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#きがえよう就活 「服装自由」に困ってる人、いませんか?


「スーツを売っている会社」として多くの人がまず思い浮かべるであろう洋服の青山さんが「#きがえよう就活」というプロジェクトをやっていることを初めて知った時、私は正直驚いてしまった。

「スーツの会社なんだから、選考でリクルートスーツを着るのは当たり前」
そんなふうに思っていた。


就職活動というものをする中で、私はリクルートスーツ、通称「リクスー」と呼ばれるものを数えるほどしか着たことがない。

ベネッセコーポレーションのインターンシップ。某マーケティングリサーチ会社の最終面接。国民のほとんどが知っているであろう大手電機メーカーのインターンシップの面接。

うーん、もう思い出せないなぁ.....というくらい。
そもそも服装で「スーツ」を指定されたことは2度しかなかったと思う。私が商社や金融といった、多くの人が"おかたい"と感じるような業界の企業の選考を全く受けていなかった….ということもあると思うが。


「服装自由」に困る就活生

「服装自由」は悪魔の言葉だと思っている。
私(23卒)の時はオンライン就活時代だったのでまだマシな方だ。


対面インターンシップが増えつつある今(24卒)の皆さんはどうでしょうか。

オフィスに行かなければならない。靴はどうしよう。カバンは?髪型は?清潔感のある服装って?オフィスカジュアルってどこからどこまでの範囲?
…..疑問は尽きないのではないだろうか。


服装自由?つまり暗黙の了解でスーツってことね…..
と思う人は多いのではないかと思っているし、「迷った時は悩む時間が無駄なのでスーツを着てしまおう」と考える人もいるだろう。

私は逆に、「服装自由」の時は全力で私服を着ていた。
私服寄りのオフィスカジュアル、と言えば近いかもしれない。面接において 清潔感は大事だと思っていたので、白いブラウス(夏はもちろん半袖)のようなものを着ていたことが多かった。あるいは黒い服でデザインがシックなものとか。
GUの商品で万事解決、と思っていた。

インターンシップに関しては30社近く参加したわけだが、全て私服での参加だ。普段着る服を着まわして、長時間画面を見つめていなければならないオンラインインターンでは、"リラックスしてインターンに専念できること"を重視していた。


「服装自由」という連絡が企業側からされると、オープンチャットで服装を質問している人がいるくらい。「周りの多くの学生がスーツだったら浮いてしまう…..」と考える学生は多いのだと思う。

私からしてみると、服装自由という書き方は不親切なくらいだ。
私服かスーツかオフィスカジュアルか、3択で良いと思っているくらいだ。

(もしワンキャリアさんがこれを読んでくれているのであれば、インターン参加の口コミの中に、「どんな服装で参加したか?」を記入できる欄があったらとても嬉しいなぁと思っているくらいです。)




「私服可」「私服OK」「私服でOK」は結局スーツ?私服?

「服装自由」以外の言い方も考えてみる。
これを読んでくれている方は、「服装自由」以外にどんな言い回しを目にしたことがあるだろうか。

私が記憶している中では、「私服可」、「私服OK」、「私服でOK」はそれなりに頻繁に見かけた。
個人的には

①    私服可=スーツ
②    私服OK=私なら私服で行くが、スーツで参加する人が多そう
③    私服でOK=私服
(③の場合だと「社員も普段からスーツを着用していませんので〜」みたいな一言が添えられている場合が多いと思う。)

だと思っている。
①について:私服可は流石にスーツだと思っていた。
文章にすると「私服でも良いけどまぁスーツで来ますよね?」くらいのニュアンスになると思っている。

②について:これは非常に微妙なラインだと今でも思っている。
実際、こういう書き方をされた場合、業界や企業(歴史が長いか、ベンチャーか、など)によってはほとんどの人がスーツを着ていたこともあった。
私服で参加する人の受け取り方を文章にすると
「私服で良いよ」となるが、
スーツで参加する人の受け取り方を文章にすると
「私服で『も』OKだよ、オンラインだし。(でも人事はスーツだけどね)」
くらいのニュアンスになると思っている。

③について:これは流石に私服で良いと個人的には思うが、ここでも"暗黙の了解でスーツでしょ"、は潜んでいると思う。
「私服で良いから私服で来てね」と素直に受け取れる人は、どのくらいいるのだろうか。
スーツで参加したら「私服で良いのに!」と人事に言われた時、どんな気持ちで受け取る人が多いのだろうか。




人事の方が和服を着ていた説明会

個人的考えを一通り書いたところで、とても印象に残っている説明会について記載しておきたい。

#きがえよう就活 プロジェクトにも参画されている、
CCC(カルチャ・コンビニエンス・クラブ株式会社)さんの説明会である。

もうタイトルに答えを書いてしまっているが、話されていた人事の方が和服を着ていたのだ。驚きすぎて今でも忘れられないわけだが、確か説明会後に音楽系のイベントに行く予定があって〜とおっしゃっていたと思う。

CCCと聞いてどんな会社かわからない人のために一応リンクを貼っておくと、

こんな感じ。
TSUTAYAとか、図書館とか、本を中心としたカルチャーを形成しているというイメージを私は持っている。(そういう"企画"をする会社だと思っていただけると良いと思っている。)

なので広告業界ともエンタメ業界とも言えるという認識。つまり「私服で働く人が多そうな業界」に属している、という認識である。


私はCCCの回し者でもなんでもなく、昨年の今頃サマーインターンに参加させていただいただけの身だが、
登壇社の方が全員私服、というだけではなく ある意味和服を着てくださっていたことによって「私たちの会社は服装自由。髪型も自由。」という強いメッセージが伝わってきたと思う。
「自由に働ける」の一端を感じた瞬間だった。




「服装自由」に悩む全ての人へ

服装に悩む時間は、ちょっとだけ勿体無い。
清潔感がある。身だしなみが整っている。最低限のラインさえ守っていれば評価が下がるなんてことはない。
自由な服装は自分らしさ。
就活のためだけにリクスーを買って、ありのままでない自分を着飾って得られた内定というパスポートは、自分が本当に得たかったものだろうか。

服装自由、私服OK、私服でOK……。わたしは私服で参加したけれど、それで何か言われたことはない。画面がオンになった瞬間に、相手に微妙な顔をされたことはない。
逆に自分がスーツで行ったのに社員さんがスーツじゃなくて驚いたこともあるくらい。



企業側が求めているのは、
面接での 型にはめられたテンプレのような回答ではなく、みんなが同じ格好をしたリクスーの集団でもなく、就活用に準備した着飾ったあなたではなく、
あなたの経験・行動の裏にある価値観や考え、あなたらしさを表現する服装、普段たのしく過ごしている ありのままのあなたである。

私はそう信じているし、そうしてほしいと企業側に声を上げ続けることを、止めることはないのだ。





#きがえよう就活
このプロジェクトに出会うことができ、一就活生として本当に嬉しかったです。


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