー村とポルチーノくん

第1話 イエロー村とポルチーノくん

遥か昔、この地球を我が物顔で占領していた人類。自然を破壊し、欲望に任せて自分達の利益を追求していた彼ら。しかしそんな人類もとうとう絶滅してしまったのがこの世界。

原因は人類の争いによるものでした。食糧不足、宗教観の違い、行き過ぎた資本主義による貧富の差が火種となり世界規模の戦争が起きました。始まりは大国の近隣諸国への侵攻。核戦争になってしまえば人類の大半が滅びるのは火を見るより明らか。各国、様々

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SubEp.01 タマニーカップ

SubEp.01 タマニーカップ

 これは、覚醒ジュニアが偵察のヒトクチタケを追い払って、アンズリーナを助けたあとの物語――。

 覚醒ジュニアの活躍によって偵察のヒトクチタケたちを追い払ったのも束の間。アンズリーナちゃんを連れ去るべく、ヒトクチタケのリーダーとオオヒラタケがすぐに追いかけてきました。
 なおこの時点ですでにジュニアは干からびている模様。

 よわよわポルチーノくん一行、ついにジ・エンドか――!?

「ヨォ……ヒヨ

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2章第23話 干しジュニアは出汁の夢をみるか

2章第23話 干しジュニアは出汁の夢をみるか

「ああ、ジュニア様……どこかお医者様はいらっしゃらないかしら……」

 ジュニアは絶賛干しキノコ化していい出汁がでそうな状態ですが、自分を助けるために覚醒したということもあり、アンズリーナちゃんの心配はひとしおです。

「そんなに気を落とさないでッポル。君は何も悪いことはしていないんだから……」

 そんなアンズリーナちゃんにそっと寄り添うポルチーノくん。
「でも……私のせいで……」

 ポルチー

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2章第22話 覚醒の代償

2章第22話 覚醒の代償

「ヒューン……ッ」

「ジュニア様!?」
「ジュ、ジュニア!どうしたッポルか!?」
「こ、これは!?」

 ジュニアが突然身震いしたかと思うと、突如奇妙な声をあげてしおしおとしおれていくではありませんか。
 あまりのしおれ具合にメロメロ状態だったアンズリーナちゃんも流石にハートがブレイキン。しかしそれ以上にジュニアの様子が気がかりです。

「ジュニア様……私のせいで……。もしかしてこのまま一生こ

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2章第21話 不幸一転

2章第21話 不幸一転

 気を失ってから1時間。
 アンズリーナはようやく目を覚ましたようです。

「……うーん」

「気を失ってしまってましたね……どこまで話したかしら……」
 力なく体を起こし、うなだれるアンズリーナ。
 心配そうに見守っていたポルチーノくんとムッシュを見て、それから、ふたりの奥でまだ覚醒状態のジュニアに目を向けました。

「そう、わたしは王国から何とか逃げのび、母とともにここまで流れてきましたが、結

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2章第20話 母の覚悟と別れ

2章第20話 母の覚悟と別れ

「ツキヨタケの軍勢は理性のない凶暴な軍団なので、基本的に統制はとれません。なので、逃亡先が見つかるまでもっと時間がかかると考えていました。しかし……」

「狡猾で凶悪な大型きのこのオオヒラタケが、刺客として放たれていました。バラバラに襲撃してまわるツキヨタケの軍勢を鎖に繋いで統制することで、効率的にわたしたちを捜索したようです」

「そのせいで、ヤツらの捜索スピードはわたしたちの想像以上に速く、タ

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2章第19話 暗い月夜に降る災害

2章第19話 暗い月夜に降る災害

「わたしの名前はアンズリーナ。アンズ王国のものです」
 絶体絶命のところで助かった興奮が冷めてきたのか、アンズリーナと名乗った彼女は少し落ち着いて事の顛末を語り始めました。
「アンズ王国はとても穏やかなところです。わたしも平和に暮らしていたのだけれど……ある日突然、恐ろしいキノコたちに国が襲われてしまったのです」

 よほど恐ろしい光景だったのでしょう。
 思い出すだけでぶるりと身が震え、鮮やかな

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2章第18話 きたないきのこ、作戦失敗

2章第18話 きたないきのこ、作戦失敗

「あ……あ、あ――」

「ありがとうございます!あなたのお陰で命拾いいたしました!何とお礼を申し上げればよいのか……!」

 悪きのこに追われていた可愛らしいきのこは、命の恩人であるジュニアに近づき深々と頭を下げました。ジュニアはいまだトランス状態で意識がはっきりしていないようでしたが、美茸ちゃんは構わず寄り添い、好意をあらわにしたのでした。

「「ガーン!」」
 いや、何にショックうけてるの大人

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2章第17話 無責任、窮地、そして覚醒

2章第17話 無責任、窮地、そして覚醒

「ダ・レ・ダ・オ・マ・エ・ハ!?」

 振り返った美茸ちゃんと悪きのこの視界には、ぽつんと立つジュニアの姿しかありません。必然的に、ジュニアが啖呵を切ったと認識してしまいました。

「あなたは……?た、助けて!!」
「ヒーッ……ボキュも助けて欲しいでちゅ〜!!」

 圧倒的悪人オーラで凄む悪きのこに対し、恐怖のあまり身動きが取れなくなってしまったジュニア。
 こんな幼い茸が逃げずにいるというのに―

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2章第16話 手のひらはタイヤでできている(回る)

2章第16話 手のひらはタイヤでできている(回る)

 タマニータに追い出されてしまった一行は、ショップからタマニータウンの方へ戻ることにしました。

「何かタマちゃんを怒らせてしまったッポルね……ムッシュがやる気を見せないからッポルよ〜」
「ムムッ……諸君らは私のせいだというのかね!?」
「ボクよりムッシュの方が可能性があると言ってるんだッポルよ〜!」
「私は博士であってレースは全くの専門外なのだよ!」

 ポルチーノくんとムッシュがこの期に及んで

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2章第15話 夢を見ることすらできない

2章第15話 夢を見ることすらできない

「力をつけたいならまずはタマニーカップで優勝してみな!」

 突然の無茶振りに唖然とするポルチーノくん一行だったが、タマニータは構わず畳み掛けます。
「特に今年の賞品は滅多に出回らない激レアカードの1枚だぞ。強くなりたいならゲットしておくべきだ」

 激レアと聞いて、色めき立つ一行。
 なんていうかこう、基本は欲にまみれてるよね君たち。

「お前たちも一度くらい聞いたことがあるだろう?この世界に散

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2章第14話 ホワッツタマニーカップ

2章第14話 ホワッツタマニーカップ

 不躾な態度を取ったポルチーノくんたちを一喝し、ひとまず怒りがおちついた謎きのこは、ジャンクショップの主でタマニータと名乗りました。

「ところでお前たちはこの街に何しに来たんだ?」

 タマニータに尋ねられたポルチーノくん一行は、無言のまま思わずポカーンと口をあけました。

「あれ?何しに来たッポルっけ……?」
 まじか。
「ムムッ…何でしたかな?」
 ムッシュ、おまえもか。インテリキャラどこい

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2章第13話 メンタルハラスメントはご禁制です

2章第13話 メンタルハラスメントはご禁制です

「この子、何ッポルか?❤️ 怖いどころかめちゃくちゃカワイイッポル!!❤️」
「何たる可愛らしさ…❤️ 私にも良く観察させてくれたまえ❤️❤️」
「好き……❤️」

 こうなるとむしろ困ったのは謎きのこのほうです。
 だらしなくよだれを垂らし、完全に(さっきとは違う意味で)我を失った男たち――まぁきのこに雌雄はないんですが――が突然ゼロ距離でキャッキャしはじめたわけですから。
 それはもう、ストレ

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2章第12話 ギャップ萌え is 正義

2章第12話 ギャップ萌え is 正義

「ヨォ!元気か?よく来たな、遠かっただろ?ココ」
「…………………」

 カウンターに居た謎きのこは、くるりと振り向くと、意外にも優しい言葉で話かけてきました。
 その姿は、先程までの威圧感は微塵も感じさせない、くりっとした目がむしろ柔和そうな印象まであります。強いて言うなら、まるでテキ屋の兄ちゃんのようなやんちゃそうな言葉遣いだけが気になるところですが。

 ともあれ、一同は威圧感から開放されて

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2章第11話 猛獣から逃げるときは前を向いて後退しよう

2章第11話 猛獣から逃げるときは前を向いて後退しよう

「ム、ムッシュ…ここってコワイところッポルか!?」
「いや…実は私も初めて訪れるのだが、こんな威圧感のある場所とはどこにも記されていなかったはずであるが…」
 謎きのこから発せられるあまりの威圧感に泣きそうになるポルチーノくん。ジュニアと共に思わずムッシュの影に隠れてしまいますが、当のムッシュも困り顔。
 あくまで知識上とはいえ、ムッシュの知るジャンクショップは、賑やかで楽しげで様々なカードに心

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2章第10話 ジャンクショップ(威圧)

2章第10話 ジャンクショップ(威圧)

 そこは壁一面がぴかぴかと光る、ひときわ眩しい部屋でした。

「諸君はジャンクショップは初めてかね?」
「……ジャンクショップ?」
「ジャンクショップも知らんとは!?」
 田舎100%純粋培養菌糸類ポルチーノくん、全く聞いたことのない名称に首を傾げます。

「諸君も傘の下にカードを挿入して能力を変化させるだろう?
 ここジャンクショップは、そのカードを取引したり、装備やボディのカスタマイズを行うシ

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