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ロンドン行ってギャラリーなど見る回@Day03サーチ&サーペンタイン

渡英したのでその記録である
Day3の初回、トータルとしては第5回目になる
以前の記事みたいひといたら以下参照


というわけで倫敦3日目だが

なんか異様にいい天気
われ霧の街じゃないんかいと言いたくなるピーカン(死語)続きだ

一番曇ってたのは初日で、それでも↓この程度

3日目にしてはじめて宿の写真だがきれいな部屋だった
bockingコムの写真だともっとアレ

3日目の計画

2日目と同じく、まず美術館いって残った時間で画廊いこう式である
具体的には以下に行くつもりだった

  • サーチギャラリー

  • サーペンタインギャラリー
    南北あるが、展示内容的に南だけ

  • メイフェアもどって画廊

  • メイソンズヤードにいく

    • サーチ・イエーツ

    • ホワイトキューブ・メイソンズヤード

ちゅう感じである
改めてみると行き過ぎやろ・・・

Argosで変圧器を買う

コンセントの電圧変えるやつ
イギリスはBFタイプってやつらしいのだが、なんかしらんけどCタイプを持ってきてしまったので現地調達(Cは他のヨーロッパ諸国らしい
ちゅうわけで近くのアルゴス(Argos)

スーパー(セインズベリー)その他いろいろ

ここは末期的な店で、無人端末で欲しい商品を購入すると、近くのカウンター内にに人間がそれを持ってきてくれる、っていう極限まで人間性を排除したシステムになってる

ここで買う
ブラックフライデー近辺だったので安売り発動中
ここでもゲームはつよつよだった

立ち位置的にはビックカメラみたいなとこっぽい

最初の移動

まずはサーチギャラリーへ向かう
宿泊先最寄りのアールズ・コートから地下鉄でSloane Square駅に移動し、あとは歩く

尚、文中敬称略

サーチ・ギャラリー

Sloane Square駅から徒歩5分くらいだった記憶(もっと遠いかも
ちなスペルはSaatchi Galleryである

グーグルは4分って言ってるのでだいたい合ってる

なお、入口はクリスマスらしき飾り付けになってた

というわけで到着! なかなかいい建物やんけ

朝イチで行ったので来場者多かった

1985年に設立されたサッチ・ギャラリーは、新進アーティストの現代アート展を提示し、創設者チャールズ・サッチのコレクションを基に世界的な権威を築きました。2019年、慈善団体になり、新しい歴史を歩み始めました。現代アートと文化の革新的なプラットフォームとして、幅広い観客にアートを提供することに尽力し、展示会や教育プログラムを通じてアートの可能性を若者に伝え、新しい考えを刺激しています。サッチ・ギャラリーはロンドンに本拠を置く慈善団体で、登録番号は1182328です。

公式より gpt4要約

「現代アートと文化の革新的なプラットフォーム」を目指してるギャラリーである
基本入館無料で、一部有料展示あり
こじんまりとしたところだった

※なお、gpt君はアメリカ英語的には「サッチ」、イギリス英語的には「サーチィ」と書くべきという主張だったので要約は「サッチ」表記になってるが、日本語では「サーチ」が一般的な模様

ちゃんと年表とかもある

SEASON OF SCULPTURE

というか展示テーマの期間中で、有料展示2つ同時にやってた

ちなみにこの他に無料の展示も2、3こやってた
単純にスタッフの実力というかマンパワーすげえとか思ったんだけど、無料の方はキュレーションをギャラリーに任せて省力化してるのがうめえなと思いました

自分は無料展示と「IF NOT」の方の有料を見たで

思想的なところ

自分がみた「If Not Now, When?」展は、女性作家に焦点を当ててる

サッチ・ギャラリーは、1960年代から現在に至るまでの28人の女性彫刻家の作品を特集した「If Not Now, When?」展を2023年11月15日から2024年1月22日まで開催します。この展示は、女性の日常生活の経験やアーティストとしての経験を時間というテーマを通じて探求します。「女性の時間」、「時間を通り抜ける」、「今こそが時」の3つの章に分かれ、生命を育む者、保持者、他者の世話をする者としての独特な女性性の価値を祝い、気候変動など緊急性の高い問題を扱い、歴史の特定の瞬間を通じて繰り返し発生する不正義や差別に立ち向かいます。展示は、女性の創造性と物語を祝い、彼女たちの独自の視点を通じて文化的な女性性の期待を批判し、性別体験を祝います。チケットは一般10ポンド、割引7ポンド、家族22ポンドで、メンバーは無料でアクセスできます

公式より gpt4要約

もう一方の有料展示も「クリストとジャンヌクロード」って(夫妻)2人の活動を包括したものになってる

美術史が男性中心史観になりがちなのを矯正していく強い意志を感じる
Day2のどっかで書いた「反記憶」的な掘り起こしがまさに行われている感じだが、他の分野はしらんが、これについては「徹底的にやったれ」と思う

なんでかっていうと、あきらかにそういう業界だし、批評家も作家もいま振り返るとやべえことばんばん言ってやってたから
(批評家はよく話題になるが、作家もやべえから。「僕は変態っぽいのじゃなくふつうの強姦が好き!」とか80年代は平気でいうてはる

腹立ってきたので展示の模様に行きたい

無料①:MOVING PARTS 

カナダの作家マクノートンと、セルビアの彫刻家ミロヴァノビッチの2人展

「BEERS London」はサッチ・ギャラリーで「Moving Parts」という展覧会を開催し、カナダ人画家のキャスリン・マクノートンとセルビア人彫刻家のミーシャ・ミロヴァノビッチの作品を初めて共に展示します。この展覧会では、二人のアーティストがどのようにして人物を大きな空間に関連付け、文化的文脈と現代アートを通じてアイデンティティがどのように形作られ、理解されるかを探求します。

マクノートンの新作は、意識的かつ無意識的な動きを取り入れたもので、これまでの彼女の作品の伝統をほぼ完全に離れています。一方、ミロヴァノビッチは「シンフォニック抽象」という手法を用い、構造と自発性が新しい表現形式にどのように融合するかを視覚化しています。二人の作品は、動きに対する私たちの感覚、色や形の解釈、そして絵画と彫刻の関係性を探るものです。

要約gpt4

立体作品の制作動画も流れてたが、素材は(たしか)発砲スチロールだったと思う
それをコテコテに磨いて曲面だして塗装しているため、見た目に反してめっちゃ軽そうではあった

ちなみにビアーズロンドンとは

2012年以来、BEERS Londonはロンドンを代表する最先端の現代美術スペースとして国際的な評判を築いてきました。2021年には、ロンドンの再開発されたカルチャーマイルの中心にギャラリーを移転し、セントポール大聖堂、バービカン、そして新しいファーリンドン地下鉄駅とエリザベス線へのアクセスが近く、便利な場所に位置しています。

このギャラリーは、新進気鋭の中堅アーティストを中心に、前衛的な展示プログラムを維持しており、主に絵画を展示していますが、彫刻、写真、その他のメディアも扱っています。ギャラリーのディレクターであるカート・ビアーズは、「100 Painters of Tomorrow」(2014年)や、テムズ&ハドソンから出版された受賞歴のある「100 Sculptors of Tomorrow」(2019年)の著者です。

このギャラリーは、アフリカ、アジア、南米、アメリカ合衆国、イギリス、ヨーロッパ、オーストラリア、カナダ出身のアーティストを国際的に多様に取り扱っていることを誇りに思っています。ギャラリーは国際的なアートフェアに頻繁に参加するほか、ロンドンの世界的に有名なサッチ・ギャラリーでの展覧会のキュレーションなど、さまざまな取り組みやコラボレーションにも力を入れています。

公式より gpt4訳

っていう場所で、今回のこの展示はここがキュレーションしている模様
こうやって外注するのはいい考えだと思った

無料②:TOMORROW I’LL BE PERFECT

おなじくビアーズロンドンがキュレーションしたっぽいやつ
カナダ、アンドリュー・サルガドの個展とのことだった

BEERS Londonは、カナダ出身の英国人アーティスト、アンドリュー・サルガドの初のソロ展示会「Tomorrow I’ll be Perfect」をサッチ・ギャラリーで開催します。展示会は11月16日から1月7日までで、ギャラリーのグラウンドフロアでの一般公開は無料です。

サルガドの絵画は、10年以上前に始めた大規模なペインタリー・ポートレートから大きく進化しています。現在、彼の作品では、主題が幻想的でしばしば不吉な情景で描かれ、絵の表面に広がる「視覚的過剰」を受け入れ、調和のとれた混沌のようなパズルを生み出しています。彼の作品は文学への愛に深く根ざしており、サルガドが現代の具象絵画の境界を押し広げる実践を進化させ続けていることが期待されます。

サルガドは「Tomorrow I’ll be Perfectは、より良くなることへの願望についてです。私たちはアーティストとして、人として、常に真の表現に向かって努力しています。最良の自分に。しかし、私たちは本当にそれに触れることはあるのでしょうか?この作品群への私の参加は、その考えに基づいたものです」と述べています。

要約gpt4

ゲイカルチャーを感じる平面作品だったが、ふつうに古典絵画の裸婦の出番を男性に変換したものともいえそうな作品でもある
カラフルだが、しかしなんかあんまり押しつけがましさがなく、「明るい退廃」という空気を感じた
「Tomorrow I’ll be Perfect」というタイトルは、画家の個人的な活動もそうであると同時に、なんか今の社会運動とかの先に対する虚無感とか無力感もあるんではないじゃろうか

つぶらな瞳すぎる

無料③:FILLING IN THE PIECES IN BLACK

入口

マルアニ・メルシエが主催し、テレビ放送者で作家、多様性推進者のジューン・サーポン OBE がキュレートするこの展覧会は、アフリカン・ディアスポラに繋がりを持つ現代アーティストたちの作品を集めています。
サーポンは、黒人体験とそれに影響を与える人種差別に関する歴史的な誤解を明らかにし、アフリカのディアスポラから来るアーティストたちの視覚的ストーリーテリングの力を通じて、過去を再定義し、現在に焦点を当て、未来を形作ることを目指しています。
出展アーティストにはラリー・アンポンサ、オフネ・アジンジェ、ラドクリフ・ベイリー、クワメ・アコト・バンフォ、クウェシ・ボッチウェイ、ワンダー・ブーレ、ゴッドフリード・ドンコール、モデュペオラ・ファドゥグバ、ニコラ・グリーン、ライル・アシュトン・ハリス、ヨンカ・イロリ、ネイト・ルイス、アレクシス・マクグリッグ、マリオ・ムーア、ザック・オヴェ、パトリック・クァーム、シーナ・ローズ、サミュエル・デ・サボイア、ミカレーン・トーマス、ハンク・ウィリス・トーマス、カリ・ターナー、ウスマン・ワハーブなどが含まれています。サーポンは「Filling In The Pieces In Black」を愛情を込めて行うと述べ、この展覧会が黒人文化のよりバランスの取れた物語を形成するのに役立つことを目指しています。

要約gpt4

マルアニ・メルシエっていうところが主催してる展示だった模様

Sthenjwa Luthuli, ILANGA LOKUPHILA, 2023
Emmanuel Taku, BALLERAFRO, 2022

これけっこうおもろいと思った
こういうレオタードで踊るのって確かに人種的なイメージある

Johnson Eziefula, WAIT A MINUTE, 2023

すげえ黒光りしてて会場で目を引いた
カメラがあれで白とびしてしまってるが、本当はもっと黒々してる

Khari Turner, UNTITLED, 2023
Sheena Rose, Cricket, 2023

こういう文脈でこういうスタイルってあんまり見ないので新鮮だった作品

ちゅう感じでいろいろと見た

ちなみに一番よかったのは↓の絵だったんだけど、キャプションみつけられんかったので誰の作品かわからず
めっちゃ暗くていいね!

有料:IF NOT NOW, WHEN?

やっとるで

当展覧会「If Not Now, When?」は、1960年代から現在に至るまでのアート界への貢献を祝う29人の傑出した女性彫刻家たちを特集する、冬の共同主催の展覧会の一環です。展覧会は3つの章に分かれ、女性に直接影響を与える進化するサイクルによって特徴づけられる日常生活の中の時間を探求しています。

第一章「WOMEN’S TIME」は、生命を与える者、保護する者、他者の世話をする者としての独特な女性らしい価値を祝います。第二章「TUMBLING THROUGH TIME」は、気候変動などの即時的緊急性に関心を持ち、時間の本質について考察します。最後の章「THE TIME IS NOW」は、歴史の特定の瞬間を扱い、各アーティストが対処する再発する不正義や差別の現実を訪問者に提示します。

出展アーティストにはフィリダ・バーロウ、グレニス・バートン、ケザイア・バートなどが含まれ、キュレーションはアンナ・ダグラス博士とケリー・ハーカー博士が担当。この展覧会は、グリゼルダ・ポロック、ローナ・グリーン、ヘプワース・ウェイクフィールドのキュレーター、エレノア・クレイトンなどのアドバイザリー・ボードの指導の下、2年間の研究プロジェクト「Hepworth’s Progeny」の成果です。

公式より gpt4要約

グリゼルダ・ポロックとは2度目の遭遇だがそれはともかく、この展示をオーガナイズしたのはヘップワース・ウェイクフィールドって美術館で、館名は彫刻家のバーバラ・ヘップワースに由来してるらしい

戦後日本の彫刻に大きな影響を与えた人として、アンソニー・カロ、ヘンリー・ムーア、バーバラ・ヘップワース、アレクサンダー・カルダーなどが挙げられる(ジャコメッティとかはもっと後だし、正直そんな影響なかったんじゃないかと思う

で、全然しらんかったんだけど、このうち2人ムーア、ヘップワースはどっちもヨークシャーの出身だった
この展示もリーズ大学の修士でこのテーマやったグリーンの論文が元になってるらしいが「だからリーズで彫刻の歴史やったんか」(リーズはヨークシャーにある)っちゅう納得感がすごい

なお、さっきスルーしたポロック姉さんだが、なんとこのプロジェクトに資金も出してる!!

このプロジェクトは、グリゼルダ・ポロック教授が2020年にフェミニスト視覚芸術と歴史研究で受賞したホルバーグ賞の寄付によって資金提供されました。

gpt君が要約に入れなかったとこ

偉い人にはこういうこと期待したい

ごたくはこれくらいにして展示風景に行くぞ!!
日本での女性作家の活動と比較して考えたりできてなかなか面白かった

Women’s Time セクション

このセクションでは、アーティストたちが性別に基づく経験を扱い、社会的不平等を浮き彫りにするか、または文化的な女性性の期待を批判するか、逆に女性としての母親や世話人としての経験を肯定します。

展示風景 素直にかっけえ
正面右に見えてる人物像は Michele Howarth Rashman の作品
さっき書いたグリーンの研究で使われたアンケートなどの実物も展示されてた
この写真右上のがそれ この時代は当然回答が手書きなので読みにくい・・・
Helen Chadwick, In The Kitchinのシリーズ, 1977
同上

77年の作品で、いまでもこういうことしてそう!な感じあった
日本でも70年代後半は展評にのってる展示の半分は女性、くらい女性が進出してた印象だが、こういうジェンダー・ロール、女性的な主題を強力に押し出した作品はあまり記憶にない
まだ意図的に「男性と同じ土俵で勝負する」のが大事だった時代なのかもしれない

日本の場合、作家の思惑はともかくアウトプットがそう捉えられるのは、80年代の前本彰子(しょうこ)、吉澤美香の登場を待つ感じだ
いやな見出し語だがいわゆる「超少女」世代である
※ちょうど都合よくみそにさんのnote記事があるのでリンクはっておく

ちなみに前本本人は、別にそういう(思想的な)ものではなく、ただ自分の好きなというか表現したいものを表現しただけ、と当時からコメントしている

Helen Chadwick, In The Kitchen, 1977, printed 2022
同上

これは制作風景なんかな、なんかわからんけど、すげえ楽しそう
パフォーマンスアートっぽさもあってエネルギーを感じる!!

ちなみにこの写真は

The Estate of Helen Chadwick, Richard Saltoun Gallery, London and Rome.

ヘレン・チャドウィックの遺産管理団体からリチャード・ソルトゥーン・ギャラリー(ロンドンおよびローマ)の協力のもと提供されました

って書いてあって、初日にいったソルトゥーン・ギャラリーが関係してることがわかった
さすが倫敦、いろんなところでつながってる!(狭いからな・・・

Cornelia Parker, Endless Coffee, 2022

銀製のポットを250トンのプレスで破壊したもの
コメントでは鉛に言及してるが銀製と展示説明には書いてあった

「私は、物質と光について儚い表現を試みている。これまで私は、本質的に儚い素材を選んできた。今は、鉛のような重い素材を使って空間を表現している。鉛が好きなのは、その連想と歴史があるからだ。拾ってきた物も、その連想と私が与えることができるもののために使います」(1989)

キャプションより DeepL訳

プロセス・アート的な作品で、これは60~70年代には見られた様式だが、この作品はごく最近のものだった
ただ、まあ気持ちはストレートに伝わってくるのでいい作品だと思う
つるしてあることで、単純に見栄え的に影との立体感が出ててそこもいい

Freddie Robins, Bad Mother, 2013

"日常生活の小さな要求が積み重なると、私の時間の多くを奪ってしまうことに、私はいつも苛立っている...。毎日アトリエに通い、今取り組んでいることを眺めるだけでも、自分の頭の中を正しい空間に保とうとしている。もっと気を遣わずに、もっと軽く、もっと自由奔放な人間になれたらと思う。やるべきことを無視して、やりたいことに集中できたらと思う」(2022)

同上
Victoria Rance, Wedding Dress, 2010

ドレスという点でさっき出した前本作品との類似性がある
(もちろん時代、素材、表現の起点は(たぶん)ぜんぜん違うが
※前本作品については以下がわかりやすい

ビクトリア・ランスの非常に重い鋼鉄製のウェディングドレスは、彼女自身の結婚式のために作られ、何世紀にもわたって一部の女性を定義し、自己決定を制限してきた制度の歴史を呼び起こしながら、多くの人が楽しんでいる喜びや利益を示唆しています。

さっきと同じ

このランスの作品は「彼女自身の結婚式のために作られ」たもので、あと「鋼鉄製」で非常に重たいことの特徴
あんまり華やかに見えないとこもある

一方前本のドレスをモチーフにした80~90年代の作品は、ディズニープリンセスが着てそうなデザインが誇張され、なんかどろどろしたマグマ的な情念があるが、日本人がそれを着る、みたいなリアリティはまったくないドリーミングなものだと思う

ここまででだいぶ違うが、共通点としては、(特に前本作品で強烈だが)ドレスの中身(人間)部分の空虚って点
まあ、それいったら脱いだ服はすべて空虚なんかもしれないが

ランスの場合、本人が着る前提があるため、空虚さより重荷ってことを伝えたいのかもしれないが、両者の比較はとてもおもろいと思った

前本は吉祥寺に実店舗「ストロベリー・スーパーソニック」を構えてるので興味ある方は行ってみて(休み多い)
あと、だいたい個展は銀座のコバヤシ画廊でやると思うので、そこもチェックしてるとみれると思う

Victoria Rance, The Cloak of Invisibility, c.2008
それ着てるとこ

実際着てるのよい

Lorraine Clarke, iDoletta's Birthing Chair, 2016

えらいストレートな作品だな・・・

んで次の部屋が目玉といってもいい作家の展示だった

Christine Kowal Post の作品群

どれがどれだかは推測してもらうとして、以下の作品があった

  • Amazon with a Dog, 2000

  • Pregnant Amazon, 2000

  • Amazon Vanitas, 2001

  • Amazon Menstruating, 2001

  • Amazon with a Cockerel, 2015

  • Amazon Encouraged by a Rat, 2016

  • Amazon with a Fox, 2016

  • Amazon with a Lizard, 2022

すげえ切ない気持ちになる作品だ・・・

「女性が彫刻や粘土細工をするのは、育った環境によるものだと思います。もし女性が建築や溶接、大工仕事などを学ぶように育っていたら、もっと多くの女性がこれらの技術を使うようになっていたでしょう」(1989)

さっきと同じ

同時にすげえいいと思ったわけだが、その理由は、冷静にその状況を提示してるだけで、それがいいとか悪いとかの価値判断抜きで、当事者の「戸惑い」が作品から伝わってくるとこがいいとこだと自分は思ったっすね

はい

がんがん間あるいて見れる配置だったため、でかい注意あり

Tumbling Through Time セクション

こっから(たぶん)次のセクション
SDGs的な視点が入ってくるってことじゃろうか

時間を通じた深い概念につながるこのセクションでは、アーティストたちが宇宙と地質学的な観点から時間の現象を考慮し、自然と気候緊急事態の新しい概念化や、宇宙と人類の基本的な神話を探求します。

Deborah Duffin, Furl and Fall, 2022
クローズアップ

「私は、私たちの最高の彫刻家の何人かは女性になるだろうと思います - 伝統的なスタイルや材料に縛られることが少ないです。私たちは、より冒険的である準備ができている女性管理者、ギャラリーのオーナーがもっと必要です。」 (1989年)

「他の女性アーティストについて知ることは重要でした... [学生時代に]私はアートヒストリーで女性アーティストについて学んでいなかったので、大学の図書館で女性アーティストを探しました。人類の歴史がとても男性支配的であることと、私たちをとても異なる方向に導いていたかもしれない代替の歴史があったのではないかと、人生の後になってから思いました。」 (2022年)

Katrina Cowling
Roughcast - Figure I, 2018
Roughcast - Figure II, 2018

「訓練されたガラス曲げ職人として、私は7年以上にわたり、光、電気、ガラス、貴ガスの魅力的な組み合わせを探求してきました。この奇妙で捉えどころのない科学の形式的および概念的なトロープに遊び心を持って挑戦しています。懐かしい過去と明るく、不確実な未来の両方を物語る複雑な媒体であり、この時代的かつ歴史的な乖離が、私にとって興味深い出発点です。」 (2022年)

The Time Is Now セクション

このセクションでは、ホロコースト、インド独立への英国からの解放、1980年代の反核抗議など、重要な歴史的瞬間に対する作品が集められます。

ちょっと区切り怪しいがこの辺で次のセクションになった模様

Permindar Kaur, Independence, 1997

これめっちゃよかった

ぐえー
死にすぎ

「10年間の仕事の後、子供の世話と仕事を両立するのが大変だったため、10年間の休憩を取りました。休憩がこんなに長くなるとは思わず、この決断の結果、事実上、キャリアを一からやり直すことになりました。休憩前のレベルまで、少なくとも勢いの面では、戻ったとは感じていません。私はある種の中間状態にいるように感じました。新進アーティストでも確立されたアーティストでもなく、そのため、サポートや指導、アドバイスをあまり受けられませんでした。自分自身のシステム、人々、有給の仕事を見つける必要があり、それは常に進行中のプロセスです。」 (2022年)

というコメントと併せてみると、なんともいえない気持ちになる
これは作家の経験してきた挫折の数というか、敗北の歴史なんかもしんない

Shirley Cameron, Brides Against The Bomb, 1982-86

「ブライズ・アゲインスト・ザ・ボムは平和を訴えるパフォーマンスであり、ユーモラスな反巡航ミサイルパフォーマンスで、フェスティバル、平和キャンプ、アートギャラリーで披露されました。パフォーマンスでは、私たちの一人が「結婚」して、すなわち直立した男性器の形をした巡航ミサイルに縛り付けられました。不運を悟った私たちは、観客のブーイングと歓声の中で自由を取り戻し、ミサイルを崩壊させました。平和のシンボルの紙吹雪が皆によって投げられ、このデモンストレーションは私の人生で最も幸せな日と宣言するバナーが作られました。」 (1991年)

Rosie Leventon, F2 Typhoon Eurofighter, 2013-14

なんやこのデルタ翼の飛行機、とか思ってたらユーロファイターだったという

シルエットだけだとまったくわからん件
本ぶったぎって作られてる

で、同じコンセプトのが次の

Rosie Leventon, B52, 2004

やっぱB-52はわかりやすい!
これならボクにもわかるぞ!って感じだった

という感じで見終わった

ぜんたいてきかんそうなど

なんか特にこの美術館は現在の思想的状況をすごく感じた
まあでもその中でも、ちゃんと美術の手法でいいたいこと言おう感はあったのでそこはよい

展示自体がリサーチベース、というのは初めて見たと思うが、資料の羅列じゃなく、ちゃんと見て楽しめる内容になってた
(単に自分が構成に違和感あるほどイギリス現代美術の知識ないだけな可能性はけっこうあるが

そんなとこっす!

ギャラリーの売店

いろいろ本が投げ売りされててめっちゃほしかったんだが、荷物になるので買わず・・・

んで、外でたらやばいくらい晴れてた

イングランド晴れっていうんだろうか

ハイド・パークへ

次の目的地のサーペンタインはハイド・パークにあるため、そっちに行く
どうやっていくかいろいろ考えたんだが、ここも結局歩いた

南から北へ

まあくっそ晴れてるからヨシ!

道中の住宅街 茶色じゃないし治安はいいだろ、きっと

サーペンタイン・ギャラリー(南)

ちゅうわけで(実はけっこう公園の中を歩くが)着いた
こちらがサーペンタイン・ギャラリーである

ちなみにサーペンタインは南北があり、こっちは南
自分は北にはいってないのでそこんとこよろしく

かなりちっこい

なんか外にも彫刻立ってて、「あれ?堀内正和?」とか思ったのは内緒だ
(ネタバレするとこれもバゼリッツ

サーペンタインについて
サーペンタインは1970年以来、先駆的なコンテンポラリーアートを紹介してきました。パビリオンから展覧会まで、アートと建築の新しいアイデアを支持しています。

サーペンタインでは、展覧会、建築、教育、ライブイベントなどの無料プログラムを開催しています。サーペンタインのプログラムは、ギャラリーやオンラインで開催されます。

公式よりDeepL訳

Georg Baselitz: Sculptures 2011-2015

タデウス・ロパックでまったく同じようなのみたばっかりだったが、バゼリッツの彫刻作品の展示をやっていた
自分はパゼリッツの立体作品を初めて見たバゼリッツにわか勢なので超新鮮だった

ゲオルグ・バゼリッツの彫刻作品を集めた個展では、革新的なアーティストの創造過程を密接に垣間見ることができます。60年以上にわたるキャリアを持つバゼリッツは、ドイツの戦後に画家として名を馳せ、1969年以降、内容や物語から離れた表現主義的な絵画の中で人間の形やその他のモチーフを逆さまに描くことで知られています。1979年からは彫刻へと転じ、木から彫り出された荒削りの人物像や身体の部位を通じて具象と抽象の間の緊張を探求し続けています。

バゼリッツのアトリエから直接選ばれた「ゲオルグ・バゼリッツ:彫刻2011-2015」展では、未公開の巨大彫刻と自由な墨のドローイングが並びます。この展覧会では、異なる媒体を横断する彼の作品が互いにどのように情報を伝え合っているかについて新しい洞察を提供しています。展示されている彫刻は、公開を目的として作られたものではなく、青銅作品のための模型として制作されました。それぞれの木彫は一本の木から削り出され、鋸や斧、のみで彫られており、木の質感や表面の特徴的な切り込みが保持されています。

公式より gpt4要約

ほーん、そーゆーことね、完全に理解したわ

  • 69年以降、人間の形やその他のモチーフを逆さまに描くことでドイツ表現主義の伝統に新たな視点をもたらした

  • 79年からは彫刻へ

  • 今回展示されてるのはブロンズ彫刻のためのマケットである

69年だと、ラウシェンバーグらのポップアート勢力がひと段落して、そっからどうすっかみたいな状態に陥ってた時代で、日本ではもの派がぶいぶい言ってた頃だ
70年代はいわゆるニューペインティングにつながる流れが始まり、バゼリッツもその端緒のひとりと考えていいんだと思う(ポップでもニューペインティングでもない)、同時期日本でも「なんとなく平面への回帰」が起きてて、世界的にそうだったんだろう
で、80年代にはまた平面の時代になってて、その頃バゼリッツは逆に彫刻はじめてるわけだ

なお、入場は無料
パンフは2£くらいの寄付でもらう式だった

外にあったのと同じ形
このおしゃれなキャプションの書き方よ
(みにくくてしょうがねえ・・・
タデウス・ロパックでみたのもこのタイプ
これすごいでかかった

ちゅう感じでした
感想は・・・・特にない

さくっと見れる

かなりこじんまりしてるので、ハイドパーク来た時ついでにみるといい美術館な気がした

またメイフェアへってとこで終わり

というわけでこっからまたメイフェアに戻るわけだが、まあ例によってすでに長くなっちまったので今回はここまで

いろいろ用事もあって公園の北側から地下鉄に乗ったんだが、おかげでハイドパークを存分に楽しめた

代々木公園っぽいな
ヘンリー・ムーアの彫刻
めっちゃ風景にあってて、やっぱイギリスの彫刻家だと思った
あずまやでスクワットするおじさん
カラスなみに目撃したカササギ
東京にはいない鳥だがきれいだった

ちゅうわけで次回へ続く!!!

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