【速報】あおぞらクラフトいちAutumn 2024へ行ってきた(陶器編②)!
春も秋も、彼も器も、いつもと変わりなく。
この日も彼はマイペースでした。
いつものようにとりとめのない話をしながら、
ブース内のあちこちを動き回って。
何をやっているんだかやっていないのか、
いつものようによくわかりません。
そしてまたいつもと同じように
「いつまで陶芸やってるかわからないので」
はいはい、それ、春も聞いたよ、
そしてその前の秋も、その前の春も。
大阪にかつて一年中、そして何年も
ずっと閉店セール中の靴屋があったけど。w
なんだかそんな商いをやっているような気もして。
いや、本心なのかもしれません、彼の場合。
けれどずっとループするんだと思います。
来年も、再来年も、ずーっと。
気になって立ち寄り、買わざるを得ない私。
彼の作品、一体何度取り上げたのでしょうか?
おそらく最多出場ではないかと。
まあ、腐れ縁的なものかもしれません。
そうじゃないと説明しきれないので。
この日皆勤賞?に選ばれたのは
そう、みなさんご存知の角田智高さんです。
例によってどれもお手頃すぎる値付で、
こんなんで商売になってるのか?と心配に。
正直、倍に設定してもいいぐらい。
今回も春と同様、ワークショップを開くためか、
比較的シンプルな造形の作品が並ぶ。
どれも真似をしやすく、作りやすそう。
逆に言えば力作、と呼べるものは少ない。
本当に陶芸やめちゃうのかな?
オオカミおじさんの言葉を信じ始める自分がいた。
そんな中でふと見つけたのが今回の作品。
高さ約90mm。
蓋まで合わせると約105mm。
もはや湯呑みと呼ぶには大きすぎ、
おまけに蓋までついている。
「やっぱりお目が高い。それ新作です」
嬉しいようなそうでないような、
まあいいや、使い方はこっちで考えりゃいい。
一も二もなく買い求めることにした。
粗野なようで繊細なようで、
いつもの彼らしい作風。
ガサガサとした肌感、沸き立つ釉薬。
これこれ、いつもなヤツだな、と安心。
海の底から引き上げたお宝入りの壺。
そんな風情すら感じさせる。
凹んだような(凹ませたような?)造形にも、
飛び散ったような(計算し尽くされたような?)
釉薬のかかり方にも、彼らしさが見て取れる。
おそらくいずれも前者だろうけれど。
ま、なんだかんだ好きなんでしょうね、
彼の作風が。そして人柄が。
まるで手のかかる甥っ子のような気さえして。
陶芸、やめんなよなぁ、ほんとに。
奔放な彼の世界観をもっと多くの人々に。
一周回って再び訪れてみると、
彼のワークショップに何人かの子どもたちが。
おいおい、大丈夫か?
ちゃんと教えられんのか?
けれど彼の表情はとてもやわらかい。
声もとても優しく、いい空気が漂っている。
そして子どもたちも楽しそうに土をひねっている。
彼には陶芸の真理を伝えることは
到底できないかもしれないけれど、
陶芸が持っている本当の楽しさを、
土をいじり、形にする喜びを、
そして偶然現れる釉薬の奇跡を、
伝えることはできるかもしれない。
やめるとこんな時間もなくなっちゃうよ?
そして、彼をやめさせないためにも
もっと陶芸の素晴らしさを
たくさんの人に広げないとな、
なーんて独り言ち、彼のブースをあとにした。
また来年の春に、いつものように皆勤で。
値付はもうちょい考えてな。w
次回は敢闘賞の作家さんをご紹介する予定です!
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