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クラフトフェアまつもと/収穫②

松本の、ブドウ畑の片隅で収穫された器。

あー、これは野焼きかなー。
見た瞬間にそう思いました。正解でした。
不均一でザラザラでゴツゴツ。
オマケに結構真っ黒だし。w
釉薬を使わない土そのものの質感。
特別野焼きが好きなわけではないですが、
これはこれで味わいがあるなーと。

でもま焼成時の温度管理などのが難しい分、
仕上がりには自ずとバラつきが出るわけで。
割れることも多い(←歩留まりが悪い)だろうし、
にじみや水漏れなどの不具合が出ることも。

そういう器を何個か持っていたりしますが、
漏れるから、にじむから、という理由だけで
使うのをためらうことはありません。
こっちが器に合わせて飲みゃいいだけ。w
それも器の個性というものです。

使う人を選ぶ器=器に選ばれた人、でもある。

今日ご紹介する作家の伊藤萠子さんは、
その事をしきりに気にしていましたが、
私は全く気にする必要はないんじゃないかと。
それがあなたらしさであり表現手法であれば、
堂々とその旨を告げ、紹介すればいい。
そのように伝えたところ
大変共感していただきました。

伊藤さんは一度窯で焼き締めてから
ご両親が育てているブドウ畑の一角を借り、
最後に野焼きをするんだとか。
燃料に使うのもご両親が剪定されたブドウの枝。
そりゃもう松本感丸出しですやん。w
というわけで、場内を一周回ってから購入に。
思いがけず大変歓迎されました。

手がかかるけど可愛い、そんな器で私もありたい。

さて器ですが、ぽってりとまあるい、
いかにも素朴な仕上がり。
まるでばあちゃんが作ったおはぎみたいです。w
もちろん日本茶でもお酒でも、
小鉢代わりに箸休めを盛り付けたりもできそう。
白和えとか、菜花のおひたしとか、バエそう。

土の肌感も官能的で、ザラザラのゴツゴツ。
手のひらから五感をくすぐられる感じです。
野焼きを印象付ける黒い焼きむらがありますが、
これはあえて私がそんな一点を選んだから。
もっと均質なものもありましたが、
この方がかえってチャーミングかなと。

ご本人はにじみや水漏れを気にして
仕上げにアマニ油を塗っているらしく
器からはほのかにその香りが。
使っているほどに薄れるらしいのですが、
私なんかはそこまで気にしなくてもいいのに、
とすら思いましたけど。
そういう事もひっくるめて、
買った方が好きに育てりゃいいんですから。

私は器を単なる実用品だとは思っていません。
軽くて割れなくてレンジも食洗機も熱湯もOK?
だから何?って感じで。
そんな器に胸がときめく方は、どうぞそちらを。
容姿や年収や家柄でパートナーを選ぼうとする、
なんだかそんな風にも見えてしまいますが。
自分が人からそう見られると悲しいのにね。

そういう世の中から一息つくために陶器市に出かけ、
自分と波長の合う器を見つける。
ブドウ畑で野焼きされたストーリーも含めて。
水がにじもうがアマニ油の香りがしようがね。w
少なくとも私は今後もそうするつもりです!

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