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#日記
終わるように始まってゆくこと
自分がどこまで「なくてもいい」のかを知っておくのは、難しいけど大事なことだと思う。
「ない」状態から「ある」ようになる時は、いつも必ず、「ない」を終えて「ある」が始まる。
日々は「ある」状態の中で「持ち替えていく」ことが多く、一度「ある」にすると、再び「ない」に戻すのが極めて難しくなることもある。
「ない」は本当に楽だ、わたしにとって、安心で安全な状態を得るには一度すべてを「ない」にするしかなか
夜逃げみたいに行ってしまわないで
散歩でいいんだよ。
あの道を歩きたいなと思い浮かべたのは、もう去った場所のことだった。今暮らしている町じゃない。
ふと浮かんだ別のイメージも、また離れて久しい場所だった。
後ろ向きな気持ちではない。暮らしていた時に抱いていたのは明るい気持ちだけではなかったはずだ、懐かしむ、愛しむように思い浮かべたのが新鮮で嬉しかった。
書くことというのは、現在地の分からなくなる行為だとしばしば思う、これはわたし
よく食べよく考えよく眠り、よく話す
眠る時に見る夢というのは大抵が悪夢で、わたしを、大いに苦しめる。
しかし苦しい夢を見せられようとも、わたしは時に大量の睡眠を必要とする。もっとも、悪夢というのは「起きたい状態」で見るのだから、悪夢だけ覚えているものだと言えばその通りなのだが。
一方で、起きたまま見る白昼夢も時折必要とする。
窓辺にしゃがんで外のある一点を頻りに眺めながらだとか、見知った路を歩きながら浮かべることもある、行く電車を
言葉でひとを動かさない、言葉で自分を片付けない
「語りたくない」になってるなあ…。
エモーショナルな状態に、身をゆだねて、ただ感じていたい。
ただ、わたしには、「語るべきことを語らなければ」という思いがどうしてもあって、次第に自ら語り出すと分かっているから、その、あたたかくてやさしい痛みに頼ることが、どうしても申し訳なく思えてしまう。
自分の心の現在地が分からなくなる。ようやく自分を味方にできたなと思う瞬間があっても、また弱くなる時もある。