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☆ DXリテラシー『シンガポールPDPA』

こんにちは、モーリーです。

本日は、DXリテラシーとして知っておきたいシンガポールのPDPA(Personal Data Protection Act 2012) について解説します。


シンガポールでは、2013年1月に個人情報保護法Personal Data Protection Act 2012、以下:PDPA)が施行されました(全面施行は2014年7月)。それまでも、民間部門や政府部門においては個人情報保護に関する法律が存在していましたが、急速な経済および金融の発展により、海外企業の進出とともに膨大な個人情報が集積されるようになり、個人情報の悪用リスクも高まっていました。このため、シンガポールは当時としては非常に厳格な個人情報保護を定義したPDPAの導入を決定しました。




PDPAでは、『個人情報』とは真実であるか否かを問わず、特定できる個人に関するデータとそれに付随する情報を指します。氏名やパスポート番号はもちろんのこと、NRIC番号(全国民へと一意に割り振られた番号)やFIN番号(外国人への発行登録番号)、個人メールアドレス、住所、指紋などもPDPAの保護対象となります。ただし、ビジネス上連絡をとるための名刺に記載される情報はPDPAの対象外とされています。

シンガポールのPDPAには、以下の10の原則が定められており、すべての企業・団体はこれらを順守し、適切な規程や手続きを整備して運用する必要があります。

  1. 同意原則: 個人情報の収集・使用・開示には、当該個人の同意が必要です。明確な同意を得ることが重要であり、目的外での情報利用は禁止されています。

  2. 目的制限原則: 個人情報は明確な目的のために収集され、それ以外の目的で使用されることはありません。個人情報の利用は収集時に明示された範囲内に限定されます。

  3. 通知原則: 個人情報を収集する際には、その目的や使用方法、開示先などについて明確に通知する必要があります。個人は情報の取り扱いについて十分な知識を持つ権利を有しています。

  4. 個人に対する開示および訂正原則: 個人は自身の情報にアクセスし、それが正確であることを確認する権利を持ちます。また、不正確な情報がある場合には訂正を要求することができます。

  5. 正確性原則: 収集した個人情報は正確かつ最新の状態で保持されるべきです。情報の正確性を維持するために、定期的な更新や修正が必要です。

  6. 保護原則: 個人情報は適切なセキュリティ対策を講じて保護される必要があります。漏洩や不正アクセスから情報を守るために、適切な技術的・組織的対策が求められます。

  7. 保持原則: 個人情報は必要な期間だけ保持され、その後は削除されるべきです。不要な情報の保持は避け、データの適切な管理と廃棄を行うことが求められます。

  8. 移転制限原則: 個人情報の国外への移転は制限されています。海外への情報移転が必要な場合には、シンガポールの基準を満たす適切な保護措置を講じる必要があります。

  9. 説明責任原則: 企業や団体は個人情報の取り扱いについて責任を持ち、情報管理の透明性を確保する必要があります。情報の収集・使用方法を明確に説明し、問い合わせや苦情に対して適切な対応を行うことが求められます。

  10. データポータビリティー原則: 個人は自身の情報を容易に移動・複製する権利を有しています。個人情報のポータビリティーを確保することで、利用者は異なるサービスやプラットフォーム間でのデータ移行をスムーズに行うことができます。

また、シンガポールのPDPAは、日本の個人情報保護法との比較において特徴的な規制を持っています。その一つが『DNC Registry』です。DNC Registryとは、電話番号の所有者が、セールスや勧誘などの電話やメッセージを受け取らないようにするためのオプトアウト方式の登録制度です。
シンガポールでも、他の東南アジア諸国と同様に、迷惑電話やセールス勧誘に悩む人々が多かったため、2014年1月からDNC Registryによる登録が開始されました。これにより、個人は自身の電話番号を登録し、迷惑な電話やメッセージを受けることを防ぐことができるのです。


シンガポールのPDPAは、個人情報の保護を重視し、企業や団体に対して適切な取り組みを求めています。個人情報の適切な取り扱いは、信頼関係の構築と情報社会の発展に不可欠です。シンガポールが個人情報保護に関して厳格な法律を導入したことは、その重要性を示しています。

本日は、シンガポールの個人情報保護法『PDPA』についてでした。

それでは、みなさん 良い1日を

また、明日

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