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あなたの言葉の手触り、古いラブレターのほこりを払うような間合いが、私に、私を私で、探せと言う。
昔の違和感を、洗ったばかりの手で差し出す時、笑われたくて滑らかになった、それでも1人で生きなければいけない事への恐怖に、必死の抵抗があなたに、せめて面白くみえますように。

可笑しさを私だけのものにして、深夜に持ってきた、愛することを強制しない、真っ平らな心を月と呼ぶ人と、朝まで一緒にいよう。
昼が最高気温を更新しても、夜中はいつもツルツルだった、あなたの前でだけ季節がめぐり、あの月のザラザラを手に、あなたの顔に少しでも傷を残そう。

あなたの大切なものと同じ手触りになりたい。満月を喜ぶより、今夜に祝福を、祝福より恐怖をあなたに、あなたがいつも怖がっていてくれますように。

好きと言われた、そんな感じ。