記事一覧
音楽になる前の音の話
「もしよかったらこれ(びびちゃんのCD「あるある超えないと!」に収録されている楽曲「大人になりたかったらしい」。天気の声が入ってる)についてのコメントを天気ちゃんもちょっとかいてほしくて、つくったときどうだったとかでもいいし、曲聴いた感想でもいいし!超長くても1行でも」とびびちゃんから連絡が来たのが4月3日。この文章の締め切りは4月8日。17日前だった。締め切りといっても、私が締め切りがないと書
もっとみる失敗した!!!!!!!!
してない!!!!!!!!
してない、してないのである。してない。
(このテキストは専門用語がきっとたくさん出てきます。でもそれが理解できなくても話の本筋は掴めると思うのでそこまで説明せず進みます。それでも読みにくかったら苦情をDMまで。)
私は確かにカメラという装置を使って、フィルムに像を焼き付ける行為をしているけれど、私がやっていることは写真、といえるものなのだろうか。私はどうしても美しいも
撮られることは演じること/撮ることは演じさせないこと
池袋の繁華街を歩いていると、雑居ビルの一階の廊下が入れるようになっていたので、そこを歩いてもらうことにした。薄汚れた蛍光灯の光が理想的だった。
私を背にして歩いて、という。
少し歩く。
うん、やっぱりこの光は合っている。
カメラを構える。
その状態のまま、「りんちゃーん」と、名前をよぶ。
少し高い、突飛な声。陰キャっぽい、きもい声。
するとりんちゃんは「え?」という顔で振り返る。
りんちゃんは、私
(脚本)月色のアイス砂の味〜表現者にしか売りたくない 編〜2022.10.24
10月24日トークイベント「ことりかたり」で上演した20分の一人芝居作品です。
🌦…わたしのような天気
💖…17歳の私
表現者にしか売りたくない
私は、最近、自分が表現を通じてやりたいことと最も近いことをやっている表現者に出会った。
その人は写真家だった。
日常的に作品を作っていない人の表現者性を、その人を写真に撮ることを通じて開花させるような写真行為をする人だった。
一連の写真行為において、その写真家は、彼本人の人間性で被写体と関係性を築き、撮影をすることによってその関係性を歪ませ、破壊し続けていた。暴力や乱暴な言葉などはなく、た
「3人しかいない!」文章アーカイブ
私は2022年9月10日、東京都大島の貸民家プライベイトにて、歌って踊れる似顔絵師このよのはるとのコラボ展示兼イベント「3人しかいない!」を行いました。詳しくは展示の前日に書いたこのnoteをぜひ読んでください。
簡単に要約すると、これは家族をテーマにした展示兼イベントです。(ちなみに「3人しかいない!」というタイトルはテレビ朝日のドラマ「11人もいる!」のオマージュ。)私たちは理想の家族の
父が浮気をした。それが少し、嬉しかった。
父が浮気をした。
いや、本当に浮気かどうかは正直わからない。
でも、駅に父が車で迎えに来てくれた時、私が乗った瞬間信じられないくらい焦って車のカーナビと同期されていたスマホを操作していた。焦りすぎて、LINE通話を切る、ぴろん、という音が時差ではっきり聞こえた。そして何事もなかったかのように「おかえり」って。
浮気かどうかはわからない。でも私に、家族に何か隠していることがあるのは確かだった
化け物だって愛がある
17歳の夏。スカイツリーの袂に建てられた竹の舞台で、ストリッパーの牧瀬茜さんの芝居と踊りを見てから私の将来の夢は、ストリッパーになることだった。名前は以前から知っていた牧瀬茜さんは、生で見ると本当に、女神様だった。本当に美しかった…。
私はもちろんストリップの「脱ぐ」ところに憧れを抱いているわけではない。全てを曝け出し、あの舞台に立つことは、生まれ持った自分の身体を魂の入れ物として惰性で持って
私の母には子宮がない
先週の日曜日、家に妹の中学時代の友達が家に遊びに来た。
…とんでもないことである。
だって私の家には、今年高校1年生になる妹はおろか、今年19歳の私ですら生まれてから一度も、家に友達を呼んだことがなかった。
母親に、禁止されていたのである。
厳密に言うと妹は一度小学生のとき、仲の良い友達を親に内緒で家に呼んだことがある。それがバレた時妹は、「〇〇ちゃんが実は泥棒で、家のものを盗んで行ったらどうする
映画GO HOME, GIRL
(これは2021年に出演した渡邉龍平監督の映画GO HOME, GIRLの感想文です。仮面ライダー2号の佐々木剛さんと共演させていただきました。渡邉龍平監督に送った文章をそのまま載せています。映画のこと、物語のこと、演技のことなど。映画公開の時はまた告知するよう)
まず演技のこと。撮影時から思っていたことですが、佐々木さんがいる時の画面の包容力がすごかったです。今まで舞台や映画など数少ないです