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茶道と美

私は昨年からお茶を習いはじめました。それにはいくつかきっかけがありました。
まず、一昨年に1ヶ月半ほど北欧をメインにヨーロッパへひとり旅に行きました。

その際に日本にまつわるものをよく目にしたのと現地の人が日本のものを日常で使っていたりして身近に日本を感じました。例えば、服など日本のアニメの服や日本のハイブランドを着用している方が多くいました。またどの街にも大体ラーメン、寿司はありました。所々に日本のコンビニ、日用品店などもありました。
そして一番日本を身近に感じたのは、その時期が夏だったこともあり現地の方たちはこぞって「扇子」を持っていました。日本でもそこまで日常で見ないのにヨーロッパでは多くの方が手に持っていました。その多さには本当驚きました。ブームなんですかね。あとタトゥーも漢字やアニメなど多かったです。
それらを思いながら旅をしていて宿泊するホステルや街で多くの現地の方、同じくひとり旅をしている人たちに出会いました。そこでは日本人は僕だけで皆すごく興味を持っていました。あまり英語は話せないけどスマホの翻訳機能を駆使してコミュニケーションをとりました。そこで思ったことは、日本のことについてよく勉強していてさらに知りたいという人が多かった印象でした。またどの国に行っても私が日本から来たということがわかると相手の方は「I love Japan」や「一番行きたい国なんだよ」と口を揃えて言う人が多かったです。そんな私に対して「日本はどんな国?」と言う質問が一番多かったです。率直な質問だけど答えるのが難しく困惑しました。そこでは「どこもクリーンな街で食と文化が充実していて優しい人が多い」と答えました。ですが自分の中でもどこか納得できるような回答ではなく消化不十分な感じがありました。そこで、「いち日本人として日本のことをまず知らないといけない」と思うようになりました。

それから旅を終えて帰ってきてから、日本の古典や宗教観、民族性などに興味を持ち学びはじめました。そこで出会った一冊の本に「茶の本」というものがありました。そこで日本人の美意識や文化について深く考えさせられるものがありました。
その本を通してさらに深く理解したいと思うようになり、地元で茶道を習えるところを探して直接足を運び、習うようになりました。
それから私の茶道が始まり今に至ります。ちょうど1年くらい経ちます。

習いはじめて1年ほどですが多く発見や、学びがありました。

まず作法や所作は極限まで無駄が省かれ理にかなったものばかりでびっくりしています。そしてお茶室では各季節ごとに掛け軸、お花、茶器、頂くお菓子が違い風情、季節感を感じることができます。毎回お茶室に入る度新しい発見がありとても楽しいです。

そして一番に相手を思いやる「おもてなし」の心に常に配慮しており全てがここに繋がってきます。何よりも素晴らしいです。ほんと人としての部分ですよね。ここにこそ茶道の魅力、そして日本人の精神、美意識が詰まっています。まさに茶道は日本を代表する伝統文化で日本の宝です。このように日々多くのことを学ばせていただいております。ありがたい限りです。

今日では多くの海外の方も茶道に興味を持ち体験をして、日本の精神性、美意識を学びに日本に訪れております。今こそ我々日本人が日本の文化、精神性を再び学び日本らしく世界で生きていくために必要なのではないでしょうか。
また今の混沌とした物質世界の世の中に古来から伝わる日本の素晴らしい精神性が必要なのではないでしょうか。美しい日本人であるために。そして美しい日本であるために。

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