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『海街diary』⑤ 番外編「通り雨のあとに」後編 ー吉田秋生の「つぐない」ー
1、『つぐない』2007年の映画『つぐない』。(ネタバレが有ります)
『通り雨のあとに』を読んで違和感を感じた時、これを思い出した。
あらすじ
”イギリスの名家の姉と使用人の息子。その二人の恋を覗き見した妹、彼女が付いた嘘によって、恋人同士は引き裂かれてしまう。やがて第二次世界大戦が起こり、彼はフランスへ、姉は家族と絶縁し、看護師としてロンドンへ。彼は、戦場からイギリスへ、彼女の元へ帰ろうと、
『海街diary』④ 番外編「通り雨のあとに」 前編 ーすずは、何故顔を隠しているのかー
1、『通り雨のあとに』
単行本の9巻が最終巻の『行って来る』。その中の「行って来る」で『海街diary』本編が終わる。その後、「通り雨のあとに」と言う番外編がある。
四姉妹の父親が再婚した陽子。その連れ子の一人和樹を中心とした山形(河鹿沢)での話。
この後、ここを舞台に、和樹を主人公にした『詩歌川百景』のシリーズが始まる。「蝉時雨のやむ時」が、『ラヴァーズキス』と『海街diary』を繋ぐ作品
『海街diary』は何故”名作”なのか③ ー描かれて居ないものー
同じ舞台だけど別の世界『海街diary』は多くのファンが付いてヒット、映画にもなった。自分もこの作品にハマった。誰もが安心して読める名作だと思う。なのだけど、その為に排除されたものがある。
1、『ラヴァーズ・キス』
『海街diary』にハマって『月間フラワーズ』を読んでいたのだが、掲載が三ヵ月に一度なので次を待つのが長い。単行本も読み終わってしまった。他に何か無いだろうか、と思って本屋の棚を見
『海街diary』は何故”名作”なのか② ー鎌倉の四姉妹ー
『海街diary』が「好き」なところこれまでの吉田秋生作品。読めば面白いけど、心に引っ掛かる棘みたいのが有って、無条件に好きと言えないところが有った。しかし『海街diary』には”大ハマリ”した。この作品の良い所は何だろう。
1、舞台が鎌倉
まず一番は、鎌倉を舞台にしていること。
吉田秋生が幼い頃育って、今も住んでいるらしい。都会では無いが、田舎過ぎもしない場所。「古都鎌倉」と言われるように
『海街diary』は何故”名作”なのか① -吉田秋生作品の思い出-
吉田秋生作品と私 1、『少女たちの覚醒』
ちくま文庫「現代マンガ選集」の少女マンガ編、作家恩田陸が選んだ【少女たちの覚醒】と言う本、”現代マンガ”という括りなのに、選ばれているのは殆ど1970年代の作品と言う偏った選集。
70年代って、いわゆる「24年組」とそのフォロワーの人達が活躍し「少女マンガ」に限らず、マンガ表現を革新した時代。少女マンガが時代の最先端だった。
1963年生まれの恩田陸が