見出し画像

新宿を歩かせてくれる男の子

こんばんは
まるりです

二日酔いでふらふらしています
まただよ

昨日は、男の子と新宿に飲みに行きました
顔がタイプの方です
切れ長一重で背が高く、筋肉がついています
彼はかなり遊んでいるっぽくて、色々と慣れています

クラブに頻繁に行ったり、海外でマリファナをやってみたり、タトゥーが入っていたり、で私の周りにはいないタイプのイケイケ男です
でも本をよく読んでいたり、大手企業に内定をもらっていたり、という点がメロい

彼と会うのは2回目
前回も新宿で待ち合わせて飲んで、シーシャバーに行って、終電で帰りました
遊んでいる人は、色んな経験を持っているので、私が知らない世界の話を知れて面白いです
楽しく飲み、家についてこられそうになったのを断ってその日は別れました

今回も新宿で飲み、前回と同じシーシャバーに行きました
一軒目でビールを5杯ほど飲んでいたので、そこそこ酔っ払いながらシーシャバーに辿り着き、シーシャをすぱすぱしました

ここのシーシャバーは、レモンサワーが安くて美味しい
普段私はレモンサワーを飲みませんが、彼がおすすめするのでこの前も昨日もずっとレモンサワーを飲んでいました

私はシーシャは割と好きです
なんか楽しい
たくさん吐けると嬉しいし、味に種類があって違いを楽しめるのも良い
炭を変えてもらったり、ホースを相手と交代したり、変化があるので場が持ちやすい

余談ですが、なぜか私が関わったり関係を持ったりする男の子ってシーシャ好きが多い
自宅にシーシャ台があったり、本場トルコに吸いに行ってしまったり、シーシャバーを経営していたり
書き出してみるとすごいシーシャ男率
驚きなのが、別に私はシーシャがめちゃくちゃ好きなわけでもなくて、自分からシーシャを吸いに行ったことはありません
シーシャに関係のないところで出会って仲良くなった男の子がシーシャ好きと言っているのを聞き、お前もかー、、、となってきた
おかげでシーシャに少し詳しくなりました

シーシャバーは基本相手との距離が近い
昨日行ったお店は席が狭く、相手と体は密着しています
そしてマウスピースをいちいち変えるのは面倒なので、相手と同じものを使って吸い続けます
そんなことをしている間に、彼の手は私の体に回されていました

シーシャ吸いながらお酒飲むとね、酔うんですよ
あれなんでだろう
普段より酔いが回るのが早いんです
なんか体に悪い気がしますね

何杯目かで異常に濃そうなレモンサワーが届いたあたりで、記憶が途切れました
多分23時とかです
シーシャは酔いやすいとはいえ、この時間にぶっ飛んだのは初めて
終電はまだあったはずですが、私は飛ぶと帰りたくなくなる性分なので、おそらく帰らないと宣言したんでしょうね

23時半に撮った写真が、スマホに入っていました
すっごく楽しそうな顔の自撮りです
私は酔った顔で、彼の手が私の顔のすぐそばにあります
少しえっちな写真です 盛れてます

後で彼から聞いたのですが、私はグラスを割ってしまったらしい
鮮烈な出来事なはずなのに、全く覚えていない
恐ろしいです

いつお店を出たのかはわかりませんが、お店を出た後突然記憶が復活しています
歌舞伎町を二人で手を繋いで歩きました
歌舞伎町は人で溢れかえっていました
深夜とは思えないほど、元気な人たちが大勢集っていました

私は完全に記憶を飛ばしたら、その後記憶が復活することはあまりない
私を意識の底から引っ張り上げてくれるほどに、その光景は私の目に新鮮なものに映ったのでしょう
私がこれまで持っていた深夜のイメージとはかけ離れていました
起きて動いて楽しんでいる人たちが、カラフルな服を着ていたり大声を出したりしながらひしめいていました

私の知らない世界で、知らない人たちが元気に深夜を謳歌していました
可愛い女の子、かっこいい男の子、怪しそうなおじさん、酔い潰れた男性たち
一人一人は無害なのかもしれません
でも安っぽく光るネオン街の中で、彼らはいつ私に攻撃を仕掛けてくるかわからない、危険な集合体でした
自分の言語や文化が通用しない国で、あらゆる犯罪から身を守らなければいけないような状況です

彼は私の手を握りしめて、歌舞伎町を進んで行きました
彼に寄りかかり、私はその危険な光景を眺めていました

思い出したんです
新宿に住んでいた元彼のことを

私が東京にやってきて3年目の頃にお付き合いしていた方です
新宿三丁目に住んでいた彼は、いつも私の手を引いて歌舞伎町を通り抜け、アパートに向かって歩いてくれました
恐ろしくって、夜はもちろん、昼もまともに一人では歩けなかった新宿
彼と歩いていると、怪しい人に声をかけられることはなくて、私は周りを見渡しながら歩きました
酔い潰れて倒れている人たち、流血を伴う喧嘩、ガード下のホームレスの横を通る時は、彼は私を引き寄せてくれました

私は、色んなものを見たくて、聞きたくて、経験したいと思って上京してきた
彼は、私一人では見られない光景を見せてくれました
彼に対する私の思いはあまり強くはなかったけれど、たまに思い出す彼の姿は、いつも私を守りながら新宿を歩いている姿です
嬉しかった

昨日歩いてくれた彼もまた、新宿に慣れた様子で、トー横の横を通り、ゴジラを眺めて、どこかに向かって歩いていきました
どこに向かっていたのかはわかりません

気がついたら、ネオンの光が届かないところで、向き合っていました
ここは、どこ

彼は、私に好き、付き合ってほしい、と言いました
嬉しかったです
付き合おう、好き、と何度も言う彼のことを、私は信じたかったです
信じたら、ここから楽しいことが起こるんじゃないかと思いました

でも、信じきれなかったです
ここ新宿だし、私たち酔っ払ってるし、深夜だし
そもそも私が彼のことを好きだという自信はなかった
答えを保留したくて、はぐらかしました

気がついたらキスをしていました
何度も
路上で

どんな流れかはわかりません
でもよくあることなのだと思います
周りにもそんなカップルが何組かいたように思います

私は自分の身に起こったほとんど全ての話を友達や家族に話してしまいますが、どうも外でキスをしたという話だけはすることができませんね
かなり嫌う人もいますからね
私の仲良しの友達は恋人と外で手を繋ぐのすら嫌がるので、私が公衆の面前でキスをしているなんて知ったら、距離を置かれるかもしれません

でも私は、してしまうタイプです
不快に思う人も大勢いると思います
ごめんなさい
酔っ払うとしたくなっちゃうんです
終電前の改札で抱き合っている人、始発前の改札で最後にキスをしている人、路上で立ち止まってキスをしている人、シーシャバーの暗がりでキスをしている人、
それ全部私です
ごめんなさい
本当に人には言えない
酔っ払った時の私の悪い癖です

もう25時です
この後どうする?です

彼はホテルか、漫喫か、もう一つどこか(バーとか居酒屋かな)を提案してきました
私は、ホテルには行く気がなかった
そんなつもりで今日は来ていなかった
身体の毛もちゃんと剃っていないし、可愛いブラなんかじゃなくてユニクロのブラトップだし、ユニクロのヨレヨレパンツだし、靴下には穴が空いているし
終電で帰ろうと思って終電を調べていたんです
でも、飛んでしまったから、全てがだめになりました

じゃあもうホテルにしよ、と私は言いました
漫喫は狭くて汚いし
彼は寝たいと言っていたし
典型的なやつですよね

聞いてください
私、ラブホ行ったことなかったんです
ワンナイト経験もあまりない
今までの人はみんなお家でした

ラブホに興味はありました
一度くらい、行ってみたい
そんなことを彼にも伝えました

新宿の元彼に以前聞いたことがありました
ラブホの横を通り過ぎた時に、ラブホ行ったことある?って
あるよ、と彼は答えました
行ったことない男なんか嫌でしょ、と
確かに、と私は思いました

ラブホのフロントは簡易的で、彼がおばさんにお金を渡して、鍵をもらい、チェックアウトの時間を告げられました
あまりにも簡潔な応答でした

部屋の鍵を開けると、すぐに大きなベッドがありました
むしろそれしかなかったです
小さなテーブルとテレビ、ケトルもありました

荷物を置いて、彼と私は歯を磨きました
シャワーは軽く浴びました

ラブホ来たことある?と私は彼に聞きました
死ぬほどある、と彼は答えました

コンドームは一体どこから取り出したんでしょう

酔っ払った深夜、詳細の記憶は定かではありません

でも一つだけはっきりと重大なことを覚えています

最中、私は元彼の名前を呼んでしまった

うそー!!!!!!!
やばい!!!!!!!!!!!

やばいです

自分でもびっくりしました
自分の相手はほとんどその人だったし、最中に名前をよく呼んでいたから、一つの私の癖になっていたようです

やばい!!!!!!!

している時はたいした会話が行われることはないので、一つ一つの発言にさほど意味はありません
とはいえ、自分ではない男の子の名前は、彼の耳にも異質に聞こえたかもしれません
やば、と思いましたがその発言を突っ込まれることはありませんでした

私にとっての性行為というものに元彼が深く関わっていることを感じ、怖くなりました
癖だから、で許されるものではない
相手との時間に、違う男の子の姿を見ていたことが恥ずかしくなりました

彼の柔らかくて大きな筋肉に包まれて、よく眠りました
ふわふわな筋肉ってあるんですね
素敵でした

目覚めてから、テレビを見ながら支度をしました
夜よりも、二人とも静かでした
よく考えてみると、彼とはお酒を飲んだ状態でしかほぼ話したことがありません
何をどう、どんなテンションで話せば良いのか、わからなくなりました
ホテルで一晩過ごしてしまったことで、私たちの関係性は友達、などという名前がつくものではなくなりました
そんな関係の築き方を私は知らないので、静かになって、たまに彼の筋肉に顔を埋めました

外は眩しかったです
昨晩は怪しく見えた歌舞伎町は、やはり怪しい臭いは漂わせながらも、色彩は昨晩よりも健全に見えました
私たちは、手を繋ぎませんでした

私は恐ろしくひどいビジュアルをしていたし、二日酔いで気分が悪かったです
眩しさは私に似合いませんでした
あらゆる人から目を背けたかったです

私たちは目に映るものの話を少しして、駅に向かいました
彼は、今日はタトゥーを入れに行くのだ、と言っていました
私は友達と飲む予定がありました

改札口で、ありがとう、お世話になりました、楽しかった、と私は彼に伝えました
彼はありがとう、気をつけて帰ってね、と言いました
次の約束はしませんでした

どうしよう!!!
もう会えないのかな

もう会えないのかもしれない
また、連絡がくるかもしれない

どちらでも良いや
もう、どちらでも良い

それでも気持ちの整理がつかなくて、友達に電話をしました
こんなことがあって、私どうしよう、って
ワンナイトは好まない
私は、性行為がそこまで好きではないし、人と人との関係が性欲のみで結ばれて、一晩で終わってしまうなんて、悲しい

友達は、私が送った彼の写真を見て、笑っていました
まんま、あなたのタイプじゃん、って
そう言われると私もくそー、やっぱこの人私のもろタイプだよね悔しい!!!という気持ちになりました
悔しー!!!

まあ一つの経験として面白いんじゃない、と友達は言いました
私が彼女のことを好きな理由の一つに、人生のいろいろなことを面白いかそうでないか、で判断しているから、というのがあります
まあ、あなたが笑って面白がってくれるのなら、この経験をして良かったと思えるよ、と私は言いました

その後、別の友達と飲みながら顛末を話しました
男の子の話は、やはり盛り上がる
あんなことがこの24時間以内に起こったことなんて思えないよ
あなたのタイプなのにもったいないことをしたね、と彼女は言いました

この夜のことは、私の失敗の一つに入れておきます
酔っ払いすぎて、正しい判断をしていなかったと思います
やはり付き合っていない異性とホテルに行ってはだめだ
私は、それがしたいわけではない
まあ一回くらいなら、経験として良いか、と

でも、彼が見せてくれた新宿、きっと忘れないな
初めて見たラブホにも、ここをよく使う彼や他の人たちの日常があった
私が経験することのない日常が

今度またラブホを使う時は、私が好きな人と、正しい関係で来るからね
その時は、元彼の名前を呼ばないように

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?