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2022

5
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#日常

小さな腫瘍

小さな腫瘍

カメラロールの写真を消す作業は、
頭の片隅からひとつずつ記憶が消え去っていくようで、
少し胸が苦しかった。

身体のどこかに居座っている小さな腫瘍のようなそんな硬い記憶が、
自分の人差し指の操作によって抹消された。

呆気ないものだった。

思い返してみれば、君との思い出なんてこれっぽっちも思い出せなかった。

君との日常は確かにここに存在していたはずなのに、
思い出は薄っぺらかった。

怖い思い

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秋の知らせ

秋の知らせ

遠くに聳え立つ木々は、とても姿勢が良かった。

身に纏っている葉っぱの衣装は、少しずつ秋色へと衣替えをしている。

オレンジ色の太陽は、私たちを優しく見下ろしては、あたりを照らしていた。

地面の形状に合わせて連なるススキたちは、秋の少し冷たい風に吹かれ、
ゆらゆらと揺らいでいる。

まるで優しく微笑んでいるかのようだった。

太陽は優しかった。
空気は冷えていた。

森の中の少し湿った土のような

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