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2019年9月の記事一覧
グリューフィウス「重病の涙」(ドイツ詩を訳してみる 17)
Andreas Gryphius, Thränen in schwerer Kranckheit (1640)
自らの感覚すら分からず 溜め息をつきつき
昼も夜も泣き暮らす。 千の痛みに耐えつつ
さらなる千の痛みに怯え 心の強さは消え
精神はやつれ 両手はだらりと垂れる。
頰は青ざめ、 爛々たる目の輝きも
燃え尽きた蠟燭の火のように 失われた。
三月の海のように 魂には嵐が吹きすさぶ。
何なの