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ねい
2018年12月31日 22:56
今年は2年ぶりに、家族が全員実家に揃った。大晦日前日は、朝から晩まで餅をつき、のし餅を何枚も作り、6人半分のご飯と洗い物をし、郷土料理をいくつか教わり、父に頼まれたお土産を渡す。 お土産の話は、多分いつか書くことになると思うけど、まだ言葉にはしない。今はまだ、馳せたいとも思わない。 その代わりなのか、今年の年末は、実家で賑やかに過ごせている。 弟の1年ぶりの近況とその顔色を見た
2018年10月7日 12:09
10月 神無月。世は祭り一色。金木犀薫る 祝福ぬくむ風が、町に響くお囃子や子どもの声を 高々と 広い空に届ける。そんな日でも、わたしの母は 絶賛 鬱である。どうにも心もとない乱降下する気圧のような心を、老いた細いからだに とどめ、いつだって泣き出せそうな声を、ふり絞っているのがわかる。「おはよう」「お母さんおはよう。お昼ご飯はたべた?」電話の先では 狂った時計を読み違えていた
2018年8月16日 11:25
前半の人生で最も立ちはだかった壁は 母であった。 母の未熟さを仕方がなかったと諦めこの人なりにわたしを愛してくれたんだと分かった日のこと。 母は数年前に措置入院をせざるを得ない酷い鬱を発症したが、元々その傾向はわたしが物心つく前後からあった。大人になってから親戚周りの話を聞いて納得した。母は結婚によって、幼少時から抱える孤独を紛らわそうとした。しかし結婚当初から夫と、その