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新しい時代の基礎力は「よみかき妄想」?!

私が数年前にひょんなことから突然会社勤めを卒業し、一番困ったのは「妄想力のなさ」でした。幸いなことに目先の収入を追わなくても、何をしてもよい!という最高に自由な状況におかれたのに、自分が何をやりたいかが全くわからなかったのです!

組織の中にいたときは「こうしたらもっと面白いのに!」なんてアイデアは山程出てきて、イノベーションや妄想力には自信があった自分なのに・・いかに他人につくられた土俵で生きていたかに気づきました。

そこから徐々に妄想力を取り戻しつつあるものの、妄想力は私のライフテーマでした。そんな中、先日「VISION DRIVEN(妄想駆動)」をテーマに、私が大好きな本『直感と論理をつなぐ思考法 』の著者である、戦略デザインファーム代表の佐宗邦威さんが登壇されたイベントに参加したレポを書きます。

特に、以前のわたしのように、やりたいことがわからない・・という方への大きなヒントになりますので、ぜひお読みください!

このイベントは、私もアソシエイトパートナーとして、いつも楽しいことに巻き込ませていただいているQUESTION(京都信用金庫)さんが主催してくださいました。京都近辺の方はQUESTION要チェックですよ!

※イベントレポといいつつ、いつものごとく、佐宗さんの講演からのエッセンスは2割、残り8割は自分色山もりですのでご注意ください(笑)

妄想力ってなに?

なぜ妄想力が大切かというと、佐宗さんがあげられた、サッカーチームFC今治の岡田 武史さんの言葉が全てを表しています。

夢を語れば、無形資産が集まる。 無形資産が集まれば、有形資産が動く。

先日、「想いの集まる場所にお金が集まるようになった」と書きましたが(新しい資本主義?大きく変わる「お金」から考えるキャリアと教育)まさにこれです。

もう少し自分なりに説明すると、VUCAの時代と言われる今・そしてこれからの時代は、課題から答えを見つけるより、課題設定が重要な時代です。(背景となる時代変遷はこの記事など参照:「小事」が勝つ!これからの時代

課題というのは、現実とビジョン(つくりたい姿)とのギャップです。つまり、ビジョンがなければ課題も設定できない。そのビジョンを生み出す力こそが妄想力。そして、このビジョン(=妄想)こそがモチベーション(駆動力)なのです。

組織にこそ必要な妄想力

「ビジョンなんて、起業家や経営者が提示するものでしょ。」と思われるかもしれませんが大間違いです。

佐宗さんが「成功するプロジェクトは、「これをやりたい!」という想いを持つ人がいる。いないプロジェクトはうまくいかない」とおっしゃっていました。私も百以上のプロジェクトの生まれる場に居合わせた経験がありますが、その通りなのです。いくら理屈上では筋が良さそうなプロジェクトでも、「絶対にこれを実現したい!」というビジョンを描く人がいないと途中消滅します。

これは、会社など組織の中でも同じです。複数人で何かを成し遂げる「チーム」にはビジョンを描く人がいないと、プロジェクトは失敗します。(会社は予算や個人の立場があるので、プロジェクトは消滅せずやったフリが多いですね笑)

こんな状況にならないためには、起業家や経営者以外でも、妄想力、ビジョンを描く力を持つ人が必要なのです。

経営学でも同様のことが説明されています。早稲田大学の入山教授は、「これからのリーダーに必要なのはビジョンで周囲を腹落ちさせる力だ」と、センスメイキングという理論で説明されていますが、(参照:【書き起こし】 入山章栄さん「漫画と経営学」を語る)まさに、腹落ちするビジョンを描く人がこれからの時代に必要なのです。

妄想力の伸ばし方

さて、そんな重要な「妄想力」はどうやって伸ばせばよいのかというと、佐宗さんによると「まずはスペース(余白)をつくること」。アーティストも展示会にむけてまずやることは、スペースを確保することとのことです。

日々の業務に追われていては、妄想力は伸びないのですね。(反省💦)
そして、妄想力の練習方法として、いろんな方法がある中、いくつかあげていただきました。

その1つはジャーナリング。ノートに自分の感情や考えていることを思いつくままに書きます。(早速、紙のノートを買いました!)

もうひとつ、イベントではペアでワークとして以下の質問をだしてもらいました。実はこのワークで私も大きな発見がありました!(最下にお披露目)ぜひ、みなさんもご自身でやってみてください!

Q1 あなたの子供時代の夢はなんでしたか?
Q2 あなたが、もし3年間の自由な時間と、100億円のお金をもらえるとしたら何をしたいですか?
Q3 それはなぜですか?

妄想(ビジョン)を具現化する方法

佐宗さんは、妄想力の伸ばし方だけでなく、妄想を具体化するデザインサイクルまでお披露目してくださいました。以下4つのスペースのサイクルが、妄想を具体化する方法です。(乱雑な手書きで失礼!)

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各スペースごとに具体的な例をお話しいただきました。詳しく知りたい方は、佐宗さんの著書をぜひご覧ください。この中で特に私が、すごく良いな!すぐ使おう!と思ったのは以下3つの点です。

妄想から始まり「表現する」まであること:妄想をそのまま抱え込むのではなく、アウトプットすることが、実現化することの近道だということを常日頃から感じておりとても共感しました。

手を動かすこと(知覚する):人間の神経細胞のほとんどは手・口に関わる部分に集中しているそうです。

絵に描くこと:ビジョンスケッチといい、ビジョンを絵に書くことで、無意識に大切に考えていることが見える(AirBnB創業者のビジョンスケッチの真ん中には、ホストが描かれており、ホストとゲストの関わりが大切なことが現れていた。)

妄想を実現することは、なんとなくやっていたものの、とても具体的にお話しいただいたので、BusinessとArtでチェンジを起こす「子連れMBA」のプログラムにも早速活用しようと思います!(業務連絡です 笑)

「よみかきそろばん」から「よみかき妄想」

大人になると消え失せがちな「妄想力」ですが、子どもの頃は誰もが妄想力の塊です。

我が家の小学生と幼稚園児は「マインクラフト」という、バーチャル版レゴブロックのようなゲームにはまっています。このゲーム、まさにレゴブロック遊びのように、ゴールやクリアするステージなどないのです。
そこで、何をつくるか、何に挑戦するかなど、自分で考えて遊ぶため、妄想力がないとあんな飽きもせず続けられません。

それが、大きくなると「ゲームをする暇があれば勉強しなさい」と言われ、授業を聞いては誰かの作成した問題集を解く。一日の大半を過ごす会社では、会社の指示で誰かの設定した課題をこなす。
このような、誰かの設定した課題をこなす日々の繰り返しで、子供の頃には溢れそうなほどあった妄想力を、大人になると失ってしまっている人も多いでしょう。(自分もそうでした)

今や、スピーカーに話しかけると計算してくれる時代です。これからの「よみかきそろばん」は「よみかき妄想」ですね!


(おまけ)

Q2 あなたが、もし3年間の自由な時間と、100億円のお金をもらえるとしたら何をしたいですか?

これに対して私が答えたのは「学校をつくる。オンラインも使って世界中、学年問わず学びあえるもの。低額で通える、すごい人数にインパクトを起こすこと。
そしてどんな学校かというと、まさに妄想(ビジョン)を自由に描き、具現化しまくれる学校です!一緒にやりたい人大募集です(笑)


ビジョンを具現化する方法について、もっと詳しく知りたい方は、佐宗さんの著書をぜひお読みくださいね。





#オープン社内報 #イベントレポ


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