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Mを歌ってくれたM

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いちゃキャバ嬢をマジで好きになってしまった男の波乱万丈の物語
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001_彼女との出会い

001_彼女との出会い

大きな仕事やプロジェクトが終わったら、
自分へのご褒美として、
セクキャバ、いちゃキャバに
飲みに行くことがあった。
年に行っても
1回、2回程度。

夏頃、
相当酔っ払った後に
最寄り駅にあるいちゃキャバに行き、
たまたま席についてくれた女の子が
ナンバーワンの子だった。

ドレスの合間を這って、
おっぱいを片手で揉んでも
イヤな顔一つしない。
顔も可愛いし、話も面白い。
そんな時間が楽しかった

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002_再会

002_再会

初めて彼女と出会ったのは、
金曜日から土曜日にかけての深夜だった

月曜日、「次の出勤っていつ?」
ボクから彼女へのLINE

そのLINEから27時間後、
「金土だよ!」

ボクはすぐに
「ラジャー」とリプライ

今度はすぐに彼女から
「あそびにくる?」

ボクは
「遊びに行こうかなぁ、考えておくね」

またすぐに
「りょーかい!」

この後の彼女とのやりとりは、
交互に深夜、朝、夕方、深夜、昼

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003_初めての店外 ~始まりはいつも突然に~

003_初めての店外 ~始まりはいつも突然に~

少しずつ、
彼女にはまっていくボク。
彼女に会うたびに、
彼女に会いたくなる。

まさに中毒状態…

キャバクラにはまる男
→非日常が演出されて華やかな世界、
日常を忘れさせてくれ、
お金さえ出せば、
持て囃される

いちゃキャバにはまる男
→キャバクラの世界から一歩進み、
嬢に触れることができ、
より非日常の世界観を感じられるとともに、
非日常では味わえない優越感に浸れる

キャバ嬢にはまる男→

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004_初めての店外 ~ドキドキの待ち合わせ~

004_初めての店外 ~ドキドキの待ち合わせ~

待ち合わせ場所は、
彼女のお店の近くのコンビニ
彼女との待ち合わせ時間まで、
まだ20分くらいある

彼女とLINEでやりとりしながら、
ボクは軽く食べれるお店を探した

せっかくなら個室が良いな
彼女と食べるなら、
美味しいところが良いな

そんなことを考えて、
ボクはスマホのスペック以上の速さで、
検索していた
何軒か電話したけど、
お店を予約することができず、
どうしよか悩むボク

カラオケ

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005_初めての店外 ~キョリを近づけたくて~

005_初めての店外 ~キョリを近づけたくて~

端から見ると、
どんな風に見えるんだろ?

ボクは、
38歳のサラリーマン
身長は170cm、65kg、
お腹が出てるほど太ってはいない
キャバクラに行くと、
30代前半くらいに見えるといつも言われる(営業トークだとは思うけど)
服、靴、シャツ等、
身につけるものは気をつけている

多分、同世代の男性では若い方だけど、
彼女と同世代の男と比べると、
明らかにオジさんであることは間違いない

カラオ

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006_忘れられない11月29日

006_忘れられない11月29日

もうすぐ29日から30日になろうとしてる。
ボクの隣には彼女がいて、
ボクを思いっきり抱きしめてくれていた。

時計の針を少し戻すと...

この日の午前中、
ボクは仕事で人と会っていた。
2日前に自殺をしようと遺書を残した人。
面会して、話を聞き、
自殺では何も解決しないことを伝えた。
小一時間ほど経ったところで、
その人とは別れた。

「もう大丈夫。彼はもう自殺しない」
ボクはそう上司に報告し

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007_彼女が酔っ払った日

007_彼女が酔っ払った日

金曜日から土曜日に日付が変わる頃、
僕も少し酔っ払って電車から彼女にLINEした。

「酔っ払った(笑)」と彼女からのLINE

その後、2通ほど彼女にLINEしたが、
返信なし。
どうしようか迷ったけど、
中毒性の強い依存症にもなっているボクは、
お店まで行くことにした。

お店の外に立っているボーイに、
「いる?」と聞くと、
「いるはいるんですが…相当酔っ払ってしまっていて、介抱してあげてもら

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008_彼女を怒らせた日 ~前編part.1~

008_彼女を怒らせた日 ~前編part.1~

偶然にも
出勤時間に合うタイミングだった
ということもあり、
一回だけ同伴することができた。
それ以降、
何回か誘ってはいるものの、
タイミングが合わず。

彼女は完全早いもの勝ち制らしい。
本当か嘘かわからないけど。
今になって思うのは、
多分それは本当のことで、
彼女の出勤日を知ることができるのが、
彼女が優先しているお客なんだろうなと
ボクは今になって思っている。

よって、
優先客から同伴

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009_彼女を怒らせた日 ~前編part.2~

009_彼女を怒らせた日 ~前編part.2~

待ったが連絡が来ない。

今考えると、
彼女のお客でいるなら、
これくらい、ざらにあって、
多分普通のキャバ嬢とは違う(笑)

とにかくお客を大事にしない。
いや、大事にはしてるけど、
ひどくマイペース。
LINEがその日に返ってこないことは、
しょっちゅうある。

それでも、
彼女を好きで、
話がしたい、
会いたいと思う人が、
彼女の常連客になれるのだろう、
ボクはと思っている。

この時のボク

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010_彼女を怒らせた日 ~後編part.1~

010_彼女を怒らせた日 ~後編part.1~

連絡できなくてごめんね。
ちょっとバタバタしてて。
シラフで色々と考えたら、
次の日、朝から学校あるし、
仕事遅れても大変だと思うし、
泊まる荷物を日中持ち歩くのも...
寝起きがひどいし、

と、何回かのやりとりをしたけど、
彼女からは、泊まれないことを暗喩した内容だった。

淡い期待と、待たされたイライラが相まって、ボクはキレてしまった
ハタチの女の子に。

今考えると、淡い期待なんてものでは

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011_彼女を怒らせた日 ~後編part.2~

011_彼女を怒らせた日 ~後編part.2~

「もう寝る!」

と、彼女から最後のLINE。

休日の朝7時半、普段はまだ寝てる時間
今朝は頭がフル回転

どうしようかな...
どうやら彼女を怒らせたみたい
なんでこんなに怒ってるんだろ?
ハタチの女の子の沸点が
ボクにはまったくわからなかった。

こんな思考の冷静なボクと、

ヤバイヤバイ、
もう2度とあの笑顔を見れなくなるんじゃないか。
いち客になんかなりたくないよ。
何で他の客のことなん

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012_彼女を怒らせた日 ~後編part.3~

012_彼女を怒らせた日 ~後編part.3~

夕方近く、彼女へのLINE

「今日って出勤するんだっけ?
ずっと埋まってる?
会いたい
会って、ちゃんと謝りたいから」

冷静になったボクは、
長々書いた自分の思いを、
直接会って伝えることにした。

彼女からの連絡がなくても、
指名かぶりしても、
お店にいって、
直接伝えようと思った。
例え、嫌がられても、
例え、それが最後になっても。

18時頃
ボクの鳴らないはずの、スマホが鳴った。

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013_仲直り?別れ? ~前編part.1~

013_仲直り?別れ? ~前編part.1~

12月16日(月)
18時25分

彼女から突然の連絡。

23時から出勤しなければならなくなってしまったこと。
友達の誕生日会も23時近くまであること。

つまるところ、会えないという内容。

昨晩、
「会うのをやめるなんて言わないから」と
言っていたのに…

彼女からの連絡もなかなか来ず、
精神状態が不安定になっているボクがいた。

21時30分

ボクは、
大学時代の最も信頼のおける友人に、

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014_仲直り?別れ? ~前編part.2~

014_仲直り?別れ? ~前編part.2~

22時50分

お店のある駅についた。
彼女からの連絡はまだない。

今いる駅からボクの家までは、
電車、バスを乗り継いで帰る必要があった。

最終電車の時間は23時06分。
それまで駅で待とうと決めた。
今は、22時50分。

結局、23時06分の電車が発車し、
ボクはそれに乗っていた。

このときのボクの感情はすがすがしく、
彼女のことは思い出にそっとしまって、
良い夢を見させてくれたなと、

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