『ハーバード大学のボブ・ディラン講義』2/21発売

本日解禁された、気になるニュースはこちらです。

▶︎書籍『ハーバード大学のボブ・ディラン講義』刊行 監修は萩原健太

ハーバード大学の古典文学の教授であるリチャード・トーマス氏は、ディラン・マニアとしても有名で、同大でディランの詩について教える講義を行っているのだそう。

以前まで同僚たちから半ば馬鹿にされていた「ディラン講義」が、2016年の「ノーベル文学賞」受賞により途端に注目を集めました。

ただ、未だに「なぜボブ・ディランなのか?」「ディランにその価値があるのか?」と疑問は持つ人は多い…。

本書はそんなトーマスの人気講義の要点を一冊にまとめたもの。ディランの詩を解読しながら、彼の作品と時代との関係性、そして「何が『古典』たり得るのか?」という本質的な疑問に迫っていく内容とのことで、かなり面白そうな一冊です。

帯にはこうあります。

ボブ・ディランが2016年度のノーベル文学賞を受賞したというニュースは世界中を驚かせた。
ハーバード大学の古典文学の教授で、ディラン・マニアでもあるリチャード・トーマスは
ディランについて教える講義を行っている。
本書では、ディランの詩を解読しながら、彼の作品と時代との関係性、
そして「何が『古典』たり得るのか?」という本質的な疑問に迫っていく。
なぜ、ディランなのか。

目次はこちら。

■第1章 なぜボブ・ディランが重要なのか
■第2章 トゥゲザー・スルー・ライフ
■第3章 ディランと古代ローマ:「そこで私は生まれた」
■第4章 「万物の発する霊気を感じる」:ディランが自伝で語ること
■第5章 引用の始まり:「俺の恋は、まるでヴェルレーヌとランボーのよう」
■第6章 「天からの授かり物が戻ってきた」:『タイム・アウト・オブ・マインド』、そしてその後
■第7章 円熟した詩人は盗む:ウェルギリウスとディラン、古典を生み出すということ
■第8章 現代、そして世界が放つ古代の灯り:ディラン、ホメロスになる
■第9章 ショーこそが命:ディランのパフォーマンス
■終章 ノーベル文学賞授賞式、欠席

ボブ・ディランは、グラミー賞・アカデミー賞をはじめ数々の賞を受賞、ロックの殿堂入りも果たした、誰もが知るミュージシャン。

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第7位、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第2位、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のソングライター」において第1位も獲得しているアーティストです。

ビートルズやオアシス、エド・シーラン、井上陽水、桑田佳祐も影響を受けたとしており、Appleのスティーブ・ジョブズもファンを公言しています。

ただ、世代が違いすぎるわたしにとって、初めてボブ・ディランを身近に感じられたのが中村義洋監督の映画『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007)です。

ボブ・ディランの『風に吹かれて』が好きな気弱な大学生・椎名を濱田岳、ボブ・ディランの歌声について「神様の声」と評し事実か作り話かわからない会話で椎名を惑わせる河崎を瑛太、椎名の左隣の部屋の住人であるドルジの恋人・琴美をよく知る謎の男を松田龍平が演じています。

ディランから始まりディランに終わる。

多分観た人のほとんどがディランを好きになると思います(笑)

原作は伊坂幸太郎の同名小説。

大学生の椎名の現在の物語と、琴美という女性の2年前の物語が同時に描かれる、カットバック形式で物語は進行します。

椎名は引っ越し先のアパートの隣人・河崎に「本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われる。断りきれなかった椎名は、本屋から広辞苑を奪う手伝いをさせられてしまうことに。

その計画の後、河崎やペットショップの店長をしている麗子から「2年前」の話を聞かされる。

世間で多発しているペット惨殺事件の犯人たちに出会ったことにより、琴美が目を付けられてしまう。琴美は何度も襲われるが、ドルジや河崎に助けられながら、なんとかして犯人たちを捕まえようとする。

そして2年前の事件と現在の本屋襲撃が、次第につながっていく…。

伏線回収、大どんでん返し。

いまさら人に聞けないし、ボブ・ディランどこから知るべき…?という方は、映画→小説→「ハーバード大学のボブ・ディラン講義」の順に辿ってみると面白いかもしれません。


▼ハーバード大学のボブ・ディラン講義

ボブ・ディランがキーとなる映画『アヒルと鴨のコインロッカー』は、Amazonプライムビデオでレンタルしています。
(30日間無料体験できます)

▼アヒルと鴨のコインロッカー

原作の伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」(創元推理文庫)はkindle版が、紙の文庫より119円お得に読めますね。

▼伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」(創元推理文庫)kindle版



この記事が参加している募集

ブログ・イラストの創作活動のため、たいせつに使わせていただきます!