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肥後百景

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故郷の断片的な記憶を呼び起こしてます。クスッとなってもらえるなら生きてた甲斐があります。
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#この街がすき

肥後百景#0

肥後百景#0

又吉直樹先生が大好きで、その彼が敬愛している太宰治もまた好きになりました。

こんなことを書かれることは両人ともにごめん被りたいはずですが、続けます。

彼らの時空を超えた同調。それこそ物書きであり本の虫だったからこそ。そこまででは無いけれど、僕もまた本で繋がれた感覚がありました。

いくつか又吉先生の本を読んだ中で、特に気に入ったのが「東京百景」という本。

関西から上京しお笑い芸人を目指し過ご

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肥後百景#25【通潤橋】

肥後百景#25【通潤橋】

ゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーー

物凄い轟音と空気の振動を伴って勢いよく橋の中央から下を通る川へ向けて水が放水される光景を写真や映像などを通して見かけてことがある人もいるのではないか。

全国的にも有名な熊本の観光スポット
通潤橋

先人の叡智と努力の結晶としてこの地に造られた話は地元だけでなく全国区の伝説となっている。小学校の道徳の教科書にも載っている。

そんな有名なだけあって、社会科見学での

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肥後百景#24【パチンコCM】

肥後百景#24【パチンコCM】

これは場所ではないのだけれど、熊本の風景と数えてもよかろうと個人的には思っている。

熊本だけかどうか分からないけれど、熊本はやたらとパチンコのCMが流れる。朝から晩まで四六時中。

熊本を離れてパチンコのCMが全然流れないことに気がついた。

なぜそれに気づいたかというと、多摩川が身近な存在になったからだ。
多摩川沿いを通った時に、真っ先に「タマちゃん」を思い出した。

2000年代初めの方で、

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肥後百景#23【健軍その3】

肥後百景#23【健軍その3】

学区が結構な田舎である。

熊本県内でみるともっと田舎はあっただろうけど、熊本市内の中でもギリギリ市内の公立小学校だったので畑やら田んぼやら川やら竹藪やら、田舎っぽさは十分満載な地元で小学生をしていた。

そんな地元だったので、登下校が結構スリリングで、下校途中に蛇が出現するとか、大雨の時は川が氾濫するとか、自然の脅威はたっぷり体感できる6年間だった。

家から学校までの距離もそこそこあり、低学年

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肥後百景#19【坂道】

肥後百景#19【坂道】

ジブリの映画でいちばん好きなのが
耳をすませば
というのもあり

好きな子を自転車の荷台に乗せて
坂道を駆け上がるというシチュエーションにはずっと憧れがあった
(良い子はマネしないでね)
もちろんゆずの夏色のようなシチュエーションも憧れではあるが
耳をすませばの方が僅差で勝つ

というのも
冬場にというのがいいのである
温もりが心地良さそうだなというのと頑張り感がポイント高い

ような気がしていた

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