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GOOD WAR TOUR 2022

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本作は2021年2月に京都で上演された『GOOD WAR』のリクリエイションを行い、大阪と東京で公演を実施します。 『GOOD WAR』は、私たちが「あの日」と聞いて想像する… もっと読む
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#小屋入り

GOOD WAR TOUR 25. おやすみなさい

GOOD WAR TOUR 25. おやすみなさい

PIPE DREAMの上演の始まる直前、朗くんは近所の美容室に髪の毛を切りにいった。
「明日12時から予約したから」
前日に突然そんなことを言い出して驚く。
髪を切った朗くんはちょっと少年じみていて、ちょっと学生時代を思い出す。

上演中、吊られている朗くんを見て、ときどき、生きてるかな? と心配になる。
まばたきするとほっとする。
今この人が死んでいたとしても、私は気付かないかもしれない。人とい

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GOOD WAR TOUR 23. 夢を歩く

GOOD WAR TOUR 23. 夢を歩く

初日が無事あけた。
ドアを開け放っているため、上演中に外の環境音が入ってくる。
救急車のサイレンや電車の走る音、誰かの話し声。
今日は特に救急車が多かった。消防車まで通った。
風の吹かない地下室で、暖房の風に煽られてくらげのビーズが揺れる、光が反射してキラキラ光っている。

初日は、夜にGOOD WARの上演が一回のみ。
ギリギリまで調整を重ねて、なんとか開場、一回目、そして一日目が終了した。

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GOOD WAR TOUR 22. おふろの夢

GOOD WAR TOUR 22. おふろの夢

あれ、明日から上演開始じゃない?
ほとんどPIPE DREAMの気配がないが大丈夫だろうか。

制作の美希さんが「いつも反省するんです。もっと朗くんと話さないとなあって」と言っていた。
学生だった頃は、一緒に過ごす時間・制作する時間が長かったから、言葉にしなくても伝わっている(だろう)と思えることが多かったけど、と。
今年の目標は「もっと言葉にできるように」。
私もそう心がけたい。

GOOD

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GOOD WAR TOUR 21. おふろの跡地

GOOD WAR TOUR 21. おふろの跡地

昨晩東京にやってきました。
一晩眠り、北千住BUoY入り。
北千住BUoYは、元銭湯のおふろの跡地。

破壊されたタイル、剥がされた床、剥き出しの梁、柱、配管、あっちとこっち。
よっぽどストレートに跡地感がある。「剥き出し」という印象。
やっぱり地下には地下独特の雰囲気があるな。
広島の、平和記念公園内にあったレストハウスの地下展示室を思い出した。

お風呂に入るということはどういうことなのか。

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GOOD WAR TOUR 10. 台風の目は無風

GOOD WAR TOUR 10. 台風の目は無風

諸江さんが死ぬ夢を見た。死ぬ夢というか、死んでいた夢だった。
実は死んでいました、という報告を、公演終了後、朗くんがTwitterに出していた。
じゃあ公演に登場していた諸江さんはゆうれいか?
そういう夢。

一人一人勝手に、各々のタイミングで家を出る。
海人さん、昨晩あれだけ酒を飲んでいたのにケロッとして一番最初に家を出ていってすごい。
洗面所に並んでいるすがたを見ると、俄然「生活」という感じが

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