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手袋が大きくて力が入らない、握れない寂しさを目印に、走っている人はいるだろうか。
無重力みたいに軽い、光が、あなたに共感してもらったみたいな、たった1つの点が、点が眩しくて、たくさん、瞬きをする。

あの頃、誰かに愛されていた気がする。無いものばかりがあるから、何も見えないように、私をギュッと抱き寄せる。
帰る家がある人とは友達になれないような、ひとりの、それぞれの冬だけが繋がれる、限界で会いたい、本物の嘘、子ども部屋の向こうで。

綺麗な冷たさの、あなたの言葉みたいな真夜中、辛いって思う前にアイスを買って、雪は軽く、あなたに軽く、生きていて欲しいと、振り続けるから。

好きと言われた、そんな感じ。