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記事一覧

【MeWSS論文コラム】 論文指導を頼まれたら

 中堅になってくると、他の先生の論文指導を依頼されることがあると思います。どの程度直したらいいのか、困ることはありませんか?最初に見せてくれる初稿(草稿)の状態…

Okamoto MeWSS
5日前
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【MeWSS論文コラム】  自動翻訳を活用した論文執筆

 私が論文を書き始めた時、必ず最初から英語で書くようにと指導されました。英語論文としてリズムが悪くなるからというのがその理由で、自分でもそう実感したこともあり、…

Okamoto MeWSS
12日前
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【MeWSS論文コラム】 論文にしていない学会発表はありませんか

 さまざまな領域の医学系学会に参加していますが、どこも活発で多くの演題発表があります。それぞれ発表の準備には時間がかかり様々なご苦労があったと想像します。発表が…

Okamoto MeWSS
2週間前
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【MeWSS論文コラム】 アンケート(ウェブサーベイ)ベースの研究論文

 臨床医が書く論文の多くは臨床現場で実施された研究で、アンケートから論文を書くことはあまりないと思います。しかし少額の研究資金援助が得られた時、学会で何かの企画…

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3週間前
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【MeWSS論文コラム】 疫学研究論文のすすめ

 論文の引用率を効率的に稼ぐのなら疫学研究論文に限ります。総説専門誌の中に極端にIFが高いものがあるために、総説を載せると雑誌のIFが上がるとのご意見を聞くことがあ…

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1か月前
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【MeWSS論文コラム】 Publishの前のもう一つ_プルーフ

 論文アクセプトを見事獲得した著者の皆さん、おめでとうございます。幸せな気分をぜひ満喫してください。でも実際に出版(publish)されるまではまだ完全に気は抜けませ…

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1か月前
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【MeWSS論文コラム】 論文投稿の楽しみ

 原著論文を書くのはやっぱり時間がかかります。  すでにデータも全部出揃っていて、ストーリーも比較的単純で、論文全体をメディカルライターが執筆するという案件のご…

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1か月前
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【MeWSS論文コラム 外伝】 サプリメントのエビデンス

 これを書いているのは2024年梅雨真っ只中、雨が降るか、降らないとしても高温多湿の毎日です。さらに普通に生きていると何かしら気が重いことも発生します。こういう時、…

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1か月前
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【MeWSS論文コラム】 査読者のこと

 査読してほしい、もしくはして欲しくない人の名前を、投稿時に書くように求めている医学ジャーナルはたくさんあります。以前は、同じ組織(大学や研究所など)に所属して…

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2か月前
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【MeWSS論文コラム】 AIで論文は書けるのか?

 システマティックレビューにAIがどこまで助けになるのか、色々試してみましたが、想像以上に役に立ちました。search strategyはこれまで自分で作っていましたが、漏れが…

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2か月前
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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューの作成 実践編その3

 前回のコラム「実践編その2」で、ChatGPTにsearch strategyを作ってもらいました。それを使ってPubMED検索すると、動物実験と英語以外の言語を除いて期間を10年以内に…

Okamoto MeWSS
2か月前
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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューの作成 実践編その2 ChatGPTに訊いてみた

 論文作成に生成AIがどこまで役に立つのか、興味がある方は多いでしょう。実際に利用されている方もいると思います。「どこまで」という疑問に対して言えば、今後2−3…

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2か月前
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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューの作成 実践編その1

 システマティックレビューは文献検索から始まります。ベースとなるデータは、バイアスを可能な限り排除することが基本であり、システマティックという名前の示すように、…

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2か月前
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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューのプロトコール

   システマティックレビューのプロトコールを登録・公開する、PROSPEROというサイトがあります。2011年発足以降2020年時点で登録数は10万を超えたそうです。登録した…

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3か月前
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【MeWSS論文コラム】 投稿雑誌を決めるためのJournal 検索サイトの使い勝手

 論文の計画が立ったらなるべく早く投稿雑誌を決めた方がいいというのはこれまでも何度か書いてきました。雑誌によって書き方やword数制限が違うので、書き上げてから直す…

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3か月前
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【MeWSS論文コラム】 学会発表からのケースレポート論文 その2

 症例報告とは、世にも珍しい症例にたまたま当たらないと書けない論文だというイメージを持っていませんか?確かに一部の高IF雑誌には、素人が読んでも小説のように面白い…

Okamoto MeWSS
3か月前
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【MeWSS論文コラム】 論文指導を頼まれたら

 中堅になってくると、他の先生の論文指導を依頼されることがあると思います。どの程度直したらいいのか、困ることはありませんか?最初に見せてくれる初稿(草稿)の状態がひとそれぞれ随分違っていて、どこからどういうふうに直すのがいいか、私も最初はかなり悩みました。いきなり赤ペンを入れて真っ赤な原稿を返しても、こちらの言いたいことが通じないばかりか、ダメだしばっかりで全然指導になってないと、逆にパワハラ扱い

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【MeWSS論文コラム】  自動翻訳を活用した論文執筆

 私が論文を書き始めた時、必ず最初から英語で書くようにと指導されました。英語論文としてリズムが悪くなるからというのがその理由で、自分でもそう実感したこともあり、以来ずっとコンセプトの下書きから英語で書くようになりました。メディカルライターとして医学研究論文を書くようになってからも、クライアントは全員日本の方ですが、アウトラインから英語で書いています。
 最近周りの声を聞くと、まず日本語で書いてから

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【MeWSS論文コラム】 論文にしていない学会発表はありませんか

 さまざまな領域の医学系学会に参加していますが、どこも活発で多くの演題発表があります。それぞれ発表の準備には時間がかかり様々なご苦労があったと想像します。発表が終わって皆さんで打ち上げしたらそれでおしまいなのかもしれませんが、せっかく患者さんのデータをまとめて何かを考察したのであれば、やっぱり論文にしないともったいないです。

 ケースレポートや観察研究論文、総説など論文を書く方法については、これ

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【MeWSS論文コラム】 アンケート(ウェブサーベイ)ベースの研究論文

 臨床医が書く論文の多くは臨床現場で実施された研究で、アンケートから論文を書くことはあまりないと思います。しかし少額の研究資金援助が得られた時、学会で何かの企画があった場合など、ウェブサーベイによる研究で論文を書く機会があるかもしれません。最近"The Genetic Lottery: Why DNA Matters for Social Equality; Kathryn Page Harden

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【MeWSS論文コラム】 疫学研究論文のすすめ

 論文の引用率を効率的に稼ぐのなら疫学研究論文に限ります。総説専門誌の中に極端にIFが高いものがあるために、総説を載せると雑誌のIFが上がるとのご意見を聞くことがありますが、それはその「雑誌」その「著者」だからで、基本的に総説論文は引用しにくいものです。立派なRCTの論文はもちろん引用されますが、論文掲載に至るまでの労力とコストを考えると、疫学研究論文の方がはるかに費用対効果が高いものと言えるでし

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【MeWSS論文コラム】 Publishの前のもう一つ_プルーフ

 論文アクセプトを見事獲得した著者の皆さん、おめでとうございます。幸せな気分をぜひ満喫してください。でも実際に出版(publish)されるまではまだ完全に気は抜けません。最後にもう一つとても重要なタスクが残っているのです。Proofチェック(著者校正)です。
 雑誌を発行する出版社では、編集部とプロダクションチームは独立しています。最初に原稿を受け付け、査読者の意見を参考にアクセプトを決めた担当編

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【MeWSS論文コラム】 論文投稿の楽しみ

 原著論文を書くのはやっぱり時間がかかります。
 すでにデータも全部出揃っていて、ストーリーも比較的単純で、論文全体をメディカルライターが執筆するという案件のご依頼をいただき、昨年から進めていました。どんなに時間がかかったとしても半年もあれば楽勝と思っていたのですが、作業開始から投稿までに1年以上かかりました。著者の本業が忙しいことは最初から分かっていることですが、今ちょっと忙しいと言っている間に

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【MeWSS論文コラム 外伝】 サプリメントのエビデンス

 これを書いているのは2024年梅雨真っ只中、雨が降るか、降らないとしても高温多湿の毎日です。さらに普通に生きていると何かしら気が重いことも発生します。こういう時、仕事でちょっといいことがあったり、面白い論文に出会えると気分が晴れるのですが、それが叶わない時はChatGPTさんに遊んでもらいます。今回のコラムはいつもとは違い、論文の書き方には関連しない「外伝」としました。ご興味のある方はお立ち寄り

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【MeWSS論文コラム】 査読者のこと

 査読してほしい、もしくはして欲しくない人の名前を、投稿時に書くように求めている医学ジャーナルはたくさんあります。以前は、同じ組織(大学や研究所など)に所属している人は推薦できないという程度で、比較的緩かったのですが、最近は同じ国の人はNGと言われることが多くなりました。高インパクトファクター(IF)雑誌には、査読者推薦は必要ないものが多いです。こういう雑誌はエディターが社員でかつ専門家(分野別と

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【MeWSS論文コラム】 AIで論文は書けるのか?

 システマティックレビューにAIがどこまで助けになるのか、色々試してみましたが、想像以上に役に立ちました。search strategyはこれまで自分で作っていましたが、漏れがないようにと考えると色々調べる必要がありますし、時間もかかります。それをChatGPTに頼むと一瞬で提案してくれるので、これは使わない手はないです。
 一方テーマ(クリニカルクエスチョン)についての提案は、残念ながらそのまま

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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューの作成 実践編その3

 前回のコラム「実践編その2」で、ChatGPTにsearch strategyを作ってもらいました。それを使ってPubMED検索すると、動物実験と英語以外の言語を除いて期間を10年以内に限っても、1500件以上からなる文献集が出来上がってしまいました。
 本来であればこの後は、タイトルとアブストラクトから解析に含めるものを選択する作業なのですが、無理して大量のデータを処理しようとするのはあまりお

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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューの作成 実践編その2 ChatGPTに訊いてみた

 論文作成に生成AIがどこまで役に立つのか、興味がある方は多いでしょう。実際に利用されている方もいると思います。「どこまで」という疑問に対して言えば、今後2−3年の間にできる範囲は想像以上に広がりそうです。頼めばなんでもやってくれそうなところに近づいていくでしょう。AIがどこまでできるかではなく、「どこからどこまで人間がやるのか」を決めるのか決めないのかということになりそうです。
 システマティ

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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューの作成 実践編その1

 システマティックレビューは文献検索から始まります。ベースとなるデータは、バイアスを可能な限り排除することが基本であり、システマティックという名前の示すように、できる限り「網羅的」でなくてはなりません。そのためには、三つ以上のデータベースから情報を収集した方が望ましいという論文が出ています(Lemeshow AR, et al. Searching one or two databases was

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【MeWSS論文コラム】 システマティックレビューのプロトコール

 

 システマティックレビューのプロトコールを登録・公開する、PROSPEROというサイトがあります。2011年発足以降2020年時点で登録数は10万を超えたそうです。登録したプロトコールは永久に保存され、検索に表示されます。

https://www.crd.york.ac.uk/PROSPERO/

 システマティックレビュー論文を投稿するのにPROSPERO登録は必須ではありませんし、競争

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【MeWSS論文コラム】 投稿雑誌を決めるためのJournal 検索サイトの使い勝手

 論文の計画が立ったらなるべく早く投稿雑誌を決めた方がいいというのはこれまでも何度か書いてきました。雑誌によって書き方やword数制限が違うので、書き上げてから直すのは時間がもったいないですし、投稿しようとする雑誌に掲載されている論文を見ることで、Discussionの書き込み具合など傾向が見えてきて、より書きやすくなります。
 普段からよく読む雑誌に投稿するのが一番簡単ですが、そのような雑誌がな

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【MeWSS論文コラム】 学会発表からのケースレポート論文 その2

 症例報告とは、世にも珍しい症例にたまたま当たらないと書けない論文だというイメージを持っていませんか?確かに一部の高IF雑誌には、素人が読んでも小説のように面白いケースレポートがあったりしますが、多くの皆さんはそういうものを目指しているわけではないと思います。
 前回もご紹介した、二つのケースレポート専門誌のAuthor guidelineの一部を抜粋してご紹介します。

Clinical Cas

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