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何となくITの仕事がしたいと思っている人へ

こんばんわ。みそです。今回はふわっとこんなテーマで書いてみることにしました。喧嘩は売っていません。

ここ数年、データサイエンスだのDXだの素敵イメージでITやりたい人材が増えているのかなと思います。一方「え、ITドカタ?やだー」という人もいるかもしれませんが、対過去比でいえば増えているのは間違いない。

様々な方が様々な観点でITやりたい方々に向けて情報発信されていますが
私は私の観点で思うことを伝えたいと思います。

今回のエントリではまず一口にITといっても範囲が広すぎるため、ITにまつわる様々な業務を整理しました。

そのうえで自分がやりたい!と思っている業務がどれに当てはまるのかということを考えながら、本題となる次章を読んでいただければと思います。
(ない場合は他の記事、書籍などから補完ください。)

次章ではキャリアのある人とまだ社会人経験のない学生に向けたものとを分けたうえで、どうすべきかという私見を述べてみました。もちろんその通りにしてもらう必要は全くないし、私見に対する異論反論は問題ないと思います。

これを読んで、IT屋を目指す上でのとっかかりになって頂けることを願っております。では、スタート。

1.ITのお仕事とは

本章では企画→構築→保守(運用)というITサービス構築のサイクルを軸に整理しました。

#ある程度実態がわかるように書いてみたつもりですが、冗長になってしまったかもしれません。理解している人はさっと読み飛ばしていただいて結構です。

1.1 企画のお仕事

経営課題に対してどのようなITサービスを導入するかを決める仕事です。ROIはあるのか、定性/定量効果は何か。そういったことを考えながら、実行計画を立て予算を確保します。

構築に長く携わっていた立場からすると、企画の仕事はITなのかと時々自問するときがありますが、企画がなければ導入する目的も立たないため、間違いなくITサービス構築の一端を担っていると思います(そう思うようにしている)。

「構築を長くやっているから良い企画が出来る」かと言われると疑問ですがアーキテクトが分からなければ、「顧客が本当に必要だったもの」になりかねない。そのためにアーキテクトへの深い造詣は重要と考えます。

外部コンサルや製品営業に言われて色々なパッケージを導入した結果、大して機能が活用されず似たような機能を具備するパッケージで構築されたシステムが乱立しているという場面にはよく遭遇しますので。

1.2 構築のお仕事

導入が決定した後のフェーズです。構築はある程度の規模であればアプリケーション(以下アプリ)を作る人とアプリケーションが稼働するインフラ(サーバやネットワーク)を作る人が別になります。

またある程度の規模であればシステム開発のコスト、スケジュール、品質を管理する人も登場します。いわゆるプロジェクトマネージャーです。

これらの人らが体制を組んでアイテーを作ります。コミュ力要るよ、の所以はこのあたりです。

アプリはコードを書いてアプリやブラウザで動くものを作るという、ITに馴染みがない方もなんとなく思い描くザ・ITの人です。
   
インフラはアプリがが動くサーバを稼働させたり、通信するために必要なネットワークの設定する人です。最近はクラウド(IaaS)での構築が定着しており、AWS等のエンジニアもこのあたりに入ってくるのかと思います。

アプリもインフラもものづくりの仕事なので楽しいのですが、ドキュメンテーションは必須です。ある意味作る以上に重要で、地味な仕事です。

1.3 保守(運用)のお仕事

保守(運用)には2種類の意味があり、混同されがちなため、まず明確にします。1つは構築済みシステムの要件変更などに伴う改修をする人です。情シスだったり、ユーザ系SIerのポジションです。

割と小規模な改修対応をエンドユーザの要望を聞きながら、設計に落とし込み、開発します。開発フェーズ全般を広く経験できるため、若手の仕事になりがちです。

またひどく忙しくなることは少ないので、働く時間に制約がある人もやりがちです。担当する領域に詳しくなるので頼りにされやすく、やりがいも感じやすいですが、仕事の規模がスケールしにくいので、ずっとこの仕事をやるというのはキャリア志向の人には向かないと思います。

あと人が少なくて、細かなタスクが多すぎるから忙しい、というのはブラックだと思います。忙しい割に評価されにくい、でもなんとなく頼られているからといって沼にはまる人を良く見ます。気をつけましょう。

もう1つはデータセンターやサーバルームでの監視をする人。監視ツールが発報するアラートの連絡をしたり、定型的な業務を行ったり。色々なところでお世話になりますが、経験がないため、業務実態を存じません。すみません。シフト勤務になります。これらの業務を全体管理するサービスマネジメントという仕事もあります。

1.4 その他のお仕事  

最近注目されている2職種についても触れておく。どちらもキャリアとして経験があるわけではないため、紹介程度に留めます。

1つはUI/UXデザインです。IT構築とは違うとは思いますが、ITサービスに欠かせないものになっています。フロントエンド周りの知識があるに越したことはないですが、ユーザ視点で体験価値を可視化する、向上させるといったことを目的に、サービスIFをデザインするといった業務になります。

もう1つはデータサイエンティストです。こちらも経験がないため、言語化するためにググったのですが、検索予測に「データサイエンティスト 笑」
というのが出てきました(笑)

主な仕事としてはビジネス上の課題を設定した上でのデータ分析、レポートティングと理解していますが、やはりこちらも求められるスキルとしては、データ分析に必要なツールを使えるか、pythonやRといったデータ分析に向いた言語を扱えるかということになるかと思いますので、IT構築とは異なる部分が多いです。

他にもIoTエンジニア、ブロックチェーンエンジニア、AIエンジニアなどバスワードめいた職種もありますが、ここではご紹介を割愛させて頂きます。悪しからず。

2.何となくITの仕事がしたいと思っている人へ

①または②に当てはまる方をお読みください。

①すでに社会人経験のある人

私は「ITエンジニアになりたい」という知人の相談を受けたときは「まずは社内でIT部門に異動してはどうか?」という趣旨の発言を必ずするようにしています。

プログラミングスクールの功罪についてはすでに語りつくされている感がありますが、業種にしても職種にしてもITに関係のないところからITを目指すのは異業種転職であり、異職種転職になります。待遇面については譲歩する必要に迫られます。

万年人手不足の業界であり職業ですので、採用の口はあるかもしれませんが、猫の手も借りたいところは劣悪な労働環境の可能性もあり得ます。

その点、社内異動であれば待遇を維持できます。

また「何か良く分からないけど、アイテーってナウでトレンディで儲かるんでしょ」という方。「企画」「UI/UXデザイナー」「データサイエンティスト」etcといった華やかな(印象の)仕事をやりたいなーと思ったそこの貴方です。

未経験中途で採用されるケースは極めて稀です。

また「UI/UXデザイナー」「データサイエンティスト」etcといった仕事は、若手を中心に社内で非IT職種から活用する動きがみられます。その他のお仕事の章で軽く触れましたが、従来のIT構築スキルを必要としないことも1つの要因としてあるかと思います。

また情シスのど真ん中にいって、PCキッティングや端末管理といった意にそぐわない仕事についたとしてもキャリア上は立派「IT人材」となります。そこから転職するにしても社内公募に挑戦するにしても、やりたい職種に近づくためのアプローチとしては正しく、「未経験」よりぐっと現実に近づくことができると考えます。

これらの理由から私はITじゃない人がITをやりたい場合、社内異動を勧めています。最近は事業部門もDX専門の部署を設けたりしているので、そういったところでもよいのかと思います。

②学生の方

自分がしたい仕事(キャリア)の解像度を高める努力をすることをお勧めします。これは学生に限った話でもないかもしれませんが。

企画をやりたいのか、構築がやりたいのか。サービスデザインやデータ分析がやりたいのか。企画であれば、インターンやゼミなど、比較的業務に近い経験に触れる機会はあると思います。構築に関していえばオンライン学習が充実しています。専門書一冊を買うくらいの値段で受講できます。サービスデザインやデータ分析も然り。

とりあえずなんでもやってみるでもいいですし、ふんわりとした志向から実際に経験してみて、直感が正しいのか判断するのでもいいと思います。

「とりあえずITに何かに関われればいい」で就職してから模索することも否定しませんが、満足いくまでに時間はかかります。最悪意に沿わない仕事をしながら延々とIT界隈を彷徨うリスクもあります。

就職するまでに決まる必要はありませんが、それでも早いうちから自分の志向を解像度高く理解しておくことは、満足いくキャリアを形成する上で重要と考えます。(これは「とりあえずIT」で就職して、将来のキャリア設定が今も苦手な自分に対する戒めでもあります。)

3.最後に

総括すると以下になります。
・これまでのキャリアは大事にしましょう
・自分がしたい仕事(キャリア)の解像度を高めましょう
・(おまけ)年を取るほど、出口戦略は大事

お相手はみそでした。ではまた。


ありがとうナス!