🗽 今週の相場：嵐の前の静けさ

 《　まとめ　》

☞今週のFOMCパウエルちゃん：リセッションを示唆
   『軟着陸はめざすが、困難』
　『リセッションの可能性』

将来的なリセッションが現実味
米国ではヘルスケア・薬品株が上昇中。
エネルギーと銀行株が冴えない動き。
日本株も釣られ上げ。プラス　小型グロースが強い。

【強気材料】

☼米金利低下でナスダック堅調
☼新規人民元建のマネーサプライ・融資が本土・上海共に約1.0%上昇　↑
　「恩恵」 vs 「ゼロコロナ」強弱材料が入り混じる中でもみ合う展開。
☼MS,オラクル,Apple,AT&T ,ボーイングなど戻りが早い
☼東証グロースは大幅続伸（79％銘柄↑）個人投資家が物色開始
☼TOPIXは「下値水準のメド」である11.1倍に近い割安な下限水準
☼ラッセル銘柄入れ替え　メタがグロースへ

【弱気材料】

☔ 6月のCPIに向けベアマーケットからリセッションへの瀬戸際　↓
☔少なくとも3カ月、リセッション入りだと64カ月　↓
☔ミシガン大学信頼感指数は依然下落を示す　↓
☔全世界の中合吟が追う金融状況引き締め加速　↓
☔GDP1月以降6カ月マイナス成長　↓
☔企業利益率とドル指数を見ると下落　↓
☔エネルギーサイクルは1960年代初頭以来の上昇
☔センチメントはかなり弱気Fearまで下落。但し今週はVIX下げ止まり
☔S&P :次のポイント 4,030 / 3,600
☔NAS :次のポイント11,750 / 11,030 / 10,510
☔日経 :次のポイント 25,680 / 24,680
☔今後のFOMC : 9月20～21日　水星逆行　9月10日～10月2日
☔WalMart、Best Buy等は割引合戦で利益圧迫へ
☔米長期金利が低下で金融が軟調。三菱ＵＦＪ、第一生命、Ｔ＆Ｄ
☔米国でエネルギー株が弱

《　環境認識　》

・米国産指数と日本市場共に、拮抗。
　銀行や投資機関は、米国のインフレデータを受けて、
　積極的なFRBの金利引き上げ0.75パウエルの利上げを
　織り込みと押し目買いのせめぎ合いか。
・VIX30ポイント下落。
・国債利回り低下。

《 所感 ㌽❣》

✅今の相場への向き合い方は、曜日毎に「思考の切り替えが大切」です。
✅先週末から弱い相場は変わらないが、大底探しの旅は続く….
✅FOMCイベント通過で短期で、ショートカバー買い戻しが入る
✅FOMC通過でドルが売られ、ドル／円相場が円高に振れるとの見方も
　従い円安効果で日本株がどこまで上昇するかは不透明

✅ベアマーケットを抜けるには、VIX45％。S＆Pで36％下落が必要か
✅株と国債が30％以上同時下がるのは非常に珍しい
✅軟着陸は困難　by パウエルちゃん
✅リセッションをイメージしたシュミレーション

【まとめ】

セクターローテーションでディフェンスセクターと観光銘柄へジワリ。
米国は大型又は有事銘柄や防衛などの買いが集まる展開。
日本は小型
仮想通貨のピンチは、AMD、NVIDIAにも波及か
変動が大きく、短期且つ柔軟に資金の投入が必要。
中期・長期は打診買い。短期でもボラティリティが大きのでリスクマネジメントの観点で、いつもより小さいロット、口数での打診買いが良いか。

✅『経済の軟着陸は困難』パウエルちゃん

「大幅利上げにより米経済がリセッション（景気後退）に陥る可能性がある」ことをこれまでで最も明確に認めた。
経済のソフトランディング（軟着陸）については「非常に困難」だと述べた。

米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長

「別のリスクは、われわれが物価安定を取り戻すことができず、経済に高インフレを根付かせてしまうことだ」
「その任務において失敗は許されず、インフレ率を２％に戻さなければならない」

パウエル議長　公聴会で証言

《マクロ》

✅FRBの利上げは75％の確率で🐻景気後退を引き起こす

1950年代以降、FRBが過去12回の利上げサイクルで金利を引き上げてきたもののうち、9回は景気後退に終わった。

最新のGDP予測値は、米国Q2の経済成長率がほぼゼロに減速。
未だインフレ含めて、力強い回復は観えていない。

Bloomberg　アトランタ連銀の経済予測モデルＧＤＰナウ

米債券市場、「歴史的」な下落。米国債利回りの上昇は、とりわけリセッション（景気後退）の可能性が高まっている中では債券市場の「価値を回復」させる動き

Bloomberg

インフレ率、失業率、GDPとリセッションとの関係。
インフレピークから1ヵ月程度で、

Bloomberg

米国の物価の推移を示したグラフに東西冷戦の時代と米中対立の時代を重ねると、1970年代から80年代前半には高インフレとなっていたことと、足元の物価上昇は東西冷戦を彷彿とさせるような動き。

冷戦時代は、物価上昇で景気（市場）への影響が大きい。

Bloomberg

世界︓主要国で⾦融引き締めが進む
⽶国︓FRBは利上げペースを更に加速. GDP+1.8%
　　　⇒GASと住宅ローン⾦利の上昇。株式資産の下落。個⼈消費を抑え。
欧州︓ECBは利上げ局⾯。GDP+2.4%. 7⽉から6連続0.25%、9⽉のみ0.50％
中国︓ゼロコロナで制限の強化と緩和繰り返し GDP+3.3％下方↓
資源・新興国︓原油価格上昇
⽇本︓挽回⽣産は後ずれも経済再拡⼤期待は強い. +1.9％下方修正。

Bloomberg

✅🐻ベアマーケットからの回復期間

Timur

明確なBearマーケット（弱気）からの回復は6か月程度。
但しやややBearマーケット（やや弱気）からの回復は、例えば1980年代からは早まってして3カ月から5カ月位程度。

✅🐻ベアマーケットをプット取引量

758 billion $ of S&P500の売り取引。第二位の歴史的水準まで上がっているので、そこが近づいている証拠か。

✅2002年テッククライシスと比較すると9月～12月まで下落か

✅直近の暴落シグナルはまだ未点灯

以下は過去。

• 2022/4/7

• 2022/2/14

• 2022/1/17

• 2022/1/11

✅暴落シグナルVIXの歴史

歴史的に見れば、26ポイントはまだまだ低い。45％以上が暴落の予兆。
相場の楽観から悲観、叫び、失望そして静かに。

《　気になるセクター　》

ウォーレン・バフェット　米バークシャー

ディフェンス。退屈で影の薄い銘柄が好都合。
ディフェンシブ株を選ぶポイント。
「保守的に経営、老舗のバリュエーションが低企業」

Tootsie Roll Industries, Inc.　: TR　製菓
Flowers Foods, Inc.　:　FLO 　パン
ゼネラル・ミルズ　:　GIS 　　大手食品会社
ケロッグ　:　K 　食品
クラフト・ハインツ　:　KHC　食品

オキシデンタル株買い増し　保有比率16％超

米石油・ガス大手オキシデンタル・ペトロリアムの株式を９６０万株追加購入し、保有比率を１６.３％に高めた

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ

年、投資を拡大しており、第１・四半期には石油大手シェブロン株の買い増しを含め株式に５１１億ドルを投じた。

バークシャー

《　気になる…　》

・仮想通貨の底割れ
　固唾をのんで、次の下落を仕込み時期としてまっている（投げ売りの投資家以外は）

暗号クラッシュは、マイニング用GPUの落ち込み。グラフィックスカードメーカーAMD、NVIDIAのトラブルか。株価落ち込みは暗号資産を上回る可能性。

Tradingview　BTCとAMD及びS&P500の下落率

[セクターの強弱]

詳しくはプライム時間にて！

セクターローテーション

《　📢ニュース　》

日本、じわりインフレへ

5月も2%を超えるインフレに。6月も値上げのニュースが相次いでおり、年後半にはさらに加速する可能性も。日銀は「目指す物価上昇と異なる」として金融緩和を継続する構え

@goto_finance

@goto_finance

バイデン氏支持率、4週連続低下で36％と過去最低に並ぶ

１１月８日の議会中間選挙で、与党・民主党は上下両院の少なくともどちらか一方で過半数議席を失う恐れがある。

ロイター／イプソス調査

パウエル力　

世界の債券相場はここ数日で急速に持ち直し、今年の下げを一部回復した。経済指標の弱さを受け、米連邦準備制度など各国中央銀行による政策引き締めを通じたインフレ抑制の決意に懸念が深まり、投資家が戻りつつある。

2020年の行き過ぎた金融緩和（お札をじゃぶじゃぶ刷り続けた）結果、金融商品の株式の不当な高い評価額に嫌気。
その結果世界経済の警戒シグナル、米国警告シグナル、米国キャッシュ比率を比較すると、明確に昨年12月から金融商品から現金に引き戻された。

Bloomberg :  世界経済の警戒シグナル、米国警告シグナル、米国キャッシュ比率

米国の影響が世界経済に影響。
オーストラリアの期間短めの債券が、金融引き締めサイクルとしては、かつてないペースで上昇している。世界経済のリセッション（景気後退）入りを投資家が警戒している兆候が強まっている。

Bloomberg

米小売在庫の山積み

WalMart、Best Buy、Gap、Urban Outfitters等は割引合戦で利益圧迫へ。
いくつかの要因があります。

• 製品の納品にかかるリードタイムが長い： 購買マネージャーは在庫のニーズを予測する際にさらに先を見据えることになり、小売業者の倉庫に現れる予測エラーのリスクが高まります。

• 消費者のニーズの変化：国がパンデミックモードから脱却するにつれて、小売業者は顧客がカジュアルな服や家庭用品にではなく、オフィスウェアに多くを費やしていることに気づきました。

• 裁量収入の減少： 5ドルのガスと1ドルのアボカドの時代では、基本的なニーズを満たすためにより多くのお金を払うことを余儀なくされた消費者は、扱うお金が少なくなります 。

＜日経＆マザーズは堅調＞

上海総合指数は景気対策で続伸

サル痘流行

PSS<7707>が、ウイルスDNAリアルタイムPCR検査キットを7月から販売開始すると発表した20％高のストップ高。

JTOWER<4485>

携帯キャリア各社の屋内通信設備を共用化する事業が主力。屋外共用電波タワーも育成中。PBR 9倍。ゴールデンクロス。

堅調。
楽天モバイルとJTOWER、沖縄県糸満市の5G整備で補助金交付――インフラシェアリング活用では全国初。

ステラファーマ<4888>

《 コラム 》

インフレ調整は長引くか　シートベルトを装着

米5月消費者物価指数（CPI）の発表直前まで、インフレピークアウト論を唱える強気派が多かったことを踏まえると、前提が覆されたことによる見直しが1、2日程度で終わるとは考えづらく、調整は長引くと想定。
米国インフレ上昇が賃金の伸びを上回って、米経済のソフトランディングが難しい状況。ハードランディング相場に向けてシートベルトの装着を。

米ホワイトハウス、CPIは高水準と予想リーク

このリーク以外に、イエレン財務長官などの要人から発言を見ると、インフレが長引く意見が多くなった。株価には重石になる。

5月の米雇用統計は雇用者数が市場予想を上回るなど、まずまずしっかりした内容。
CPIが8.6%と+0.3%を超えて、米長期金利が上昇し株式、為替は1㌦=135円台へと円安・ドル高へ。
今週木曜日まではCPIを控えて米国株は先週来の上昇を受けた戻り売りもあって、ナスダックを中心に下落.

円安 

米CPI統計を受けて円が24年ぶり安値を更新するとの期待。
同統計を巡る過去の反応を見ると、この期待は行き過ぎだ。過去２回の米CPI上昇率は予想を上回ったが、指標発表の６時間後にドルは円に対して幾分下落した。

FRBシグナル

次回6月のFOMCで再び利上げ幅や利上げペースの思惑が高まり、ドル高に動き出す可能性があることにも留意しておく必要あり。

ここから利上げ予想 3回連続0.5%から4回連続へ折込が始まる機運。

市場関係者は約8回の利上げを予想している。当初は0.5ptを2回だけと発言しているが、今月に入り9月以降も継続との発言も相次いでインフレ・リセッション懸念をFOMCメンバーは相当織り込ませたい様子。

 《ECB理事会ポイント》

9月0.50%利上げの可能性も示し、市場予想よりもややタカ派（利上げに積極的）。日銀の孤立が顕著に。円安圧力

欧州のStoxx 600は取引初期に1.3%下落し、銀行は2%下落して損失を招き、すべてのセクターと主要証券取引所がマイナス圏に陥った。

キーポイント

• ECBは木曜日、7月の会合で金利を25ベーシスポイント引き上げる意向を確認し、9月にはさらなる利上げを予定。

• 中央銀行はまた、ユーロ圏のインフレ期待を大幅に引き上げ、成長予測を引き下げた。

• 世界の投資家はまた、午後1時30分に予定されている5月の消費者物価指数が米国から読み解けることを期待。ロンドン時間は、エコノミストが5月からわずかに減速すると予想。

《　見通し　》

来週の注目すべき3つのポイント：

中国「出せる消費促進策はことごとく出す」

政策支援で恩恵を受けそうなセクターへの物色が引き続き活発。
「恩恵」 vs 「ゼロコロナ」政策と強弱材料が入り混じる中でもみ合う展開。
全世界でも日本市場以上に強い相場か。

波乱相場、究極の「押し目買い」も「薄商い」

実体経済（フェアバリュー、S&P500であれば3600ポイント）へ引き戻される可能性がある。日経であれば28,500円を超える材料が見当たらない。

センチメント：決算ミスでも回復が早い

マイクソフトもセールフォースも外部要因（為替等）で下落。
インフレ、COVID-19もロシア情勢収まっていないが、数か月前と比べて数日で株価回復。つまり市場関係者がこれ以上の下げのリスクより押し目買いに傾いている証拠。
波乱の市場でも中期では、「実需がある」且つ成長性のある大型株は引き続き注目。

米金融市場、次の破綻の芽はどこに

今年市場から潮が引いたのは確かだが、ほぼ問題は起きていない。
いま悲観論と楽観論でせめぎあい。
そんな中でもウォーレン・バフェット率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ（Berkshire Hathaway）社は、2022年第1四半期のエネルギーと金融銘柄銘柄購入に貪欲以下を買い増している。

バフェット氏は、各社の長期的な事業見通しとバリュエーションに着目します。短期的なパフォーマンスは気にしない銘柄です。実際に、バークシャーのポートフォリオに新たに加わった銘柄の半分は、株価が年初来で下落しています。
また彼らはアップル株をショートでヘッジしている。

ウォール街の大方の予想を裏切る「ハリケーンに備えよ」

　昨年12月時点でＪＰモルガン・チェースなど世界有数の投資銀行のストラテジストは、2022年にＳ＆Ｐ500種株価指数が５%上昇すると予想していた。エコノミストの米10年債利回りの年末予想は平均２％だった。ゴールドマン・サックス・グループはビットコインの10万ドル到達も実現可能だとしていた。　

Bloomberg

市場は「すべて買う」から「すべて売る」

6月17日の大幅下落で、予想を修正する必要に迫られている。
良くてもせいぜい年初高め1月11日に対して、年末は-2%から+10%程度。

S&P500のバリュエーションポイントは後続のP/Eは12ポイント減少し、前方のP/Eは8ポイント減少

リセッション入りはいつか？

5月10日～24日にかけて、主に北米、中南米、アジア、ヨーロッパに拠点を置く750名のCEOおよびその他の経営幹部を対象に調査を実施した。
それによると、CEO（最高経営責任者）などの企業幹部750人のうち、事業を行う地域（国外を含む）が1年～1年半以内（来年2023年春から秋）にリセッション入りすると予想しているのは60％超、既にリセッション入りしたと考えているのは15％と、経営者の間で景気見通しが急速に悪化している現状が示された。

リセッション時のセクターローテーションについては、プライムで。

次回7月のFOMCと参院選に備えよ

6月末にかけては、FOMCや日銀会合など注目イベントを通過したことで、債券市場や為替市場はいったん値動きが落ち着く可能性。

国内では参院選の日程が「6月22日公示、7月10日投開票」の政策絡みで動意づく銘柄。

bitcon ビットコイン

主要暗号資産（仮想通貨）の50%以上の値下がり、実験的な大型プロジェクトの破綻を受けて、暗号資産に対する世論は、予想通り180度転換した。数年おきに起きている。
長期保有者には我慢の時期か。

世界市場を忘れてはいけない

例えばGDP成長率では、米国よりカナダ。南米ではコロンビア、オセアニアではオーストラリア、東南アジアではフィリピンやインドネシアが高い成長率。

《　スケジュール　》

【海外の予定】

（6/27）米5月耐久財受注、
（6/28）米4月S&Pコア・ケース・シラー住宅価格指数、米消費者信頼感指数
（6/29）米1-3月期GDP確報値、ＮＡＴＯ首脳会議（～6/30）
（6/30）中国6月製造業PMI、米5月個人所得・個人消費支出
（7/1）中国6月財新製造業PMI、米6月ISM製造業景気指数

【日本の予定】

　国内では、日銀金融政策決定会合の「主な意見」 （6/16～17開催分）（6/27）、5月商業動態統計（6/29）、5月鉱工業生産、5月住宅着工統計（6/30）、5月失業率、5月有効求人倍率、6月都区部消費者物価指数、6月日銀短観（7/1）などがある。

企業決算：

しまむら、壱番屋、オークワ、あさひ（6/27）、スギＨＤ、ハローズ、パイプドＨ、ピックルス、銚子丸、ヒマラヤ、ＮａＩＴＯ、パレモ・ＨＤ（6/28）、ナガイレーベ（6/29）、Ｊフロント、ダイセキ、高島屋、ＤＣＭ、平和堂、ＷＮＩウェザー、ケーヨー、スターマイカＨＤ、マルマエ、ダイセキソリュ、三陽商、ＦフォースＧ、セキチュー、ソーバル、識学（6/30）、ニトリＨＤ、アスクル、象印、トシンＧ、霞ヶ関キャピタル（7/1）

《　こぼれ話　》

ここからプライム投稿でお楽しみください！

では良い一日を！

《  所感　》