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ひねもす

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つれづれなるままに。日々の思うこと。
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2019年10月の記事一覧

月末ですね

月末ですね

10月は時間も金銭も余裕のある月のつもりだったのに、蓋を開けてみたら、歓送迎会ラッシュと台風による防災費用および対策で勉強時間の確保だけで精一杯だった。散財もした。疲れた。

バタイユとシェイクスピアで10月の小説読書は打ち止めになってしまっているのだけど、なんとなくフランス文学に好きなタイプが集まってる気が、する。
ディドロの逸話を聞く度に好きになるし。

市民講座の開始時間を待つ間、会場の近所

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謙虚になりたいわ

謙虚になりたいわ

 謙虚になりたいつもりで卑屈になりがち。他人を見る目が厳しいときは、そこに妬みがないかよく自分の心と向き合わないとね、と、思う。
 謙虚になるには「等身大の自分ありのままを認める」などと聞くけど、その認める基準がなんなのかよくわからない。小学生レベルをクリアできればOKと思っている人と、中学生レベルをクリアできればOKと思っている人では、目標への到達までの距離が違う。同時に小6まで到達していても、

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2019.10.21 日記

2019.10.21 日記

キルケゴール講座の予習で伝記読んで、参考文献の小論を何本か読んで、そして一日が終わった……。よく考えたら哲学者の本を読むといっても、観念の話(形而上の話?)はほぼ学習した事がなかったので、それは骨が折れる訳だという。
まだまだ世の中知らないことばかり。

今日はほぼ一日読書して終わった。
昨日に鮭のリエット作って料理に意欲が湧き、今日はサンドイッチや挟みものをあれこれ作った。楽しい。

途中、読書

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読めない、つらい

読めない、つらい

あまり誰が書いたかわからないWEB投稿を間に受けない方が良いのだろうけど、毎日2〜3冊くらい読了してそうなペースで本を読んでいる人達の話を見ていて、この5年位自分があまりにも活字が読めない事に落ち込んでいた。
元々それほど本を読むタイプでもないし(記録を付けていた高校生の頃で年間50冊〜80冊程度だった)、物によっては1日1〜2冊読めなくもないけど、自分がそのペースで読める本の内容は相当に軽くて薄

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読書と書き物について

読書と書き物について

『マクベス』シェイクスピア・安西徹雄訳 読了
 全世界的に古典中の古典といわれるシェイクスピアなのだけど、よくよく読み込まないと正直なところ私にはその面白さがサラッとわからない。
 『リア王』も『ハムレット』も、読めば読むほど面白さがわかってくる一方、初見でローレンス・オリヴィエの『ハムレット』を観たときはなんだかよくわからなかった。でも、呪いと妄想と主観的な正義感などの複合的なものを組み合わせた

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訳のわからないものを読む

 バタイユとゾラを読み比べていてちょっと思う事が。
 ゾラの短編集も私には概要を把握しきれない感触はあるのだが、でもそれほど関心が向かなかった。何故かはよくわからない。一方でバタイユの『マダム・エトワルダ』は魅力に満ちていた。プロットは単純にもかかわらず、そこで描かれる謎めいた出来事━━いや「街娼と性交する」という説明の中に収まるはずの出来事が、それ以上の事を描いてしまう意味の広がり、そして広がり

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初バタイユ

初バタイユ

なんとなくフランス祭りに。まあフランス文学の古典を読むのが元々の目標だったのだけど。というわけで、昨夜は初バタイユ。あまり時間がなかったので、掌編の『マダム・エドワルダ』を。
昨日のゾラにはやや親しみ切れなさを感じたが、バタイユ先生は、まあそうじゃないかと思ったけど好きな作家という第一印象。例によってセクシャル大好きな人達の話なのだが、私は作中人物が自分のろくでもなさやダメさの極みを晒け出した話に

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『アダム・スミス 「道徳感情論」と「国富論」の世界』堂目卓生(中公新書)

『アダム・スミス 「道徳感情論」と「国富論」の世界』堂目卓生(中公新書)

  18世紀イギリスの経済学者であり、社会哲学者のアダム・スミス。主著である『国富論』および『道徳感情論』、この2作は同じく重んじられながら、同一の思想家の著書とは思い難く方向性が違う━━と、言われていたらしい。
この著書では、この二作が分かち難いものであり、お互いが存在するからお互いが成り立つのだというスミスの思想の体系を構成するものであると論じられている。
━━という話なのだが、この本が初めて

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積読日記 2019.10.6

積読日記 2019.10.6

『資本論』の入門書を読んでいると、「いい事書いてあるな」と思う事が多いのだけど、共産主義の話題に上がっている内容は大体なんかおかしい。と、安部公房の『飢餓同盟』を読み返して思いました。この人達の考える革命もそもそもなんかおかしい……具体的に指摘できないが。安部が本当に共産党支持してたのかも疑問だよ。既にかなり批判的では……。

シモーヌ・ヴェイユが「革命は麻薬」とマルクスの言葉を皮肉って批判してた

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親密圏のない地縁社会━━『飢餓同盟』安部公房 新潮社(1954)

親密圏のない地縁社会━━『飢餓同盟』安部公房 新潮社(1954)

余所者を「ひもじい」と呼び、仲間とは認めないある集団━━M県花園。では集団の中にいれば仲間と共に幸福に暮らせるのかといえば、決してそうではない。政治力によって得た利権を独占するほんの一人二人の資本家以外は、いつ消え去ってもおかしくないはかない存在だ。しかし外部からやって来た人間にとっては、そんなはかない彼らでも、「町の住人」であり、「ひもじい」とは身分が異なる。この「身分」を分けるのは、「地縁」だ

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