290日目 進捗は管理は終わったか?終わってないか?のゼロイチで管理する

上司「どこまで進んだ?」
部下「6割くらいですかね?」

こう言った会話が行われていますが、あまり良くない進捗管理方法です。

6割という割合を示していますが、上司と部下で10割つまりは仕事の全範囲が共通認識になっているかわかりません。

また、上司は仕事の全範囲を項目毎に考えていて、部下は全範囲を工数で考えているかもしれません。

こう言った場合は、「どこまで終わったか?」と聞くようにしたほうが良いです。

曖昧な進捗率で回答があった場合は、注意が必要です。

そもそも進捗率は割合を示すものなので、分子と分母が存在するはずです。この場合、分子と分母は同じ単位でなければいけません。また、上司と部下で同じ単位で話をしなければなりません。

上記のように、項目という「個数」と工数という「時間」で単位がズレていると認識の違いが生まれます。

特に工数ベースで回答があった場合は、注意が必要です。
時間をかければ、仕事が進むわけではありません。
仕事をするスピードは個人差があります

業務を項目毎に均等になるように分けて、どこまで進んだのかを管理していく必要があります。

項目が8個あって、5個の項目が完了していれば、5/8(62.5%)まで進捗していることになります。

完了している項目はないが、どの項目も9割ぐらい終わっている場合の進捗はどうなるか?

この場合は完了している項目がないので、進捗は0%です。
色々作業に着手しているが、何も終わっていない状態は進捗がゼロの状態です。

細い進捗を管理したければ、作業項目を細かく設定すれば良いです。

ただ、このやり方はあまりおすすめできません。
当たり前ですが、終わってるかどうかの確認の作業がそれだけ増大します。

プロジェクトマネジメント用語では、EV (Earned Value:出来高) を「お金」の単位で定義して(ここを理解するのが難しく感じるかもしれません)、CPI(Cost Performance Index:コスト効率指数)やSPI(Schedule Performance Index:スケジュール効率指数)というものを指標に管理することになります。

PMBOKでは、進捗管理の簡便な方法として、50−50ルールや0-100ルールと呼ばれるものがあります。

50-50ルールは3段階で進捗を管理する方法です。
未着手の場合は進捗は0%、着手すると50%、完了すると100%という管理方法です。

この方法は、簡便で2段階の0-100ルールより、精度が高いはずですが、1%だけ着手した場合でも、50%進んだのかことになり、実際の進捗より進んでいるように見えてしまいます。また、分子と分母を定めなくても、割合が出てしまう事もよくないです。

スケジュール管理は遅れを検知することが目的なので、50-50ルールを適用するよりは、項目を増やして、0-100で管理していく方が精度良く、遅れを検知できます。

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