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SHE SAID その名を暴け(2023年)【映画感想は語ったよ。だから次は君が勇気を出す番だ】

普通に面白いというコメントがあって視聴。
本当に普通に面白いサスペンスでした!感動できた!

いやあ、リベラルプロパガンダ的映画は、絶対に観ないとまではいかないけど、優先度は低いのであまり視聴する機会がないのですが。
これはガチで面白かった!!!
フェミニズム作品と思いきや、その枠を遥かにぶっ飛んでいた。
これはもうフェミニズムであってフェミニズムを超越している作品だ。

史実準拠という点もあるんだけど、

女性で自称フェミニストの弁護士でも、
ワインスタイン側についちゃう人がいるし、
その人が聞くに堪えないセリフを言うし(まあ被害者の前ではないけど)

そしてワインスタインの部下だった男性たちも、
ある人は妻の前で頭を抱えて、
ある人は唇を固く結んで情報を前面提供してくれて、
またある人は弁護士の立場なのにぽろっと口をすべらしてくれる。
(ネタバレ要素なのでネタバレタグをつけておこう)

私自身の経験からも、
女性も普通にパワハラをするし、
女性がパワハラやセクハラの加害者側にならないなどというのは神話に過ぎない。
直接に加害者でなくても、被害者を信用しないとか、貶めるとかいう立場もある。

人間は属性では判断できないし、
もっとたちが悪い現実としては、
善人が悪事を行い、悪人が善を為すことすらある。
まあ、今回の中心テーマではないから深入りは避けるけど。

そういった属性を超越した場面が観られるシーンが、
この作品をマンネリズムから程遠い作品にしてくれている。

さらに。

普通の映画とは力点の置かれ方が違う。
クライマックスは、
被害者女性が名前を出す覚悟を決めるところだ。
それどころか加害者であるワインスタインは、ほぼ姿を現さない。
電話での声だけ。

普通のサスペンスなら、加害者を憎々しげに登場させて観る人の反感を買わせる演出をするだろう。
そういう古典的な手法は使わない。

敵はどうでもいいのだ。
重要なのは味方なのだ。
昨日まで弱かった人間が勇気を出すための物語なのだ。

自分の権利を守るために戦おうとしないやつは、他人の権利が侵害された時にも見て見ぬふりをする。

某銀河皇帝

私たちが道徳的であるためには、
人間としての誇りと尊厳を失わないためには、
戦士としての勇気が必要だ。
戦士としての文化が人間には必要なんだ。
人間とは、まず戦士なんだ。

知識も知恵も賢明さも優しさも、
戦士としての勇気が無ければ最初から意味を為さない。

ある意味、戦争映画やギャング映画と同じものを感じる。
自分のためには戦えない人でも、他人のためには勇敢になれる。

たとえ勝てずとも、せめて一人でも多くの敵を地獄への道連れに。
この覚悟が無ければ戦いなどできない。
なお戦いは暴力とは限りません。

もちろん実力行使である以上は、
どちらが正義か悪かわからないという展開は仕方がない。
(法律を使ってはいるけど、やはりいかがわしい部分はあるのは否めない。人間の愚かさにおいては男女に本当に差がないというくらい、一部の女性たちは過去の男たちと同じような愚挙を演じ続けている)

でも救いが有る。
不思議なことに、
古来より人類の社会では、
「勇敢な敵に対しては敬意を示せ」
という礼儀がある。
「敵ながらあっぱれ」というやつ。
まあしかし、こういう戦いでは敬意を表せるような敵に出くわせる機会は低いだろうかも。
それはともかく。

これは女性のための物語じゃない。
これは万人のための物語だ。
あなたは必要な時に勇気を出して戦うことができますか?

これは良い映画だ。
面白かった!!
こんな感想で大丈夫でしたか?

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