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玄関

簡単に開いた鍵は、自然と失くしてしまう、悲しさが育つ、開けっぱなしにする代わりに、今日は何も許さないと決めている。
全てじゃなくて良いから、正しく生きようとしなさいってお婆ちゃんが言うから、新しい友達に合わせて、都度、下地を塗り直す肌。
何1つ安全では無いのに、危険な見出しの本を探しにいく。

守るものがあるから悲しいのか、面白くない、そんな事ない、退屈が根が張る頭で、扉を叩く。
おばあちゃんが良い人間ではありませんように。
もらった血が、生き急いだ傷を撫でる、明日も、今日と何も変わらない事を知らせるチャイムがなる、良い人はヒーローにはなれない。
扉を開けておくだけ。

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好きと言われた、そんな感じ。