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親友ってどれぐらいのレベルにたどり着けば親友と言えるのだろう

ここ2年、大学にほとんど登校していなかった。
別に不登校だった、というわけではない。
単純にコロナの影響で対面授業が無かったからだ。

去年になってようやくボチボチと対面授業が復活し出したのだが、周囲の友達は違うコースに進んでいたりゼミが違ったりで、ほとんど会うことが無い。そのせいもあって、この2年で私の周囲の人間関係は大激変した。急速に友人・知人の数が減った気がするのだ。私は基本的に「よっ友(学校の中ですれちがったら挨拶はする程度の仲)」が多く、付き合いの深い友達はかなり少数なのだが、そのよっ友ですら大幅に少なくなった。


それで先日、久しぶりに大学の中で私の親友に会った。

執筆作業の合間に大学の食堂でだべって休憩していたら、たまたま隣の席に親友が座って来たのだ。それで、「何してんの?」と声を掛けたところから久しぶりの会話が始まった。

いやー、えらいもので、会った途端にスイッチが入るの。以前からところかまわず会えば互いにマシンガントークをかますような仲だったのだが、その時も一瞬にして、ここ数か月積もりに積もった話がドンドンドンドン出てきた。卒業制作の話、進路の話、友達の友達の話、家族の話、大好きな絵の話まで。気づけば1時間半ぐらいずっと喋り倒していた。

私の親友は実に素晴らしい。自分の話を親身になって聞いてくれるし、なおかつ自分の心の弱いところやダメなところを強力に補ってくれる。そう、メンタルケアまでしてくれる優秀な友人なのだ。私もまた、親友に「お前と話しているのが一番楽しい」と言ってくれる。素直に、嬉しかった。1年生の時、入学後のオリエンテーションキャンプの時から行動を共にしていただけあり、もはや阿吽の呼吸とも言える仲だ。

互いが繋がりたいと思った時にしっかり繋がれる。そして、何も言わずともすぐに昔の空気感に戻れる。きっと人間はこれぐらいの仲になってようやく「親友」と言えるんだろうな、と私は思った。


人脈は大事だから繋がりは多い方がいい、とか、友人は多くなくていいしその分自分を大事にすればいい、とか、最近はいろいろな人が色々なことを言う。私はそんなしみったれたことを言ったりはしない。友達づきあいなんて人それぞれだし、繋がりたい時に繋がれるのが友人のいいところだと思ってるから。むしろ私も友達自体は少ないし、広げるのがめんどくさい人脈より自分の力だけを信じてるタイプの人間だから。

でも最近ようやく、一人ぐらいは「親友」と呼べるぐらいの人間が居たら、人生楽しいなぁとは思えるようになった。全部をひとりで背負いこむのは難しい。かといって恋人と半分こするのは彼女に悪いし、恋人は「可能な限り幸せにする努力目標」があると思う。

そんな時、親友がそっと私が背負いこんでる重い荷物をチェックしてくれて、いらない物を捨ててくれる。そうして私はまた走り出す力を貰える。そして親友にもまた、私が力を与える。ウィンウィンという言葉で済ますにはあまりにも浅いが、そういう関係になれればな、と考えた一日だった。


あなたが思い描く「友人」と「親友」の
境界線はどこにあるのだろうか。



おしまい。



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