春を告げる

冬の終わりの雨があがった

昨日は肌寒くコートが

必要なほどだったのに

今日はうってかわって

着込んだコートを

もそもそ脱がなければ

やってられないくらいの温度

湿度がやばい

生温い風にはもう冬の気配は

ミジンも感じられない

足元の土には柔らかい双葉が

顔を覗かせて春の到来を

僕に教えてくれていた

これからどんどん

春が色濃く主張しだしてくる

虫たちが目覚め

猫たちは微睡み（それはいつものことか）

犬は庭駆け回り
（冬場もずっと外駆け回ってたけど）

人はのそりのそりと

戸外に顔を出しては

温い日差しに目を細めて

伴侶に向かって

おーい、俺は今日とても気分が良いんだ

なんてたって春だからなあと

訳のわからない事を叫び出して

またあの人はアホな事ばかり言ってと

呆れたため息をつく奥方はテレビの前に座り

梅の花が開花したのだと

ニュースキャスターが言うと

あんた！梅祭りいくわよー

とかとか

日常が楽しくなる話題が

春が近づいてくると

ポツポツと咲き始める

小さな喜びを見つけては

季節を感じて

キラキラとした

好奇心は青く晴れた空の下が

一番似合う

春を見つけにそろそろ

出かけるとしよう

まずは梅祭りかな

綺麗な白い花や紅い花を

バックに春の兆しと一緒に

写真にうつれたら

それは間違いなく

幸せな日常だ