【#2000字のドラマ】 プン太郎な私の事情
窓際にしたことを後悔した。考えてみれば夜に走るので景色は関係ない。カーテンをそっと開けて確認できたのは、窓に映る暗闇だけだった。それより眠れないのだ。外の冷気を毛布でカバーしてみたものの、今度は首の位置が決まらず肩や腰も痛い。最初に思いっきり席を倒しておけば良かったのか。相変わらず後ろの男のイヤホンからはシャカシャカと音が響いている。
「プロ野球選手を目指すから別れてほしい」
一週間前の出来事を頭の中で整理する。
「夢のために待たすことはできないから」
そう言って私の元