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2024年1月の記事一覧

【随想】小説『殺戮にいたる病』我孫子 武丸

【随想】小説『殺戮にいたる病』我孫子 武丸

とうとうね。
殺戮に至る病読みました。
いやーどんでん返し系の名作は一応一通り読もうと
去年から
十角館の殺人
葉桜の季節に君を想うということ
イニシエーションラブ
と読んできたけど、
これだけは躊躇していた。
体調が悪い時には読めない。
立ち読みしてそう判断した。
しかし
時期が来てしまった。
内容については
特に触れることができない。
一つ言えることは
文章がとても読みやすいということ。
癖が

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【随想】小説『満願』米澤穂信

【随想】小説『満願』米澤穂信

第27回山本周五郎賞を受賞した米澤穂信の「満願」を読む。
短編集である。
買ったのはだいぶ前だ。
米澤穂信という作家は、あまり聞き馴染のない言葉を使う作家なのだな。
梁、マタボール、及時雨、墨痕、矍鑠、筵、長押、林冠、隘路、眦、霏々など。
知らない単語が出てくると少し躓いてしまう。
海外小説や学術書で注釈を逐一読まないと分からない状態と同じだ。
するっと物語に没入できない。
意味がきちんと理解でき

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【随想】ドラマ『侵入者たちの晩餐』バカリズム

【随想】ドラマ『侵入者たちの晩餐』バカリズム

バカリズム天才だなぁと。
素直に感心してしまった。
コントやネタには、なかなかはまることがなかったけれど、
まさかバカリズムの本領が、テレビ脚本にあるとは思わなかった。
一時期の三谷幸喜や内田けんじや伊坂幸太郎のような作劇を彷彿とさせる。
しかも一人語りのナレーションという
自分のスタイルもある。
そのスタイルは他に類を見ない。
『ブラッシュアップライフ』は、その中で最高傑作である(他のドラマは見

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【随想】ドラマ『ロングバケーション』北川悦吏子

【随想】ドラマ『ロングバケーション』北川悦吏子

28年前の月9。
ようやくロングバケーション観終わった。
途中何話か見逃した。
たぶん結構いいところを見逃したような気がする。
瀬名と南がいつの間にか急接近していて焦る。
とにかく山口智子が素晴らしくて
木村拓哉は今の方がカッコいいんじゃないか、
松たか子はHEROの前にここで共演してたんだねキムタクと
竹野内豊はだいぶ野性味があった。
そういえば、登場人物たちの家族は一人も出てこなかったな。

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【随想】映画『千と千尋の神隠し』宮崎 駿

【随想】映画『千と千尋の神隠し』宮崎 駿

金曜ロードショー、
『千と千尋の神隠し』見ました。
2001年の作品。
まったく色あせていない。
宮崎駿の絶頂期の仕事。
画面の密度がはんぱない。
『君たちはどう生きるか』でもすごいと思ったが、
まるで比にならないくらいの完成度だった。
色合いも構図もディテールも
すべてが圧倒的である。
庵野秀明も新海誠も画が上手いと感じるが
宮崎駿の凄さは
人間の動きに対する暖かな眼差しにあると感じた。
例を挙

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【随想】映画『007』

【随想】映画『007』

第21作:カジノ・ロワイヤル(2006)監督:マーティン・キャンベル
第22作:慰めの報酬(2009)監督:マーク・フォースター
第23作:スカイフォール(2012)監督:サム・メンデス
第24作:スペクター(2015)監督:サム・メンデス

BSでやっていたので見る
『カジノ・ロワイヤル』は何度見たことか
なんだかんだ楽しい
サム・メンデスは『アメリカン・ビューティー』の監督か
ストーリーがどう

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