あんまり色々言わないでください

あんまり色々言わないでください

最近の記事

33日目、母

いつ追いつけるだろう、宇宙にも敵わない不思議、私がここにいて、起きると眩しい、春の暑さ、最初から守り方を知っていたように、全てのことが、私が起きると同時に始まり、困らせた、背中の温もりに、必然や偶然に、誰かに、許されながら生きてきた感じがすること。 安心も納得もひとつもない、渡すために積んだ花が枯れ、暖房の温度を間違ったここに、私の悲しみがある限り、あなたがしてくれた事は正しく、 産声をカッコ悪くしてまで見たかった、あなたの笑顔を、新しい時間に、目の前の孤独に返していく、強

    • 24日目、空腹

      その人にかかる重力はその人になってみないとわからないように、私の身勝手さは誰にもわからない、他人が変えられないと、作物は、育つことからやめる。 私が幸せな時だけあなたの欲がわかる、誰かを見下す時平和を願える、みんなに好かれるあの人は、正義の話をしたがらない、否定的な言葉だけが、本当に聞こえるのは何故だろう。 お腹が減った人が怖い、普通が当たり前じゃないから、できるだけ自意識を無くして、ばいばいさようなら、すり抜けていって、他人、私以外の幸せが始まって、それを身勝手に喜べる春

      • 1日目、南

        青と青が出会う、橙の道の下、他人の生活は紺一色。海がおかしいのか私がおかしいのか、この光を明日に持っていく術を、雲の名前も、まだ何も知らない。 どこかに行くようで、近寄ってくるようで、ずっとそこにいる私達のおわり、一番輝いているところに届くまで、ずっと誰を好きでいたい。今消えても良いと思ってしまう程、私達は自然に逆らえない、大きな勘違いの先に、自ずと終わるまで生きる義務がある。 色んなことがあった、本当に色んな事が、その全てが、紺色の悪夢の一端に過ぎず、永遠なありそうな道が

        • -1日目、端

          私の端っこを手放す。手応えのない寂しさは大雑把に区切られ、語られた、執着も大人になる、頷いて夜を聞く。 窓を開けて会える夜に正座して、母の背中の安心感があった、平日の深夜、公園に落りてきた星が透ける、透明な笑顔、窓が唸るのを待った、外に連れ出して欲しくて、泣き止まなかった。 いつも何かに謝りたくなる、私の願いで何かが変わることはないから、突然の暗闇も嬉しい、差し出された平気を振り解く、平均的な夜に寄りかかって、一歩ずつ、あの頃に降りていく。あなたからの連絡ですぐいなくなる

        33日目、母

          最初から、0から存在したかった、老いを言い訳に、鼻をつまむまで気づかない、簡単なこと、ひとりになって自分になれる、一度できた溝は埋まらないと知りながら、皺々の心に保湿液を塗る。 1つも毛の生えてない、初めての間合い、あなたがこの会話を思い出さないように、あなたの普通に流れる、流れるだけの人になりたい。 自由なんていらないと言ってしまいそうな、正しい他人の匂い、誰もが好きになる身勝手、一見複雑に見える退屈が、これまでもこの先も、その平穏を邪魔しませんように。 あなたがこれま

          運転者の顔を忘れる、ミラーに映る自分、以外に興味がない、昨日と似た光の、見慣れた夜景に涙を流すことができる。恋していたい、いつも、どんな薬も消化する、陽気に、誰にも迷惑をかけずに生きれるはずもないから。 全部を寂しくする、ちゃんと黙って、丁寧に、丁寧に消費できない、特別になりきれない、あなたはいつか、あなたと似た人と幸せになる、その確信が嬉しいです。 全く違う私は、あなたという話の中で、ただほんの少し、そこを走るこの車に、流れる違和感の重みが、正解だと思っていたいだけ。

          全員が主人公だと知って、服を捨てた、生き物みたいな湯は、裸の私だけに話しかけてくれる。 湯気に消えそうな故郷の声、できるだけ身体を乗り出して、黙って俯く夜に、あの頃の私が幸せでありますようにと祈った。 細かい雪が頬に当たって、一瞬、今まで貰った言葉達が遊び回って、溺れていたかった、コンパスで掘った足の傷も、ぜんぶ笑い話の中。 皮膚が剥がれるように、私の透明な部分だけが溶け込んで、このまま、私だけの宇宙に逃げそう、手ぶらはずっと怖い。 私が死んでもあなたが主人公でいてくださ

          手袋が大きくて力が入らない、握れない寂しさを目印に、走っている人はいるだろうか。 無重力みたいに軽い、光が、あなたに共感してもらったみたいな、たった1つの点が、点が眩しくて、たくさん、瞬きをする。 あの頃、誰かに愛されていた気がする。無いものばかりがあるから、何も見えないように、私をギュッと抱き寄せる。 帰る家がある人とは友達になれないような、ひとりの、それぞれの冬だけが繋がれる、限界で会いたい、本物の嘘、子ども部屋の向こうで。 綺麗な冷たさの、あなたの言葉みたいな真夜中

          学校で教えてくれなかった、早足で帰っていく流行りのサビが、何を伝えたいのか。 モンキチョウが落ちている、過ごしたい季節は、いつも次の春にある。 祈る、祈ることを考える、嘘に触らないように、眺める、私はあなたと話をする時、自分のことばかり考えていて、あなたはそれに気づいている。 あなたの嘘は心地良い、背負ってきた、きっと、もっとずっと本当の不安を手放さない。 詰め込んだ教科書と一緒に、夢も歳をとる、大きな人が春を歩いても、その生暖かい風を感じられなくなる。 クラスの誰も思い出

          私には一生辿り着けない場所に、花が咲く季節が来る。 抱きしめる力が弱い、いつまでも拭いきれない違和感を、私が望んだのかもしれない。私は、あなたが必要なことを誰にも理解されたくない、過剰摂取、解像度を下げ鼻を噛む、鼓膜が張る、小さな嘘が優しさになる。 失う予感がする、夏だった、波は、私を置いて帰ってしまう。私を怖がる目の二重線、あなたの肩から伸びる水平線、真っ直ぐに、体温計、自由と永遠、この後悔が知られることなく、秋を通過しますように。 秋風の鋭さと、あの子への羨望は同じ、

          玄関

          簡単に開いた鍵は、自然と失くしてしまう、悲しさが育つ、開けっぱなしにする代わりに、今日は何も許さないと決めている。 全てじゃなくて良いから、正しく生きようとしなさいってお婆ちゃんが言うから、新しい友達に合わせて、都度、下地を塗り直す肌。 何1つ安全では無いのに、危険な見出しの本を探しにいく。 守るものがあるから悲しいのか、面白くない、そんな事ない、退屈が根が張る頭で、扉を叩く。 おばあちゃんが良い人間ではありませんように。 もらった血が、生き急いだ傷を撫でる、明日も、今日と

          コーヒー

          隣の君も、いつかは皆になってしまって、苦い孤独は、大気圏のようにいつもそこにいる、目の前を流れる人達を、待っている人達がまたどこかにいるのだろうか。 特別になって許されたかった、標準に近づけた目や鼻が、なんとなく、あの人の望む娘にはなれないと知っている。 愛を真剣に歌った人の目、人混みに融和する私と、たまごの温かい匂い、あなたの過去にしてください、今見ている景色と同じように、元カノみたいにすれ違いたい。 理想が日焼けする、繁華街には勝てないし、甘くて眠れない、寂しいのかも

          コーヒー

          強い雨の後は良い夢を見る、煩わしい湿気も美化される、嫌いになれない全てを忘れる、君への不信を消そうとする行為が愛と呼ばれたり。 いつも頭が少し痛い、震えて笑うだけで、何に苦しんでいるか教えてくれない、ただ穏やかに眠って欲しいから、絵文字はつけないでおく。 細胞ひとつひとつはスカスカで、昨日の事も入れられない、傷つるために目を逸らしても、あなたにうつる私が網膜に焼きついている。 さようならを言ってみる時、お互いの背後には薄らと希望があって、期待しては振り返る、遠くと近くを繰り

          近すぎると測り間違える、間違えては逃げるように遠くへ、生まれた場所の空に帰ろうとする。 もう捕まらない、全身に泥を塗る、いつかの太陽の匂いが、終わってほしくないと思える日が確かにある、裸足が褒められなくても、不安はもう何も束縛できないし。私以外に生きて欲しいと思う、あなたが私の何倍も、天ぷらを美味しそうに食べる、夏という言葉にまとめて、全部喜んでしまおう。 少年が汗で塗り直した、傷口、失くなっていくものだけが美しいから、私中の水が入れ替わってしまっても、また私を見つけないと

          悪夢の意味を探した。鳥の羽音に勢いよく振り向く、もはや人に見えない人達が、守りたいと揃って立つ。 生まれてからこれまで、栄養をとる、光を浴びる、悪意がおもちゃで遊んで、捨ててももう、戻ることのできない放課後、切なさが恋みたいな、黒板に映る夕焼け。 煩い夜が私を盗んで、空っぽが取り残される、何か失いそうな夏、怒れなくなったらもう、何も好きになれないかも。 無意味を抱きしめた、誰かを必要として見上げた入道雲に、飛ぶ自転車、罵り合ったのは、出会えたから。 泣き声がする夕焼けには、

          川の音は、私の皺を伸ばしてくれるから好き。流れてきた、愛してるという言葉、鬱陶しい良い匂いに、あなたの顔がもう、頭は、私、眠たいのかも。 1人でいたい、せめて、上手に寂しくなりたい、綺麗に見える愛され方を、金魚の居なくなった水槽から掬い上げて、なのに、誰か、どこか、忘れたい好意があって、ずっと吐きそう。 混ざる呼吸に理由をつけて、余白のない、底に着けない、所在なさげな空気に、誰かの真似をして好きと言う。嘘をついて、嘘をついて、眠っていく。 真っ新な子だけが出会える悲しみは