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秋の知らせ

遠くに聳え立つ木々は、とても姿勢が良かった。

身に纏っている葉っぱの衣装は、少しずつ秋色へと衣替えをしている。

オレンジ色の太陽は、私たちを優しく見下ろしては、あたりを照らしていた。

地面の形状に合わせて連なるススキたちは、秋の少し冷たい風に吹かれ、
ゆらゆらと揺らいでいる。

まるで優しく微笑んでいるかのようだった。

太陽は優しかった。
空気は冷えていた。

森の中の少し湿った土のような匂いがした。

Apple Musicで ”morning” という名前のプレイリストを
シャッフル再生しながら、朝ご飯を食べた。

生きている心地がした。
今を生きている感じがした。

耳の辺りでブンブンと音が聞こえた。
ドローンが近くで飛んでいるかの様だった。

芝生の上で寝転ぶ彼は、
「土の上で寝るのはいいよ。」と言った。

穏やかで優しい顔をしていた、とても幸せそうだった。
呑気にあくびをしていた。

人間らしさを感じた瞬間でもあった。

あたりは無音の世界で広がっていた。

太陽は、優しく私たちを包み込んだ。

目の前をトンボが飛んでいた。

それは紛れもなく秋の訪れだった。

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