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週刊・フランス滞在記

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【毎週金曜日に配信中】 2019年11月から2020年3月までフランス南東部のグルノーブルという地方都市に滞在。 ストライキあり、コロナありの賑やかな現地生活を満喫しつつ、スイス…
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#帰国

096. 笑顔だけ持って、マダムにクレープを教わりに行く

096. 笑顔だけ持って、マダムにクレープを教わりに行く

bonsoir!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。
今号は、ご近所のフランス人マダムからクレープの作り方を教えていただいたお話。

最近、ご近所のフランス人マダムと仲良くなって、お互いにレシピを交換しあったりケーキやお惣菜を届け合うようになりました。

以前マダムが届けてくれたクレープが絶品で、レシピを教えてほしいとリクエストをしたところ「今度一緒に作りましょう」と声をかけて

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102. スーツケースの予兆と帰国の決意

102. スーツケースの予兆と帰国の決意

bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。今号から2020年3月16日のマクロン大統領のロックダウン宣言のあとについて書いていきます。

ロックダウンにより空路、陸路がどんどん閉鎖されていくのに伴い、予定よりも帰国の予定を早める決断をしたわたし達。その決断は突発的なように思われたけれど、当時の日記を読み返すと、「スーツケースの音」として、少し前からその予兆を感じていた

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103.わたしの一欠片は誰かの中で生きて。

103.わたしの一欠片は誰かの中で生きて。

bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。今号は、帰国を決意し、お世話になったものに別れを告げた時のこと。

2020年3月17日。
「帰国の日程を早めて、明日の便で帰ることにしました」と日本にいる家族やずっと心配してくれていた知人に連絡する。「よかったね!」「頑張って!応援しているよ!」とみんな次々と安堵の想いやエールを送ってくれて、現地にいるわたし達よりもずっと離

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106. 忘れ去られたチーズ

106. 忘れ去られたチーズ

bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。
今日は、バタバタしながらいよいよ愛着や思い出がつまったグルノーブルの部屋を後にし、リヨン空港へ。しかし、空港へついた瞬間、忘れ物に気がついて…。



2020年3月18日。

朝、鳥のさえずりと静けさを聞きながら、ひとりで街を歩きあちこちに散らばった思い出を回収した。

家に戻ると荷物をパッキングして、日本に持ち帰ること

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107.どうしよう、どうしよう、どうしよう。

107.どうしよう、どうしよう、どうしよう。

bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。例の感染症に帰国の背を押されて4ヶ月滞在したグルノーブルの街を後にしたわたしたち。レンタカーを返し、リヨン空港へ向かおうとするが・・・?


大急ぎでグルノーブルを出て、リヨン空港の近くのレンタカー会社に車を返す。荷物を下ろしながら、日本に帰って楽しもうと思ってたくさん購入したチーズをごっそり忘れてきたことに気がつき、絶叫し

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108.ここは腐海の森?|パリ・シャルル・ド・ゴール空港へ

108.ここは腐海の森?|パリ・シャルル・ド・ゴール空港へ

bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。コロナが蔓延する中でバタバタと手に汗握る帰国準備を経て、ようやくリヨン空港から飛行機に乗った。トランジットのパリ・シャルル・ド・ゴール空港でわたしたちが見た景色とは・・?


2020年3月18日。
荷物が日本に送れないとか、交通経路や空路が封鎖されていくとか、家の片付けが終わらないとか、さまざまな不安要素を潜り抜けて、何と

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112.お米を食べながら泣いたあの日|Stay Home編①

112.お米を食べながら泣いたあの日|Stay Home編①

bonsoir!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。コロナの足音が迫り来る中、四ヶ月間暮らしたフランス・グルノーブルの地に別れを告げ、日本に帰国したわたしたち。今号は久しぶりの我が家でご飯を食べた時の一コマ。


成田空港から我が家へ向かって走らせる車が暮らし慣れた集落にどんどん近づいていく。ここを離れ海外で過ごした四ヶ月という時間は、旅行というには長く、生活というには短い。

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119.だって、母は看護師だから|Stay Home編⑥

119.だって、母は看護師だから|Stay Home編⑥

bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。Stay Home編ではコロナ禍のフランスから帰国し、自主的に14日間の自宅待機中に感じたことを綴っています。今号は看護師の母の存在について。


2020年3月27日・Stay Home7日目。
起き上がれなくなった私たちを心配して、「母から助けに行く」とメッセージが来た。でもわたしは母からの申し出を断った。


いつの

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