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気づき帖

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日々の「世の中の見かた」の備忘録。
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2015年5月の記事一覧

数と経験の力

数と経験の力

街が語りかけてくるのを待つんだ。
「次は膝丈だ」と決めていくんじゃない。
近道なんかないんだ。
                 ビル・カニンガム
この人は最強のフィールドワーカーの一人だと思う。どうしたって、何を効率化しようとしたって、「落とし所発想」の人には見えない何かが、この人の目には見えるんだろうなあ。

出典:
ビル・カニンガム&ニューヨーク

周辺人のススメ

周辺人のススメ

多くの人は「小学校のクラスメイト」でいうと誰に近いかを、無意識に当てはめて人間関係をある側面、処理しているんじゃないかという仮説を持っていう私ですが、会社の先輩の「周辺人」という言葉で色々とものの見方の整理がついたというメモ。

もともと周辺人っていうのは、マージナルマンというのがもともとの言葉で、心理学者クルト・レヴィンが最初に使った、「今まで所属していた社会集団から新しい集団に移動する場合に、

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彼我

彼我

孔子は「三十にして立つ」とのことで、やっと自分としての基礎・土台が出来て、これから勝負をかけていくという歳らしい。タモリが芸能界に入ったのも三十歳。何かを始めるのに遅いも早いもない、っていうのは僕は嘘だと思っていて、というか正確には、「基準をどこにおくかによる」と思うので、さて何か成すならそろそろ本気でって思うんです。

中学ぶりに飲みに行った旧友が、独立して世の中に仕掛けていくとのこと、とても嬉

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社会人になってからずっと漂い続けている「気が散る」という現象について。

社会人になってからずっと漂い続けている「気が散る」という現象について。

「仕事をしている自分」という自意識というか状態になんとも慣れないまま社会人8年目。剣道やってころや音楽やってたころの、「素振りをひたすらに集中して積み重ねる」「ハノンを16分の裏裏クリックでBPMを1ずつあげながらひたすら繰り返す」みたいな。なんというか、「信じている」わけですよね、その時間のその過ごし方を。

社会に出たら、やり方をつくる。あと、信じるんではなく、疑う作業の発生。それと向き合う苦

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Deep Cover 1st live [2010/02/27]

エレクトロファンクが好き。すごい体の深いとこにくるサウンド。

ドラマーが元気な洋画の昨今

ドラマーが元気な洋画の昨今

最近、映画館に行かなきゃって思える映画が多くて楽しい。基準は何かって説明できないんだけど、一つはやっぱり音響を大事にしたいかどうかなんだと思う。自分の場合はね。

「バードマン」。何しろアントニオ・サンチェスでした。実際に撮り終えた作品を流しながら演技とセッションする形でトラックした、ほぼ全編のバックサウンドがドラムソロという潔のよさ。パット・メセニーとかチック・コリアとか、フュージョンサークル出

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蛮勇と、強さの違い

蛮勇と、強さの違い

小次郎に欠けていたのは臆病さ。
死の際を知り、臆病になり、
なおかつ臆病を超えて前へ出て行く勇気。
それが強さ。
臆病と強さは相反しない。
              「バガボンド 19巻」天賦の才ゆえに自らが窮地に陥る経験をしたことのない若き佐々木小次郎に、師の伊藤一刀斎が抱いた懸念の一言。今の世では、生き死にの際に瀕しての強さについては、豊かなことにほとんどないかもしれませんが、奇しくもこの言

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”モノよりコト”とは言うけれど

”モノよりコト”とは言うけれど

カーサブルータスの最新2015年6月号によると、最近トレンドな注目スポットに共通する5つのキーワードとして、

・GREEN
  … 植物との新しい暮らし提案や売り場づくり
・RENOVATION
  … リノベーションの面白さを活かした場づくり
・BOOK
  … 本とともに様々なモノコトを提案
・TOOLS
  … 日用品や雑貨など、暮らしをアップデートできる道具の提案
・with Café

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「変」である状態への一考

「変」である状態への一考

犯罪以外で道を踏み外したと感じるおおかたのことは、踏み外したのではなく、自分が「真っ直ぐだと感じる道」と社会と環境が指し示す「真っ直ぐな道」がただ違うというだけだ。世間が「あんた曲がった考え方をしてるね」と言うときは大抵、思考が曲がっているのではなく自分のなかの「真っ直ぐの考え」が周りの「真っ直ぐの考え」とずれているだけなのだ。と星野源が申しております。問題は「俺変なのかなあ」という不安というか恐

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「プラシング」

「プラシング」

何事にも、つねに常識や期待値や予想にプラスをしてお戻しをすること。個人的に最も尊敬できる大人の一人であるウォルト・ディズニーが大事にし続けた考え方。ウォルトはディズニーランド開園当初、それ自体から観覧費を徴収できないパレードにお金をかけることの理由を会計士に説明するときに、

「誰も期待していないからこそ、パレードをするのさ。ディズニーランドの目標は、常にゲストの期待以上のものを与えることだ。驚か

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落語におけるオチの4分類

落語におけるオチの4分類

桂枝雀氏のお言葉をお借りすると。

1:ドンデン
文字通りどんでん返し。話がうまくまとまって終わるかな、と思ったら関係ないところから出てきたものによって予想外の展開で終わる。
感情形容詞は「意外」

2:謎解き
「謎かけ」と同じで「なるほど」と納得して終わるもの。 
感情形容詞は「気づき」

3:変
予想外のものが続いていって、最後まで予想外のもので終わるもの。 
感情形容詞は「唐突」

4:合わ

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人からやりたいことを聞かされた時のそこはかとない「じゃあやれば?」という気持ちについて

人からやりたいことを聞かされた時のそこはかとない「じゃあやれば?」という気持ちについて

マイベストムービーは「グッドウィルハンティング」だと何度か公言してきたんですが、結局はこの映画が「自分が何をしたい、何をしたら幸せと感じる人間なのかを、どのように自信を持って認めるか」という映画なのだろうと自分には写り、それが自分にとって痛いほど身にしみる問いだからなんだろうと思います。

他人からそれを聞かれたときには、あまりにも冷たく「そんなん知らんし、やれば?」と思う自分なのにね笑 まあそう

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場のコンテクスト

場のコンテクスト

GWもラスト。最後のフィールドワークは、ちょっと頑張って湘南T-SITEまでいってまいりました。湘南ナンバー、横浜ナンバーの車中心に、そこそこに賑わっていましてん。

Fabスペースなんかまであって、店内は本屋以外の店舗も充実。好奇心の拡張を手伝う上では、この近辺にはないとても有意義なスペースになっていることが伺い知れるしつらえでした。

一方で、もうだんだんと、既視感が覆い尽しつつあるなあ、この

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