月光

月と星と本と君と、神様。

月光

月と星と本と君と、神様。

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  • 空白

    無題作品。

  • 日記

  • 大好きだった君とのはなし。

    大好きだった君への想いをまとめています。 君にはしあわせになってほしいよ。僕は、新しい君をみつけようとしている。

  • 僕について。

    僕のこと(思想、価値観、感性など)をまとめています。

記事一覧

この後お風呂に入る

最近一日がとても早い。 転職をして、不安を抱えながら毎日を生きている。知らないことを手探りでやっていて、本当に毎日泣きそうになっている。 独りだともっと心細い。 …

月光
1年前

どれが正解とかは無いということ。

Yahooニュースに「子どもの将来に責任なんて取れないよ」ということが書かれた記事があった。 悲しいことに、コメント欄にも色んな人がそう書いていた。 子どもの将来に責…

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1年前
3

9月16日4時43分

アルバイトの帰り道、コンビニで買ったプリンケーキを食べながら空を見上げて帰路についていると、冬の星座がちらついていることに気づいた。 イヤホンからは好きな音楽家…

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1年前
3

8月の

商店街を抜けたら雨の匂いがして、小学校のプールの授業を思い出した。しばらくしたら雨が降ってきて、神様のことを考えました。 どこかに書いておけばよかった。思い出せ…

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1年前
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君の誕生日を知らない

そうなればいいと思っていたことが今訪れたら、僕はどんな顔をするだろうか。 隙間だらけの世界で、昨日の君と僕とすれ違った。 いつの間にか春になっていた。髪が伸びた…

月光
1年前
1

空白

例年より少ない蝉の鳴き声を聞きながら、君がいない家までの帰り道。 ベガとアルタイルの距離は140兆キロメートル、織姫と彦星は光と同じ速度で走っても一年に一度は会えな…

月光
2年前

エアコンを入れて足元が冷えてくると、君と出会った夏の終わりを思い出します。

月光
2年前
1

月光
2年前
2

空白

二日目の夜、君と泣きました。 君は、「あなたは何も悪くないよ」って、言ったんだ。 僕が僕と君と未来にかけていた保険は、どうやら君を悲しくさせていたらしい。 もう一…

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2年前

空白

久しぶりに日の温もりを感じながら、君と連絡を取っている。 エレベーターは点検中でどこにも行けない。なぜだかテレビも点かなくて、どうしようもなく玄関に立っている。 …

月光
2年前
1

空白

たしかあの日は天気予報を見ていなかった。暑くなく、雨が降らなければいいと思っていた。実のところは曇りだった。 時間に遅れた僕を君は怒らなくて、笑いながらおはよう…

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2年前

公園

行ってしまった君を見送って、夏だ。笑顔で玄関で手を振った、朝、寝ぼけ眼、支度をする君を見ていた。 深夜、君からの電話、本当は気づいていたけれど、出たくなかった。…

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2年前

スパーク

ひとりの時間が好きだ。世界でいちばんくらいに好きだ。夜の公園も好きだ。ひとりじゃないから好きだ。 ひとりぼっちだと感じるとき、夜の風に当たりたい。君に置き去りに…

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2年前
1

忘れたくないこと:にっき2022/5/6

本当はあまり……こういうのは恥ずかしいから残したくないけれど、それよりも感情が風化する前に、忘れたくないから書き留めておく。 久しぶりに、日常の中の小さな幸せを…

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2年前
2

空白

最近、周囲に取り残されている気がしていて、とはいえ元から同じ位置に立ってなどいないのだが、あまりにも自分に何も無いことに気がついてしまったのだ。 身近にいた人が…

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2年前
1

眠る前に書き留めたかったこと。

すこし外に出て、空を眺めたんですよ。 鳥の鳴く声を聞いて、ぼうとしていたんですよ。 空ってほんとうは、空色の薄い膜が張られているんじゃないかって、思ったんですよ…

月光
2年前

この後お風呂に入る

最近一日がとても早い。
転職をして、不安を抱えながら毎日を生きている。知らないことを手探りでやっていて、本当に毎日泣きそうになっている。

独りだともっと心細い。
恋人の祖父が危ないとのことで、昼に神戸に帰って行った。
もちろん行くべきだから、気をつけてねと見送った。
家に帰ったら一人だ。明日からまた7時に起きて会社に行き、好きでもない慣れないことをして帰路に着く。そして君はいない。

こういうこ

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どれが正解とかは無いということ。

Yahooニュースに「子どもの将来に責任なんて取れないよ」ということが書かれた記事があった。
悲しいことに、コメント欄にも色んな人がそう書いていた。
子どもの将来に責任が取れないことをわかっていて、なぜ子どもを産むのか?
子どもの将来に責任を取れないなら子どもを産むなと言いたいわけではなく、誰の幸せも約束されないこの世界で「生まれて来なければよかった」と子どもが思うことが辛いとは考えないのか、とい

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9月16日4時43分

アルバイトの帰り道、コンビニで買ったプリンケーキを食べながら空を見上げて帰路についていると、冬の星座がちらついていることに気づいた。

イヤホンからは好きな音楽家の「靴と花火」という曲が流れ、よだかの星を思い出した。

こう、東京にしては広い空を見つめていると、前世も来世も輪廻転生も信じていないけれど、灯りが全くない星空を、過去に見たことがある気持ちになるのだ。すべて無くなってしまえばいいと、思う

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8月の

商店街を抜けたら雨の匂いがして、小学校のプールの授業を思い出した。しばらくしたら雨が降ってきて、神様のことを考えました。

どこかに書いておけばよかった。思い出せないひと夏の、忘れられない最終日を、僕は今日、思い出してしまったのです。

大切にしていた花もいつか枯れて、その日はきっと、花を買った日の夢を見るんだろうな。

君の誕生日を知らない

そうなればいいと思っていたことが今訪れたら、僕はどんな顔をするだろうか。
隙間だらけの世界で、昨日の君と僕とすれ違った。

いつの間にか春になっていた。髪が伸びた。

冬の夕暮れと同じくらい早く進む時間を過ごした。
そんなに急がなくていいのにって、言ったんだ。

君の居ない世界は、少し温度が低い。

空白

例年より少ない蝉の鳴き声を聞きながら、君がいない家までの帰り道。
ベガとアルタイルの距離は140兆キロメートル、織姫と彦星は光と同じ速度で走っても一年に一度は会えない。伝説は所詮伝説なんだ。

積読している本を読む気にもならなくて、誰にも会いたくない。本当はバイトにも行きたくないし、何も言わずに行くのをやめたい。

人生は、人生でしかない。

エアコンを入れて足元が冷えてくると、君と出会った夏の終わりを思い出します。

空白

二日目の夜、君と泣きました。
君は、「あなたは何も悪くないよ」って、言ったんだ。
僕が僕と君と未来にかけていた保険は、どうやら君を悲しくさせていたらしい。
もう一つ、帰り道に、泣きました。
そこには僕一人、どうしても涙が溢れてしまうんだ。
僕は、この気持ちを知っている。
けど、たまに母親に会えた日の夜も、妹が家を出ていった日も、転校したときも、誰かが死んだ日も、この気持ちで涙が出たことはない。

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空白

久しぶりに日の温もりを感じながら、君と連絡を取っている。
エレベーターは点検中でどこにも行けない。なぜだかテレビも点かなくて、どうしようもなく玄関に立っている。
日に日に他人と目を合わせられなくなっている気がして、君ともほとんど目が合わなかったことを思い出したよ。いや、合わせていなかったのは僕の方かもしれない。

君との一週間が、すこしだけ、さみしくなるものだと思った。

空白

たしかあの日は天気予報を見ていなかった。暑くなく、雨が降らなければいいと思っていた。実のところは曇りだった。
時間に遅れた僕を君は怒らなくて、笑いながらおはようって言ったんだ。謝る隙がなかった。
乾いた道路の水たまりの跡、一体誰が飲み干したんだ。
喉の奥にまとわりつく君の声はなくなっていた。
君が置いて行ったものは僕も置いてきた。というより、失くしてしまったかもしれない。

ところで、大金を叩いて

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公園

行ってしまった君を見送って、夏だ。笑顔で玄関で手を振った、朝、寝ぼけ眼、支度をする君を見ていた。

深夜、君からの電話、本当は気づいていたけれど、出たくなかった。イカロスまで迎えに来る君を、待っていた。迎えにこないはずだった君は、誰よりも早く心臓をうごかして、来たんだ。手に取ったそのぬくもり、離したくないその声、細い目、瞬き。ずっとあるわけがないものを、いつか失うことを考えて、僕は今日も、君に会い

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スパーク

ひとりの時間が好きだ。世界でいちばんくらいに好きだ。夜の公園も好きだ。ひとりじゃないから好きだ。
ひとりぼっちだと感じるとき、夜の風に当たりたい。君に置き去りにされるとき、夏の匂いを掠めたい。
君は迎えに来ないけれど、いつまでも待っている。君と手を繋いだ夜の公園で、君が迎えに来てくれるのを、ずっと、待っているんだ。
「心配した」と言う君の顔を、見たかった。

忘れたくないこと:にっき2022/5/6

本当はあまり……こういうのは恥ずかしいから残したくないけれど、それよりも感情が風化する前に、忘れたくないから書き留めておく。

久しぶりに、日常の中の小さな幸せを生きて、いや、出来事としては大きいのだが、それはともかく、そういう幸福が過去になって、この少しだけのぽかぽかも薄れてしまうことは、とても悲しいのだ。きっとその幸福は私ではなくて違う分岐点が必ずあって、それでもエンディングがなぜだか私だった

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空白

最近、周囲に取り残されている気がしていて、とはいえ元から同じ位置に立ってなどいないのだが、あまりにも自分に何も無いことに気がついてしまったのだ。
身近にいた人がいなくなる、部屋が広くなる、なんだか現実味を帯びていなくて、過去より今が夢みたいだ。夢なんじゃないか。明日の朝、狭い布団、隣で眠っているんじゃないか。
………なんて、そんなことはないのだ。

眠る前に書き留めたかったこと。

すこし外に出て、空を眺めたんですよ。
鳥の鳴く声を聞いて、ぼうとしていたんですよ。

空ってほんとうは、空色の薄い膜が張られているんじゃないかって、思ったんですよ。雲にだって手が届くと思えたんですよ。
朝日の昇る方の空の色を見て、図工の絵の具を思い出していたんですよ。

聞こえない音と見えない色と吸えない空気を肌につけて、思い出とは、すこしだけ美しく、補正のかかるものだと思ったんです。

ぺんぺん

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