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何のための視覚支援かな?

こんにちは。雪が解け始め、道路には|轍≪わだち≫ができはじめました。
|轍≪わだち≫に入ると車体の底が雪に擦り、|轍≪わだち≫から出ると走りづらい・・・。ストレスフルな運転ですが、もうすぐ春だと思うと我慢できる、Mr.チキンです。
今日は、視覚支援についてお話をします。

視覚支援って何だろう?

視覚支援というのは、今の特別支援教育の現場で主流となっている手法と言っても過言ではないでしょう。
自閉症スペクトラム症やADHD傾向のある児童は、一般的に、声や言葉などの音で聴く情報よりも、文字やイラストなどの見る情報の方が認識しやすいといわれています。
いわゆる視覚優位という認知特性です。
ですから、情報が入りやすいイラストや文字などで、時間割や手順表を作ってあげると、見通しがもちやすくなると言われています。

上のように、気持ちのような目に見えないものを、想像したり考えたりすることが難しい児童には、イラストや文字を添えてあげると認識できるようになることもあります。
これも大切な視覚支援の一つと言えるでしょう。

自閉症スペクトラムは本当に視覚優位か

ただ、視覚支援が本当に万能なのか?というと、そうでもありません。
心理学者の中には、自閉症スペクトラム障害の子どもが実は聴覚優位なことも多いという説を提唱している人もいます。
視覚優位だとすると、
その日から男は、ずーっとどん兵衛を食べ続け、どんギツネの帰りを待ったとさ。」(詳細はリンク先)
のように、突如CMのマネをし始めるというような、いわゆる音声の延滞模倣は証明しづらいということです。
つまり、視覚情報は誰にとっても取り入れやすい情報だから自閉スペクトラム症の子も取り入れてはいるが、本来は聴覚情報の方が認識しやすい子もいるということです。

何のための視覚支援か

ここで大事なのは、何のための視覚支援かということです。
手順表などの視覚支援を用いれば、子どもたちは見通しをもって動きます。
でも、それは誰のためでしょうか。
子どもをコントロールするために視覚支援をしていないだろうか

聴覚優位の子が、「目で見ると動くことができるから」と言って視覚支援を提示され続けたとします。
でも、本質的には視覚情報の処理は得意では無かった場合、自分から情報を得ようとはしなくなってしまうのではないでしょうか。

本人が聴覚優位だとするならば、その得意な部分を生かした支援方法を考える必要があります。そうすることで、自分に合った情報収集の仕方を学ぶことができるのではないでしょうか。

子どもたちが「分かりやすい!」という反応を示すことが多いので、何かと使ってしまいがちな視覚支援ですが、一度立ち止まって、「本当にこの支援がこの子に合っているのだろうか?」と考えることが必要かもしれません。
では、またね~!


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