あぁ夏で満たされていく
見上げる夜空に
次々と打ち上がっていく花火の数々
浮かび上がる形は様々で
大輪の花を咲かせたり
噴き上がっては火の粉が雨のように降り注いだり
時折混ざるカエルの顔ハートの形
ちょっとでも目を逸らしてしまったら
見逃してしまう恐れがあるから
身体全体で空を見上げる
華やかさ煌びやか
儚くて切なくて
でも力強くて目が離せない
そんな一瞬の煌めきを
振り返れば思い出す
この夏の思い出にする為に
眼差しは真剣に
心はワクワクとドキドキが混ざり合って
蒸し暑くて汗で身体中がベタベタだったとしても
花火を見てる間だけは忘れていられる
弾けては夜の空気が揺れる
光と音が身体にぶつかってくる感覚が
たまらなく好きだ
打ち上がって花開く光の輪
火の粉が金色の雨となって降り注いでいく
火の粉がしゅわしゃわと噴き上がり踊りながら
闇夜に消えていく
あぁ夏で満たされていく
身体も心も今この瞬間を
もっと味わいたいと願っている
夜の空にたなびく薄い煙の尻尾
風に流されていく様を見るのは寂しいものだ
着実に夏は終わりに近づいている
だからこそ打ち上がっていく
光の球体を目で追いかけて
弾けてる様を脳裏に刻んでいく
鳴り響く命の形
花開く美しさ
散っていく様もまた美しい
身体全体で味わう楽しむ
あぁ夏で満たされていく
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