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Mを歌ってくれたM

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いちゃキャバ嬢をマジで好きになってしまった男の波乱万丈の物語
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2020年5月の記事一覧

070_ホワイトデー ~幸せな口づけ~

070_ホワイトデー ~幸せな口づけ~

3月16日(月)
21時10分
ボクがどうやって、
香水を探したかで話が盛り上がり、
あっという間に2時間が経っていた。

彼女といると、
本当に時間があっという間に過ぎていく。

「じゃあ3つめ、これが最後ね」
「え、まだあるの?2つで十分だよー」

「えっと、これはねー似合うと思うよ」
「わっ!前に聞いてくれたリップね」

「うん、そうそう、探しに行ったよ」
「ありがとう。これもメッチャ使うか

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071_ウイスキーはバカの味

071_ウイスキーはバカの味

3月16日(月)
22時30分

ボクと彼女は、
お店に向かうことにした。

駅からお店に向かう途中、
ボクと彼女は、
並んで歩く。

彼女の左手が、
触れるか触れないかくらいの距離

本当は触れたいけど、
触れてはいけない気がした。

ボクは、
そんな距離感を大事にしていたけど、
お店があと少しというところで、
彼女の左手を、
ぎゅっと握りしめた。

彼女も、
ボクの手を握り返してきた。

彼女

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072_24日の約束

072_24日の約束

3月16日(火)
23時40分

「そういえば、24日って」
「あ、うん、どうしよっか?」

「空いているの?」
「うん、空いているよ」

「そっか!ありがと」

24日は、もともと彼女と、
野球の開幕戦を見に行く予定をしていた。

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074_そのLINEは思いやりで満ち溢れている

074_そのLINEは思いやりで満ち溢れている

3月23日(月)
15時15分
「明日だけど、16時に待ち合わせでいいかな?」
ボクは、時間と待ち合わせ場所の確認をした。

明日久しぶりに会えることと、
彼女は初めて東京タワーに登るということで、
ボクは、東京タワーのHPを何度も確認して、
トワイライトタイムを目指して、
16時からのプランを考えていた。

20時10分
「うん、了解!」
彼女から返信があって、
ちょっとホッとした自分がいた。

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075_忘れられないデート~part.1~

075_忘れられないデート~part.1~

3月24日(火)
今日のことが楽しみすぎて、
睡眠不足のボクだけど、
彼女の誕生日以来のデートだから、
朝からボクのテンションは高かった。

彼女とは、
ボクの会社の近くの駅に、
16時に待ち合わせ。

ボクの心の中では、
既にカウントダウンが始まっていた

こんなにも、
彼女に会えることが、
嬉しいなんて。

心の声が漏れないように、
溢れる想いが飛び出ないように、
ボクは必死にこらえて、
出社

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076_忘れられないデート~part.2~

076_忘れられないデート~part.2~

3月24日(火)
この日のデートプランは、
野球観戦が中止になって、
彼女がちゃんとスケジュールを
空けてくれていることを
確かめてから、考え始めていた。

前に彼女から、
「見たい映画があるんだよね」
と教えてもらった。
その場で、一緒に検索して、
amazon primeで見れることが分かった。

「見るなら、どこだろ?」
ボクは、彼女に聞いてみた。

「個室のマンガ喫茶かな?」
「そうだよね

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077_忘れられないデート~part.3~

077_忘れられないデート~part.3~

3月24日(火)
16時5分

待ち合わせの時間は、
16時だった。

ちょっと遅れてるのかな。
最初はそんな軽い気持ちだった。
「今、どのあたり?」
彼女にLINEした。

LINEが既読にならない。

こっちに向かってる途中かな。
歩いてるから、
既読にならないのかな。
まだ、そんな思いだった。

5分後、
彼女に電話をしてみた。
けど、電話も出ない。

そんな時、ボクの脳裏に、
あの日のこと

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078_見当たらないキミの存在

078_見当たらないキミの存在

3月25日(水)
彼女から連絡はない。
ボクが送ったLINEは未読のまま。

ボクは、
怒りや虚しさを通り越して、
彼女が心配になった。

もしかして、
彼女になんかあったのかな。

けど、
彼女に連絡する手段は、
LINEだけ。

彼女の自宅も実家も、
住所なんて知らない。

あとは、お店か。

この日のボクは、
全く仕事が手につかなかった。

一人に女の子に、
こんなに振り回されるなんて。

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079_勝手な妄想が、自分を苦しめる

079_勝手な妄想が、自分を苦しめる

3月26日(木)
今日も彼女から連絡はない。

耐えきれなくなったボクは、

「ねぇ、何があったの?」
「さすがに、ずっと連絡はないのは、ひどいんじゃない?」

感情に任せて、
彼女にLINEした。

もちろん、
このLINEも既読になることはなかった。

もしかして、
彼氏でもできたのかな?

やっぱり、
これまでの彼女の言動は全て嘘で、
彼氏ができたわけじゃなくて、
彼氏がいたとか。。。

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080_ボクはこの日を忘れない~part.1~

080_ボクはこの日を忘れない~part.1~

3月27日(金)
先ほど日付が変わり、
今は深夜1時

ボクからのLINEが、
全く既読にならないから、
理由はわからないけど、
ブロックされてるのもしれないと思い、
ボクは、
ネットで調べて、
ブロックをされているかどうかの
検証を行った。

どうやら、
彼女がもっていないスタンプを
プレゼントすることができたら、
ブロックはされていないようだ。
スタンプが被っていたり、
ブロックされていたら、

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081_ボクはこの日を忘れない~part.2~

081_ボクはこの日を忘れない~part.2~

3月27日(金)
この時期にも関わらず、
店は思いの外、混んでて、
ボーイは、
他のお客さんを詰めさせて、
ボクの席ができあがった。

ボクの席から店の奥が見えない。
恐らく彼女がいるはず。
けど、
ボーイが奥に入って、
彼女にボクからの指名だと、
伝えて出てきたのは、
わかった。

別の親しいボーイが、
ボクのところにきて、
「これでいいですよね?」
と、シーバスを持ってきた。

「うん、お願い

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