水押
自作。思い入れのある、手紙のような詩。 マガジンのタイトルは、ASKAさんのアルバム名のもじりです。
自作。押韻、定型詩、縦読みなど、決まりごとのもとに書いた詩。
卒業の扉を開いた日から 刻々と時間は消えて行く 臆病を覆い隠す 余裕の顔真似で 夜を過ごした 僕の来た道 幾夜寝覚めぬ夢枕 この不安から抜け出すか いっそ夢さえ…
僕は 僕が僕だと 自信を持って言うことができない 細胞も記憶も感情も 朽ちては入れ替わる 僕を 僕だと証明するものは 何もない 生きながら流転する みじめで 愚かな 一…
扉の向こうで 君は笑って手招きする 書いた言葉の拙さに 苦笑しながら 私は 今日の扉を開く きっと明日は 知らない花を見つけよう 知らない道を探してみよう 君に まだ知…
僕をここに迎え入れて 君の近くに居たいんだ この音楽が止むまでに 僕の心が 日常の中に埋没される前に この手の中の 僅かなものと さよならをしてしまいたい 記憶はゆっ…
僕は永遠の魔法の時間の中にいる と言い切れるだろうか 君は 夢であり 魔法であり そしてどこまでも 重い現実だ 一生分の孤独と引き換えに 君への愛を誓う 誠実の仮面を…
朝が僕らを生き返らせる 幸福の詰まった時間だとしても 朝はひどく 居心地が悪い 掴んだのは幻覚の幸福 呼吸を阻む水の中 少し沈めば 景色は幾分か綺麗に見える 溺れる…
夜 眠りに着く前に 私は私を取り戻す ひとつひとつを反芻し 心を確実にさせる 朝 目覚める度に 私は私を忘れる 固く誓った気持ちも 忘れたくない思い出たちも ひとつず…
屋上に上って 空を見上げる 青に包まれる この心は きっと どこまでも広がる 世界に 境界などない きっと 君にも響くだろう 青に溶け込んだ 僕の心が
空が白み始める 色とりどりに描いた 空想の終わり 闇に包まれた 灯りの下で 幾重もの過去が 私を抱きしめて また去っていく 睡魔と覚醒に酔いながら見る幻 一生分の思い…
宇宙のどこかに 点在する 私という記憶 誰も知らない 忘れられてしまった 思い出がどこかに埋め込まれている 決して掘り起こされない 哀しい 宇宙のタイムカプセル …
ほんのひとときの 君との対話 誰にもぼくらを 邪魔されないように 日々は忙しなく ぼくの背中を急かすけど 時々振り返る ぼくはきみを置いて 先へ行くことができない き…
心の中に蓋がある 開けばきっと 自分を見失うような 開かない限り 自分が隠されているような 世間との擦り合わせ 日々の歯車と化すべき自分のために 溶ける暇なく積み重ね…
この扉を開ければ 暗闇の世界が待っているだろう そこに 「私」は存在するのだろうか 貴方がいる場所は 寒いだろうか 冷たいだろうか こちらへと手招いても 貴方は寂しく…
笑いのない 冷えたテーブル 私一人分の ため息が染み込んだ 抑圧されて表情をなくした 子供たち 子供たち そして 私 与えられなければ得られない 幸福の虚像 与えられな…
私は迷いの中で生きている 必要なものほど 不確かで 大切なものほど 目には見えない 手の中の希望は 打ち捨ててしまえば きっと 楽になれる 無知であるということは 眩し…
過去を想うことは ただの陶酔だ 合わせた手の 指の隙間からでさえ漏れ出る 未来というもの 未来は 脅威を持って この景色の中に 置き去りにしてほしい 忘れて欲しい …
2021年7月12日 07:00
卒業の扉を開いた日から刻々と時間は消えて行く臆病を覆い隠す余裕の顔真似で夜を過ごした僕の来た道幾夜寝覚めぬ夢枕この不安から抜け出すかいっそ夢さえ捨て去るか常に迷いに揺れ 舞うが誰にも渡せぬ 夢はるか新たな道に願をかけ鳴り響く出発の鐘一人耐え抜く冷たい風震える俺に追い打ちをかけはじまりはいつも雨曖昧な迷いは覚め街並みもいつかは晴れ
2023年11月15日 03:01
僕は 僕が僕だと 自信を持って言うことができない細胞も記憶も感情も 朽ちては入れ替わる僕を 僕だと証明するものは 何もない生きながら流転する みじめで 愚かな 一個体君と僕とに どれほどの違いがあるだろう君は不確かで 何の証明もできないように思えるけれど僕の方が 充分 不確かな存在ではないかどうか 僕の体を引き裂いてたとえ 僕が不確かでも君が不確かでも僕の中の君だけは
2023年10月14日 05:12
扉の向こうで君は笑って手招きする書いた言葉の拙さに 苦笑しながら私は 今日の扉を開くきっと明日は知らない花を見つけよう知らない道を探してみよう君に まだ知らない景色を 見せたいんだ探していたのは 君の言葉今でもいつも 胸にある他のものは何も この手の中に残っていなくてもそのひとつのために 生きてゆこう君が私の背中を押すから私も君に 新しい季節を送るよ私が辿るす
2023年9月7日 05:40
僕をここに迎え入れて君の近くに居たいんだこの音楽が止むまでに僕の心が 日常の中に埋没される前にこの手の中の 僅かなものとさよならをしてしまいたい記憶はゆっくりと退いて僕の存在を不確かなものにさせていく細胞が入れ替わって僕が 僕だという君が愛した 僕だという証が消える前にどうか僕を迎え入れてそうすれば 永遠に永遠に さよならを捨てるよ追伸The Smiths
2023年8月1日 05:08
僕は永遠の魔法の時間の中にいると言い切れるだろうか君は夢であり 魔法でありそしてどこまでも 重い現実だ一生分の孤独と引き換えに君への愛を誓う誠実の仮面を被った 貪欲さでこんな眠れない夜には いつも君のことを思う堕落を貪って そこから抜け出せないように君を見つめているこんな気持ちはきっと 愛とは呼べないだろう 誰の評価も欲しいわけじゃないけど僕の心が誰かに
2023年7月13日 04:31
朝が僕らを生き返らせる幸福の詰まった時間だとしても朝はひどく 居心地が悪い掴んだのは幻覚の幸福呼吸を阻む水の中少し沈めば景色は幾分か綺麗に見える溺れる前の 最後のひと足掻き今日も
2023年6月11日 14:50
夜 眠りに着く前に私は私を取り戻すひとつひとつを反芻し心を確実にさせる朝 目覚める度に私は私を忘れる固く誓った気持ちも忘れたくない思い出たちもひとつずつの私を手放してでしか生きていけないと言うのなら二度と目覚めない 最後の眠りの時はすべての私を取り戻したい
2023年5月21日 10:49
屋上に上って 空を見上げる青に包まれるこの心はきっと どこまでも広がる世界に 境界などないきっと 君にも響くだろう青に溶け込んだ 僕の心が
2023年5月8日 04:58
空が白み始める色とりどりに描いた 空想の終わり闇に包まれた 灯りの下で幾重もの過去が 私を抱きしめて また去っていく睡魔と覚醒に酔いながら見る幻一生分の思い出を閉じ込めて化石になって眠りたい追伸朝の光に「溶けていく」のか、夜の魔法が「解けていく」のか…。
2023年5月2日 06:37
宇宙のどこかに点在する 私という記憶誰も知らない 忘れられてしまった思い出がどこかに埋め込まれている決して掘り起こされない哀しい 宇宙のタイムカプセル 疾うに手放したはずの思いが不意に香る私という 宇宙の中にあるタイムカプセル
2023年4月30日 15:32
ほんのひとときの君との対話誰にもぼくらを邪魔されないように日々は忙しなくぼくの背中を急かすけど時々振り返るぼくはきみを置いて先へ行くことができないきみの足枷になるだろうかそれでもぼくは心を捨てられないきみへの思いは ただひとつの ぼくの証きみへと言葉を紡ぐ時きみの笑顔が見えるから風が ぼくを包むのを感じながらあと少しこのひとときを ふたりのために追伸
2023年4月23日 10:38
心の中に蓋がある開けばきっと 自分を見失うような開かない限り 自分が隠されているような世間との擦り合わせ日々の歯車と化すべき自分のために溶ける暇なく積み重ねられていく悲しみを抑え込む 蓋があるいつしか 蓋の存在さえ忘れ偽りのみが残されて仮面を被ったままに死ぬ
2023年4月22日 17:26
この扉を開ければ暗闇の世界が待っているだろうそこに 「私」は存在するのだろうか貴方がいる場所は寒いだろうか冷たいだろうかこちらへと手招いても貴方は寂しく笑うだけだったそれさえも 記憶の影なのかもしれない今日のところはお別れ闇を抜ける その日まで永遠が ないのであれば私も貴方と共に 闇に帰るまで
2023年4月13日 15:21
笑いのない 冷えたテーブル私一人分の ため息が染み込んだ抑圧されて表情をなくした子供たち 子供たちそして 私与えられなければ得られない幸福の虚像与えられなければ作り出せない幸福の虚像
2023年4月6日 15:35
私は迷いの中で生きている必要なものほど 不確かで大切なものほど 目には見えない手の中の希望は打ち捨ててしまえば きっと 楽になれる無知であるということは 眩しい程に幸福なことだろうそれであるのにいったい 何を知るために何を得るために明日 私の心が打ち砕かれないとは限らないそんな日々の中でもいつか 私が焼かれる時骸の奥底に沈んでいるだろう君のために未だ希望は捨てら
2023年2月28日 18:55
過去を想うことはただの陶酔だ合わせた手の 指の隙間からでさえ漏れ出る未来というもの未来は 脅威を持ってこの景色の中に 置き去りにしてほしい忘れて欲しいそんな僕でさえ手荒く掴み取って 渦の中へ放り込む花の色も 空の表情も背後から僕を責め立てる過去は行き過ぎて決して再び巡り来ない未来は時間を追うごとに層を深くする 空のようにただ 見えないまだ 見えない