つむぎ りん花

頑張らなくていいよ。

つむぎ りん花

頑張らなくていいよ。

最近の記事

ぬくもり

新しい日常が始まった。 なんとなく書くことも思いつかなくて、 仕事を辞めるに至った経緯とか云々綴りたかったけれど、 その気力がなかったのかもしれない。 それ以上に、わざわざ文章をまとめてまでココに書き起こすほどの価値があるのかが、分からなかったからかもしれない。 あれからぼんやりと日常を過ごしていた。 時間に追われることなく、予定に追われることもなく、 気持ちが楽になって、穏やかになった。 久しぶりに話した人には、なんか穏やかになったねと言われた。 月日が流れたおかげなの

    • 人生、辻褄が合わないことだらけ。

      「人生、辻褄が合わないことだらけだよ。」 何かがおかしいと違和感を覚えては、そして感じ取った。 でも、それを伝えることが許されなかったり、 伝えたところで嫌悪感を抱かせてしまうこともあった。 その場面では、「真実かどうか」という問題は、さほど重要ではなく、 そもそも白黒付けよう、というところに着目していない。 意思疎通は難しいな、とつくづく思った。 自分が考えていることや思っていることが、 そのまま相手に伝わらずに、また別のモノとして捉えられ、 そして、すれ違っていく。

      • 共存.1

        ついさっきまで喫茶店で一緒にお茶をしていた友達が吸っていたタバコの匂いが染み付いている。 タバコの匂いは嫌いだった。 タバコを吸う人もまた、嫌いだった。 なんとなく、嫌悪があった。 でも、今日のタバコの香りは案外嫌いじゃなかった。 例外だった。 店内の風に乗って泳ぐ煙も、 風向きが変わって自分に向かってくる煙も、 今日は、嫌いになれなかった。 むしろ、少しだけ心地いい気がした。 私には、 許せるタバコと許せないタバコの 二つが存在しているんだと思った。 過去を振り返

        • いきたくない

          「行きたくない。」という感情は、 「生きたくない。」という感情に近しい。 行きたくないは、生きたくない。 目を閉じて仕舞えば、朝が来てしまう。 目を開けて仕舞えば、夜が訪れてしまう。 夜は日中に比べるとおとなしい。 少しだけ静かになった夜が、とてつもなく恐ろしかった。 「明日が来なければいいのに。」 そう願った夜が、今までに何度あったことだろう。 「明日」という存在に怯えては、その度に眠れない夜がやってくる。 そして、2ヶ月に一度くらいの頻度で、狂いそうな夜が訪れる

          調律が狂ったピアノの音色

          調律が狂ったピアノの音色が、 正常のピアノの音色とは異なり、また別の良さを感じるように、 わざと逸れた道を歩くことも悪くないのかもしれない。 人は、何かの選択を迫られたときその選択肢は、 基本的には二択であることがほとんどである。 しかし、選択肢は二択以外の可能性もあるかもしれない。 そもそも道が真っ直ぐであるという確固たる証拠(確信)などないはずなのに、 何故、道は真っ直ぐであるという認識をしてしまうのだろう。 だからむしろ、わざと道を踏み外してみるのもアリかもし

          調律が狂ったピアノの音色

          人の視界に写りたくない

          人の視界に映りたくないから下を向く。 ひたすら下を向いた。 そうして自分の視界を遮った。 少し足早で、急ぐ 別に急ぎの予定なんてないのに。 人混みがより一層辛い時が、私にはあった。 そういう時はいつもより下を向いた。 人の視界に写りたくなかった。 帽子があるなら深く被りたかった。 メガネがあるならメガネをつけたかった。 サングラスでも良かった。 マスクがあるならマスクをつけたかった。 できるだけ、素性を知られたくなかった。 人の視界に、写りたくなかった。 上を向くと人と

          人の視界に写りたくない

          嘘も本当。

          たとえそれが偽りの嘘だったとしても、信じ続ければいつかは本当になるだろうか。 多くの笑顔の裏には、多くの涙が隠れていた。 泣いていることを、弱虫なことを、相手に悟れぬよう、自己防衛として。 そして笑った。 笑っていれば基本的に悪いことは起きないし、得することが多い気がする。 それに気付いてからというもの、笑う"クセ"というものが少なからず染み付いてしまっているのは確かかもしれない。 人の心を読み解くことが得意な方だった。 その能力は基本的には吉と出るが、それは時に、胸が