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#入院生活
闘病記(41) チャンス到来
「家族に協力してもらいながらバルーンをつけたままの生活を送る。」「自己導尿を行う。」この言葉たちが頭の中をぐるぐると回り、眠っていても悪いイメージが布団の上からおおいかぶさってくるような日々が続いた。
加えて、家族、主治医、担当看護師らと行う面談の時間が、絶望感にとどめを刺した。
自分は、主治医から、
「検査の結果は厳しいものとなりましたが、退院までにまだ時間があります。バルーンが取れるよ
闘病記(23)絶え間なく。惜しみなく。
パタピシパチ、パタピシパチ…。言語聴覚士、Mさんの指が、ハープを弾くように頬の上で動き、気持ちの良い刺激を与えてくれる。あまりの心地よさに、ついうとうとしかけて目を開けると鏡の中でMさんと目があった。
「本当に申し訳ないですね。指でマッサージまでしてもらって。これじゃぁ、リハビリと言うよりエステティックサロンですね。どうもありがとうございます。」そうお礼を言うと、
「いえいえ、いいんです。赤松さん