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今週の選挙(2024 8.25投票)


 お盆休みが終わり、世の中も選挙も通常通りに戻りました。 今週は24件の選挙が予定されています。 が、うち無投票が10件! 暑いし大変だとは思うけど、4年に一度なんだから頑張って候補者立てようよ・・・

 そんな中で選挙が行われる14件から10件をセレクト。 今週は4か月ぶりに “あの” 軍団が動き出します! 見かけたらみんなで挨拶してやって下さい。

「おはよう」と。




◎北海道・岩見沢市長選挙

 4期目を目指す現職に市職員を辞した新人が挑む一騎打ちです。

 2028年に別の病院と統合して新しい市民病院が出来るようですが、新人曰く、岩見沢市の経常収支比率(財源の余裕を示す指標)が北海道35市中34位で予定通り開院できるか、開院しても充分な設備・人員を整えられるかが危惧されています。 新人は39歳と若く「稼ぐ岩見沢へ!」と掲げていますが、個人的な事情ですが都知事選以来、こういったタイプの人に対してはどうしても身構えてしまうようになってしまいます。 この方は役所経験が有るので突飛な人ではないと思いますが・・・

 一方現職は当選すれば4期目と “多選” のフェーズに入ってしまいます。 病院の予定通りの開院と除排雪等の災害対応を訴えていますが、コチラは市の財政調整基金(市の貯金)35市の中では札幌函館旭川に次ぐ多さだとして、市の財政は安定しているとしています。 どちらも事実なのでしょうが、市民はどちらを選ぶでしょうか。


◎北海道・中標津町議会議員選挙(定数15/19人)

 8年ぶりの選挙に現職12人、元職1人、新人6人が立候補し、党派別では公明が2人、立憲が1人立てている、女性候補7人の選挙です。

 女性候補は30代~70代までと幅広く30代の候補を除いて全員現職と、何とも心強い。 全員当選すれば議員のほぼ半数が女性となるまであと一歩です。 達成成るかどうかを注目しています。


◎埼玉県・東秩父村長選挙

 3期務めた現職が出馬せず、村会議長経験の有る村議3人と岡山県にある大学の元客員教授の合わせて4人の新人で争う、12年ぶりの選挙です。

 東秩父村は県内唯一の村で高齢化率が県内で最も高く、人口対策や少子高齢化対策が急務となっており、ほかにも新庁舎の建て替えや災害対策、産業振興に財政の立て直しなど課題は山積しているのですが、候補者4人中3人が70代。 唯一の女性候補が50代と若いので目を引きそうですが、残念ながら情報が見つからないため詳しいコトは分かりません。
 ただ、誰が当選するにせよ人口の半数が高齢者という自治体の長となるのは大変だと思いますが、どうなるでしょうか。


◎岐阜県・坂祝町長選挙

 前の町長が病気療養のため辞職したコトに伴う選挙で、町議会の元議長と元副議長が町議を辞して立候補してきた、5年ぶりの選挙です。

 元議長は64歳。 自民の金子俊平衆院議員や渡辺猛之参院議員、更に立憲の今井雅人氏から為書きが贈られ、組織ガッチリで戦っているように見えるのでフツーならコレだけでほぼ確定、と言えるのですが岐阜の場合は話が別。 40歳の元副議長には、美濃加茂市の藤井浩人市長が為書きを贈っています。
 現在岐阜県では藤井市長が為書きを贈った候補が組織ガッチリ候補を破って当選するというコトが多発しており、その威光が今回も発揮されるのかが注目です。

 ただ、藤井市長、石丸伸二氏と対談して意気投合してたんだよなぁ・・・ 裁判で地獄を味わった藤井氏なら人物の「真贋」が見極められるハズなんだけど・・・ 若けりゃなんでもイイわけじゃないでしょうに・・・


◎京都府・久御山町長選挙

 4期目を目指す自民公明立憲推薦の現職に町議を辞した新人が挑む一騎打ちです。

 京都市の南隣に位置する久御山町。 京都といえば北陸新幹線の敦賀以西のルートに「小浜・京都ルート」を選んでもらおうと頑張っていますが、見事選ばれると久御山町には車両基地が出来る計画で町内に新幹線が走る予定ですが、そこに関するボーリング調査結果が公表されていないようで新人は「町民の暮らしを守る」ために動くと訴えています。
 その強い想いは、自公立推薦という与野党相乗り候補の牙城を崩すコトは出来るでしょうか。


◎大分県・日出町長選挙

 3選を目指す現職に2期目の町議を辞した新人が挑む一騎打ちです。

 選挙戦の大きな争点とはなっていないようですが、この町では最近騒ぐ人が増えてきた「人種」に絡む問題が有ります。

 別府市のイスラム系宗教法人が町内に「土葬墓地」を建設する計画が進んでいて、現職は「要件が満たされていれば」と賛成(許可)するとしているのに対し水質汚染の懸念から反対の声が挙がっていますが、やはり「風評被害」の恐れが有るという声がでています。
 どういうものにせよ葬儀に関する施設は反対の声が出るものですが、そこに乗っかって来たのが、2022年の参院選愛知選挙区で「新党くにもり」から出ると報じられた(その後、公認が取り消され無所属で出馬)、現在「起きる会」なる政治団体の代表を務める山下俊輔氏。 ヘイト要素の強い言動が目立つ彼がこの問題を自らの政治思想一丁目一番地である「移民難民反対」に繋げて訴えています。
 新人候補は反対の立場ながら人種問題と絡めている様子は(twitter-Xを見る限り)見られませんし水質問題は住民にとっては大きな問題でしょうが、このようなレイシストをのさばらせるワケにはいきません。 町民の懸命な判断を期待します。

 なお、この選挙では投票率アップの試みとして、

日出町役場HP より引用)

 サンリオとコラボし人気キャラクターが満載な投票済証を配布し、ゲットした投票済証をInstagramに載せると抽選でコラボグッズをプレゼントするそうです。 また、投票方法が、

日出町役場HP※PDF より引用)

 スタンプ押印方式となっています。 このやり方、疑問票を減らすためにもドンドン導入すればイイのにね。


◎大阪府・箕面市長選挙

 2期目を目指す大阪維新の現職に、府議だった人と共産推薦を受ける市職員だった人の2新人が挑む選挙です。

 去年の今ごろだったでしょうか、大阪万博にかんするズンドコがバレ始めて維新の勢いが堕ち始めたのは。
 昨年春の統一地方選直後は全国でイケイケだったのがそれを境に負け始め、最近では河内長野市など大阪府内にも影響が出始めていて、兵庫県知事の悪評も加わる中で迎えた、この選挙。

 大阪万博の問題を指摘した共産の市議に「万博行くなよ、出入り禁止や!」とヤジを飛ばしたコトが全国ニュースになり、後に「不適切発言だった」と謝罪するも「本心だから謝罪撤回はしない」という無駄なプライドを披露したコトで収束に大失敗した現職。 ここで負けたら維新にとって、一大事でしょう。

 と、いうのも元府議の30代男性は無所属で出馬していますが府議時代は自民公認の人。 しかも昨年の府議選で大阪維新の新人に敗れた人なので、フツーにやれば(年齢差を考慮しても)現職が負けるワケがない構図なので、ここで負けると維新の凋落を全国に伝わってしまうため、コレは落とせません。

 一方の自民系元府議は応援弁士に、昨年維新候補らとの新人同士の選挙を制し “全国最年少市長” となった京都府八幡市長の川田翔子氏を招いたりして刷新感を演出しようとしていますが、調べてみたら府議時代にtwitter-Xで荒ぶっていたり自民所属ながらどうも維新っぽく見える言動をしていたそうで、コチラはコチラで積極的には選びづらく。
 だからといって共産系の新人は、現職ヤジ発言が追い風になる可能性が有れど、如何せん70代で当選して4年務めたら80代に突入する人に投票するかと言われると・・・ という、箕面市民におかれましては大変な選挙だろうとお見舞い申し上げたい気分です。 さぁ、誰が勝つのでしょうか。


◎大阪府・箕面市議会議員選挙(定数23/29人)

 現職16人、新人13人が立候補し、党派別では大阪維新が7人、自民が4人、公明と共産が3人、国民民主、れいわ、参政が1人ずつ立てた選挙で、女性候補が11人出ています。

箕面市議会HP より引用)

 現在の会派は、大阪維新の会は5人、箕面政友会が5人(国民民主1人含む)、自民が4人、公明が3人、共産が3人、市民派クラブが2人(無所属女性の会派)となっており、自民公明共産国民民主が現有議席維持を目指す中、大阪維新は2人増を目指すという強気の戦略です。 党勢が堕ちまくっている中ですが大丈夫でしょうか。 コチラもまた大阪府内における維新の勢力が計れる選挙です。

 そんな中で、れいわと参政党が新人を擁立して議席獲得を目指しています。 れいわはニワトリを抱えたポスターの50代男性で参政党は安倍元総理の事件で「目覚めちゃった」40代男性。 元農家で食の安全を訴えているれいわの候補が “参政党感” 強めに見えちゃいますが、選挙期間中は大石あきこ衆院議員が告示日に応援入りしたようです。
 一方参政党候補へは神谷独裁者代表が効果が最も大きく出る投票日前日に応援に入るようで、本気で獲りに来ているのは明らかですが、改選前の議会構成を見ると全員がどこかしらの会派に入っており、アクの強い両党が擁立する候補が有権者に受け入れられるかは、不透明です。 さて、この構図に割って入り当選するコトが出来るでしょうか。

 なお、「カメラマン」という肩書きの無所属候補が出ていますが、その人は元N国党員で、つばさの党の黒川被告人と共に活動していたコトも有る人です。 駅前で街宣を繰り返すコトで “頑張ってる感” を演出していますが、決して投票してはいけません。 お気をつけ下さい。


◎鹿児島県・与論町議会議員選挙(定数10/14人)

 現職8人、元職2人、新人4人が立候補した女性候補1人の選挙です。

 で、唯一の女性候補が、参政党公認となのです。

(2024年の参政党戦績)
(クリックorタップで拡大してご覧ください)

 コチラの女性候補は昨年9月に行われた町議補選(定数1)に立候補しましたが、商工会との繋がりが強い相手候補に敗れました。 実は与論町、2022年参院選比例区の参政党得票率が全国第1位の自治体で、補選で当選してもおかしくなかったため結果には驚いたものですが、それに続いての立候補となります。
 今回は黒い服を着て町内をまわり、オレンジ色はタスキの文字(名前)だけという、前回以上に参政党色を薄めた選挙運動を展開しているようで、現在与論町議会が男性しかいないため、いつもなら何のためらいもなく応援するのですが・・・  ねぇ・・・


◎鹿児島県・和泊町議会議員選挙(定数12/14人)

 現職9人、元職1人、新人4人が立候補し、党派別では公明が1人立てた、女性候補が3人出ている選挙です。

 与論町と同じく鹿児島県南西諸島にある沖永良部島東部の自治体ですが、コチラは女性現職が1人いて、今回女性の元職と新人が1人ずつ立候補しており当選すれば議会の女性議員比率を2割まで上げるコトが出来ます。 頑張っていただきたい。


◎鹿児島県・知名町議会議員選挙(定数12/13人)

 現職8人、新人5人が立候補した、全員無所属の選挙です。

 沖永良部島西側のコチラは、残念ながら改選前議員が全員男性。 今回女性候補が1人立ってくれましたが、過去の選挙で2008年から今まで女性候補が出るのは初めてという恐ろしき状況です。
 それならば当選は固い、と思いそうになりますが「女性だから」というだけでは当選出来ないのが有権者の厳しさというか前時代的な風土というか、なんというか・・・ 当選してほしいと思いつつ、そうなったトコロで議員活動も大変だろうなと察してしまう私がいます。 さて、どうなりますやら。



以上です
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます


「今週の選挙」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど


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